2014年06月24日

0855『念ずれば花ひらく』

★★★★4
詩集 念ずれば花ひらく -
詩集 念ずれば花ひらく - 坂村真民

目を患い、風前のともしびの著者を励ました詩・・・
どんなときでも咲き続ける「タンポポ」の名を冠した堂から聞こえてくる詩・・・。

一編一編が、力強く生きていこうとする人生賛歌だった。

 東洋の詩人では杜甫、西洋の詩人ではゲーテ、そういう人たちから励まされてきたが、でもわたしは今、過去の人たちが想像もしなかった核爆弾や、核兵器の恐怖下にある現代では、個人のことよりも、もっと宇宙的視野に立って、生きとし生けるもののことを考えねばならぬ時代に来ていると思う。(「あとがき」より)


著者は、若い頃は短歌に精通したが、朝鮮で教職についた後、終戦後は四国に移り住んで詩作に励んだという。

今日只今
この四字八音の大切さを
    (p140「今日只今」より)
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2013年02月11日

0803『逃げの一手』

★★★3
100歳詩集 逃げの一手 [単行本] / まど みちお (著); 小学館 (刊)
100歳詩集 逃げの一手 [単行本] / まど みちお (著); 小学館 (刊)

高齢となってはじめて見える風景。
しかも、そんじょそこらの高齢ではない。
100歳詩人、まど・みちお。

祖父のことを考える機会があって、手に取った。
日本はもう、少子高齢化社会の目前にいる・・・。

気がつくと本など読むのは
この世広しといえど人間さまだけ
犬も豚も本は読まない
すべての動物が自然を読んでるのだ
でもみんな恋愛に本気!
出産も子育ても上手! 生き物の
最重要事をらくらくこなしてるんだ
posted by B&M at 06:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩・短歌・俳句 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月22日

0715『葉っぱ』

★★★3
葉っぱ [単行本] / 銀色 夏生 (著); 幻冬舎 (刊)

作者の名前は、「銀色に夏に生きる」。
だからじゃないだろうけれど、この写真+詩集は、春と冬というよりは、夏と秋の葉についてだ。

最近は私はいろいろなことを考えてすごしています。
どんなことかと言うと、その時その時ですぐ忘れてしまうようなとりとめもないことですが、私には大切なこまごまとしたことです。(p140)


よくもこんなにもまあ葉っぱばかり集めたものだ。

遠いところから君を
目をこらして見ると

悲しそうな瞳も
ただの思い違い
  (p29「遠いところから」)


詩については、もう恋とかそういうのには興味がない。
今は、もっと壮大なものについて歌ったものが好み。
でも、生涯恋愛、恋とはすべてに通じる源、そうであるならば、僕は大切なものを忘れてしまったのだろうか?

今ではもう、どちらかというと、強い気持ちのみなもとの方へより近く近づいているように思います。(p141)


詩にはそれほど感動しなかったみたいだけれど、葉っぱというものをここまで集めてくれた本なので、星2つ+1つ。

文庫版が出ています。
葉っぱ (幻冬舎文庫) [文庫] / 銀色 夏生 (著); 幻冬舎 (刊)
葉っぱ (幻冬舎文庫) [文庫] / 銀色 夏生 (著); 幻冬舎 (刊)
posted by B&M at 05:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩・短歌・俳句 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月07日

0689『通勤電車でよむ詩集』

★★★★★5
通勤電車でよむ詩集 (生活人新書) [単行本] / 小池 昌代 (著); 日本放送出版協会 (刊)
通勤電車でよむ詩集 (生活人新書) [単行本] / 小池 昌代 (著); 日本放送出版協会 (刊)
鼻をつまみながら、便所と愛とを並べて語る。そんなことができるのは、石垣りんを措いて他にいない。わたしは今まで、ずっと「私」に感情移入して読んできた。けれどいまふと、別の事を考える。こんな詩人と暮らしていた、義母とか弟、義弟、そして父親。彼らはどんな思いでいたのだろうと。どちらにとっても家は地獄だ。(p144)


詩を集めてきた生活人新書。
新書大賞2010の第9位とのこと。

詩人の小池昌代さんによって集められた詩に、ちょっとずつ解説が加えられている。
詩って自由だから、その解説はすごく難しい。
でも、詩って難解な時もあるから、ちょっとだけの解説がほしくなったりもする。
その、絶妙なところで、一言、付け加えられているのが、よかった。

家の本ばっかり読んでいた昨今だったが、ちびりちびりとやっていたのである。

帯「次の駅までもう一編。足りないのは、詩情(ポエジー)だった。」
とあるけれど、そしてタイトルにあるように、電車で読むことを想定された詩集だけれど、僕は、トイレでカタンコトンやった。
見開き2ページくらいで読みやすく、でも、かなり時間をかけて読んだ。
読んだ人それぞれにとって、顔を変える一冊。
ぜひ、一読あれ。

若い世代のこの疲れ方、尋常のものではない。もはや個人の疲れは超えた。これは時代の疲労なのだ。わたしの周囲にも疲れている人が一杯。疲れていない人はいない。疲れていないという人がいたら、いるだけで傍らの者が疲れるだろう。「さま」をつけるまで行きつけない。手前でこときれる。ああ、おつかれ。(p166)
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2010年06月02日

0617『THE END OF EVANGELION 僕という記号』

★★★3

THE END OF EVANGELION―僕という記号

THE END OF EVANGELION―僕という記号

  • 作者: 庵野 秀明
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 1997/07
  • メディア: 単行本



エヴァの以前の劇場版が終わった頃の、イメージやコンテと、エヴァのセリフや文章の一部が入っている。
物語自体は、父と子、敵とロボット、少年と少女と、定型なのだが、見せ方やセリフのセンスがいい。
劇場版Qももうすぐ公開だ。

「僕には何もない。何もないんだ」
テロップ『生きる価値が』
「僕にはない」(p72)
posted by B&M at 01:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩・短歌・俳句 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年02月28日

0564『親子で楽しむこども短歌教室』

★★★★4

親子で楽しむこども短歌教室

親子で楽しむこども短歌教室

  • 作者: 米川 千嘉子
  • 出版社/メーカー: 三省堂
  • 発売日: 2009/12
  • メディア: 単行本



スリッパで 歩く音だけ おなじなり
 家族四人で なにをひきずる
            駒田晶子(p28)

短歌について、わかりやすく書かれた入門書。
確かに親子で楽しめそうだった。
「一つの表現の形式がこれほど長く、これほど多くの人々に愛されてきたのは、世界でもおそらく例のないことです。(p2)」というほど、短歌(和歌)の歴史は長い。
現代でも充分楽しめる。

139ぺージからの、「短歌を作ってみよう」には、C子がなんとか作った歌と、名作とが比べられ、ここが弱いとか、こっちのほうがいいとか言われながら、ステップアップしていく。
「美とは何か」をまた考えた。
まあ、作られた歌は「どれも美しい」けれど、やっぱり、「こっちのほうが(一般的に考えると)より良いよね」みたいな客観性はあるんだろう。

くれないの 二尺伸びたる 薔薇の芽の
 針やわらかに 春雨のふる
            正岡子規(p90)

やっぱりすごいよなー、正岡子規は。
昔習った短歌を思い出したりして。
戻らぬ若きころを思い出したりして。
もう、学生として学校で座ることはないんだなー。
はかないなー。せつないなー。

巻末には、「五十音引用歌索引」があり、現代っ子に紹介されている古典はなにかな〜とか、国語の先生なんかが見ると楽しいのではないだろうか。
百人一首も載っています。

<反省の 色が見えない><反省の
 色はなにいろ>教師と少年
            今井恵子(p22)
posted by B&M at 06:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩・短歌・俳句 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月14日

0243『サラダ記念日』

★★★3
サラダ記念日 (河出文庫―BUNGEI Collection)
俵 万智

上にリンクしているのは文庫版で、うちにあるのは1987年発行のハードカバー版。
帯には「大型新人類歌人誕生と騒がれている万智ちゃんの歌の本」と書いてある。

超有名な短歌の本。

ワイシャツをぱぱんと伸ばし干しおれば心ま白く陽に透けてゆく

『ショートソング短歌』とか、現代でも脈々と息づいている短歌の、過去の興隆期。
posted by B&M at 12:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 詩・短歌・俳句 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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