2016年07月25日

0932『竹岡広信・安河内哲也のこの英語本がすごい!』

★★★★4
竹岡広信・安河内哲也の この英語本がすごい! -
竹岡広信・安河内哲也の この英語本がすごい! -

こういう本は危険である。
カタログである。
それらを見て、妄想し、いろんなものに手を出す/出そうとしてしまう。
結果、足下や目の前が見えなくなり、バランスや、自分を失ってしまう。
そういうことって、よくありませんか?

豪華な二人による、英語本セレクション。
自著や、親交のある出版社などを超えて、なるべく客観的にした、とある。
また、一人ではなく二人の視点で、ともあり、なかなか面白いココロミ。

今やっているものを着実に消化し、ちゃんとお腹が空いたら、お二人の面白そうなオススメに手を出してみようと思う。

各分野の本についてのお二人のコメントも楽しい一冊。

 ただ、あるレベルまでの単語はライティングで使いこなせるまで学ぶとよいと思います。つまり詳しい用法まできっちり学ぶ。すると結果的にはリーディングの読解力も深まります。(p20 竹岡広信の勉強法ーー英単語)
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2016年06月09日

0931『子どもが自分で伸びていく6つの習慣』

★★★★4
子どもが自分で伸びていく6つの習慣ー9歳までの「しつけ」の基本 (経済界新書) -
子どもが自分で伸びていく6つの習慣ー9歳までの「しつけ」の基本 (経済界新書) - 八田哲夫

気軽に読み飛ばすつもりで読み始めたけれど、気がついたらたくさんの付箋がついていた。

競争、ヨコミネ式、自立。
学力より学ぶ力。
子どもを厳しく、しかし世界で戦えるように、育てるには。
たくさんのヒントが散らばっていた。

 子供をしつける時、母親は自分自身にも完璧を求めがちです。しかし、そうではありません。(…)「このまま、ありのままでいい」のです。
(…)
「子供が自分と同じ年代になった時、自分より上のレベルになっていてほしい」と願うのが親です。「自分より下でいい」と思う親はいません。「自分の力の九割の子にしよう」としていたら、十世代後には力ゼロの子になるというジョークが生まれてしまいます。(p54,55)
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2016年06月04日

0930『15 中学生の英詩が教えてくれること』

★★★★★5
15(フィフティーン)―中学生の英詩が教えてくれること かつて15歳だった全ての大人たちへ -
15(フィフティーン)―中学生の英詩が教えてくれること かつて15歳だった全ての大人たちへ - 中嶋洋一他

言葉の教育を、その表面的な情報コミュニケーションのみのツールではなく、感性の教育、心の教育にまで。

中学生が、詩人が、「自分たちの英語」で語ろうとする試み。

さらに高度な英語教育のためになる、一冊だった。

英米人の常套句をそのまま使って言っているに過ぎないことに彼は気がついた。つまりその時の彼にとって、英語使用というものは深いところでは自分の人格と結びついてない。(…)日本人として、いや私としてはこう考えるという自分の思考、人格、自分の思う世界というものを、他の文化の人とどう協調させうるか、といったことを、自分なりに落ち着いてやっていかなくてはいけない。(…)英語学習が自己表現や思考を忘れたまま、資格試験の高得点や常套句の暗記ばかりを狙っているような気がします。(p188 座談会)
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2016年06月01日

0929『学校を改革する 学びの共同体の構想と実践』

★★★★★5
学校を改革する――学びの共同体の構想と実践 (岩波ブックレット) -
学校を改革する――学びの共同体の構想と実践 (岩波ブックレット) - 佐藤学

言語活動、アクティブ・ラーニング、協同学習。

魅力ある一個人である教師が、教壇の上で、1時間講義形式の授業を行う。
そういう授業スタイルから脱皮し、生徒自身が活動し、考え、学び合う授業へ。

30年前からそのような授業形態を模索してきた著者の思想の、わかりやすいブックレット。
ん?ブックレットってなんだ?
辞書には「小冊子」とあった。
じゃあ、文庫、新書、パンフレット、小冊子の違いはなんだ?
拙者にはわからぬが、とりあえず薄けりゃいいんじゃなかろうか。
俯瞰的な書物であり、その知や思想の入り口たりうるような、網羅的な、広角的な。

と、何か疑問に思ったようなことをつぶやくと、教えてほしいと思うと、それを教えてくれる友がいる。
そんな理想の共同体。

「教え合う関係」ではなく「学び合う関係」を推奨するのには、他にも理由がある。「教え合う関係」では、教師や仲間の援助を「待つ子ども」を育ててしまう。「待つ子ども」は、中学校、高校になると、ほとんど必然的に「恨む子ども」へと転じてゆく。(p30)


批判もある。
「生徒主体では行き着くべきところに行き着かない場合があるのではないか。」
探求、果てしない。オープンエンドで、結局言いたいことがわからない。
これは、「美しさ」の議論でもある。
本当の「美しさ」はあるのか。
「美しさ」とは、時代や評価媒体によって違わないか。
同じように、教えるべきこと、行き着くべきところはあるのか。
不易と、流行。
この、「不易」は、どの程度なのか。
道徳的価値。必修領域。必須到達度。

学習指導要領にのっとって、教えるべきことを詰め込めばいいのか?

学びの共同体とは、生徒の自律を育むと感じた。
生きる力を育む教育と感じた。
生徒自らの学ぶ力、聞く力、
お上からの何かを待つのではなく、自分たちで学んでいく。

あるいは関係を編み直す。
世界的な政治課題や環境課題などを解決していこうとするとき、学びの共同体に近い関係を作れる人間は、強い。

本書途中で民主主義、という言葉が出てくるが、人間個々の尊厳、そういうことにまで話がいきそうな。

ともかく、著者の思想の概要に触れ、熱気に触れ、新しい方向性について考えられた一冊。

学校内部の分裂のツケは必ず生徒のところにしわ寄せがいくし、改革に真摯に取り組む良心的な教師たちに深い心の傷を残してしまう。もし学校改革が校内に分裂を生み出すようであれば、決して改革に取り組んではならない。改革がもたらすデメリットの方が、改革によるメリットよりもはるかに大きい。(p22)
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2016年04月10日

0928『新中学校 学級・学年づくりのポイント 1年』

★★★3
新中学校学級・学年づくりのポイント 1年 -
新中学校学級・学年づくりのポイント 1年 - 松本幸夫

著者である松本氏は、現在退職されて、執筆や講演活動を行っておられる方。
「新」とあるのは、元は1982年に発行されたものであるから。
改訂版を作ろうと出版社に持ちかけられ、著者は部分改定ではすまされない、生徒の変化、親の変化、社会の変化など、時代の変化を感じたそうだ。

「新」といっても、本書は2002年刊行。
あれから10年。
更に学校現場は変化している。
でも、不易と流行。
人が集い、笑いあい、学びあう、という点においては、変わらぬところも多いはず。

※学校現場の変化は、ICTによるところが大きい。
ICTによって、子どもの学校外での過ごし方も変わってきている。
そうして子どもが持ち寄ってくる「文化」が変わってきている。
「人が集い、笑いあい、学びあう」と書いたが、ICTによって、「人が集い」も変化してきている。スクーリングの必要性が低下してきた。

本書は小学校から中学校へと入学してきた、その移行の時期でもある1年生を対象にして書かれた教師の指南書。

対立や抗争は学校には本来なじまないものです。協力し共同して生徒の成長を願うところが学校のはずです。(p202)

との立場に立って書かれた本書。

もっとも気がかりなのは、教師がいちばんきつい状況に追い込まれていることです。多くの教師が実践への自信を失い、不安の中に日々の教師生活を送っているのです。(あとがき)


教師へのエールの一冊。
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2016年04月03日

0927『だるまちゃんとかみなりちゃん』

★★★3
だるまちゃんとかみなりちゃん (こどものとも絵本) -
だるまちゃんとかみなりちゃん (こどものとも絵本) - 加古里子

いつも思うのだけれど、この人の絵本の魅力は、「描き込み」にあるなあ。
いろんなところで、いろんな人が、いろんなことをしている。
それを眺めているのが、楽しい。

きんとうんみたいな雲に、アンテナとハンドルがついている。
ドラえもんなんかに出てきそうだけれど、このハンドルつき雲の発案者は、もしかして加古さん・・・?

だるまちゃんは えい やっ! と とびはねました。
うんと とおくから かけてきて うんとこさ! と とびあがりました。
かさを もって ぴょんとこさ! と はねあがりました。
しかし どうしても とどきません。
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0926『てぶくろ』

★★2
てぶくろ―ウクライナ民話 (世界傑作絵本シリーズ―ロシアの絵本) -
てぶくろ―ウクライナ民話 (世界傑作絵本シリーズ―ロシアの絵本) - エウゲーニー・M・ラチョフ え/うちだ りさこ やく

ロシアの、ウクライナの民話。
実家にあった本で、むかしむかし、自身が母親に読んでもらった記憶がある。
それを、今、我が子へとバトンを渡している。

雪の日、おじいさんが落としたてぶくろの中で、さまざまな動物たちが共存する。

「くいしんぼねずみと ぴょんぴょんがえると はやあしうさぎと おしゃれぎつと はいいろおおかみと きばもちいのしし。あなたは?」
「うおー うおー。のっそりぐまだ。わしも いれてくれ」


肉食のものたちもいて、このひとたちいっしょで大丈夫かな、と思った記憶がある。
今思うに、寒さの前では、みな同じということか。
それほどまでに、おじいさんのてぶくろは暖かい。

てぶくろから顔を出している動物たちの絵が、なかなかシュールで、記憶が蘇った。
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0925『ゆうちゃんとめんどくさいサイ』

★★★★★5
ゆうちゃんとめんどくさいサイ (こどものとも絵本) -
ゆうちゃんとめんどくさいサイ (こどものとも絵本) - 西内ミナミ さく/なかのひろたか え

「あら、いやだ。はを みがかないから、はが きばになっちゃった。きばがある こは、オオカミさんの こどもに おなり!」
 そう いわれても、ゆうちゃんは へいきの へいざ。
「それじゃ おかあさん、いってきまーす。バイバーイ」


ゆうちゃんのふてぶてしさと、生きる力を感じた。

その後、さまざまな家庭を転々とするゆうちゃん。

めんどくさいサイに会って、自然と「めんどくさい」と訣別していく子どもの姿。
そういう自然な姿に、感銘を受けました。
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0924『にんじゃサンタ』

★★2
にんじゃサンタ (PHPにこにこえほん) -
にんじゃサンタ (PHPにこにこえほん) - 丸山誠司

柔軟な絵柄。
曲線が映え、躍動感がある。
この絵は、一見の価値あり。

にんじゃサンタは修業で、かくれたり、もぐったり、まいたり、
それが、12月24日に役に立つ。

ひたすら はしるのです
(ひたひたひたひたひた)


サンタクロースがにんじゃかもしれない、という、新時代の、男の子が好きそうな、新しい発想。
posted by B&M at 01:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする