2019年10月30日

1088『新装版 じゃあ君が好き』

★★★★4
新装版 じゃあ君が好き
新装版 じゃあ君が好き ヨシタケシンスケ

Kindle Unlimited読み放題。

独特の視点と、なごむイラスト。
この人の発想や絵柄は、なんでこんなにも人を惹きつけるんだろう。

おフロ上がりに小さなアイス。
ボクはこの先どうなるんだろう。

まだ何もなしとげていない私たち。
よかったらごいっしょにどーぞ。(p079)
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2019年09月07日

1068『思わず考えちゃう』

★★★★4
思わず考えちゃう
思わず考えちゃう ヨシタケシンスケ

出張先で買って、ホテルで読んだリアル本。
ヨシタケさんの絵本の視点は面白くて、
「情熱大陸」で見た、子煩悩、家族思いなところも好き。

今回は絵つきのエッセイのようなもの。
その視点が面白かった。

あなたのおかげで
私はとうとう
あなたが必要なくなりました。
今まで本当にありがとうございました。(p96)
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2019年08月24日

1062『テレビを消しなさい』

★★2
テレビを消しなさい
テレビを消しなさい 山本直樹

漫画家の山本直樹氏のエッセイ集。
『ありがとう』の作成秘話などあって、興味深かった。

気楽で、エロが好き。
どこかロックな反骨な生き方の表現者である。
でも、実はマトモな感覚の人なんだなあ、と、読んでいて思った。
Mac、パソコンを使って漫画を描こうとした先駆者である。

 このマンガはいろいろなものが元ネタになっています。(p107「『ありがとう』復刻版あとがき」)
posted by B&M at 20:27| Comment(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年07月28日

1061『車中泊で出かけよう!』

★★★3
大人の休日マニュアル 車中泊で出かけよう!
大人の休日マニュアル 車中泊で出かけよう! 脱日常本舗

ミニバンタイプのシートアレンジが多彩な車種の登場、道の駅など道路施設が格段に向上した、カーナビの進化、旅の多様化、景気の後退、などなど理由をあげたらきりがありませんが、とにかく車中泊は間違いなく現在の日本の旅事情にとてもマッチしているといえるでしょう。(p2)


車中泊をしてみようと思って、図書館で借りた本。
車中泊に関するノウハウもためになるが、間にはさまれる体験レポート。
それぞれの人生と、車中泊の旅についての物語にも、味がある。

体験レポート7の、「列車の走らぬレールだけを見に行く寂しい旅」をする46歳の会社員。
寂しくなり、人のぬくもりを欲しがって止まない。しかし、じっと車中泊をする。
帰宅すると、玄関先で妻と息子を見るなり最高の幸福を感じる。
家族愛の増感法だという。
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2019年07月27日

1060『オートキャンプ大事典』

★★★3
オートキャンプ大事典 (OUT DOOR)
オートキャンプ大事典 (OUT DOOR) 太田潤

オートキャンプってなんだ。
おお、自動車でキャンプ場へ乗り入れてキャンプをすることなのか。
キャンプをしようと思ったので図書館で借りて読んだ本。
コラムなどもおもしろく読めた。

この本は2008年刊行、1500円+税。
同じ太田氏の本で、2011年に刊行された「いますぐ使えるオートキャンプ完全マニュアル」というのもあって、こちらは1200円+税。
同じ写真を使っていたりして、再編集された本のようなのだが、「大事典」のほうには、ロープワーク術、犬連れキャンプ、キャンピングカー、車中泊で楽しむアウトドアといった項目がある。

人々の暮らしは利便性や経済という名の下に、自然と対立する存在になってしまったように見えます。(…)多くの人が野山を美しいと感じ、草花を愛しています。災害にはなすすべもなく、自然に畏敬と尊敬の念を抱き、恐れているのです。(「完全マニュアル」P6)


見知らぬ大地で数え切れないほどキャンプを重ねてきたのは、きっと落ち着ける場所を探していたからだ。ただ、今はその場所を心の中に見つけることができる。時間割のない世界に身を置くことこそ、キャンプの目的だと思えるようになったのだ。(「完全マニュアル」あとがき)
posted by B&M at 23:49| Comment(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月29日

1049『離婚してもいいですか? 翔子の場合』

★★★★★5
離婚してもいいですか? 翔子の場合 (コミックエッセイ)
離婚してもいいですか? 翔子の場合 (コミックエッセイ) 野原広子

Kindle Unlimited読み放題。
超面白かった。
人の心の機微を描ける。

作者の実話エッセイコミックかと思ったが、そうでもなさそう。
結婚雑誌みたいなものに、挑戦的に連載したのか?
はじめは無風、そこからぼちぼち感想が、と。
人生いろいろ。すごく面白く読めた。

自分がそんなにストレスためていたなんて気づかなかった。
薬飲んだら体調少し落ち着いた…
この夫とはやっていけない
すでに限界。(p083)


4年前に、下記の前編を上梓されておった。こちらは未読。

離婚してもいいですか? (コミックエッセイ)
離婚してもいいですか? (コミックエッセイ)

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1047『亀が無理してロードバイク乗ってみた』

★★2
亀が無理してロードバイク乗ってみた
亀が無理してロードバイク乗ってみた きっか

Kindle Unlimited読み放題。
運動不足漫画家の妻と、ミリタリーオタク夫。

愛車はチェレステカラーのビアンキちゃん。
弱虫ペダル読んで沼にはまる。
事故りそうになったりしながら、夫婦で仲良くライドに参加したり。
自転車好きで読み放題会員なら面白い一冊。

ア〜〜〜♡
ビアンキたんかわいいなー♡
奇麗やなぁ〜〜♡

わたしがロード…か…(ピタ…)

アレッ…?
無理じゃね?(p008)
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2018年07月29日

0998『ジブリの文学』

★★★★4
ジブリの文学
ジブリの文学 鈴木敏夫

Kindleでは取り扱いなし。

自らを「編集者型プロデューサー」と呼ぶ著者は、時代の空気をつかむために、どんな本を読み、いかなる文章術を磨いてきたのか?(…)歴史的大ヒットを支えた<教養>と<言葉の力>、そして<ジブリの現在>がこの一冊に。(そでに書かれた紹介文より)


言わずとしれた、ジブリの名プロデューサーによる本。
図書館で出会って、読んだ。
僕の心の奥底に流れている、ジブリの遺伝子。
僕の目ざす「知性」がここにあった。

 枯れるとは何か?最近、よく考えている。(…)年を取って枯れれば楽になれる。枯淡の境地に達するとか、あるいは達観するとか、悟りを開くとか。いいことづくし。なにしろ、すべてを分かっているのだから、経験と知恵で楽しく生きられる。(pp197-198)


「宮さん」と話をあわそうと、『方丈記私記』を読み始めたあの頃からの記録だった。

『ジブリの哲学』の続編らしい。こちらも読みたい。
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2018年01月04日

0968『国のない男』

★★★3
国のない男 -
国のない男 - カート・ヴォネガット

この著者自身の小説を通読したことはない。
村上春樹氏、爆笑問題太田光氏、金原瑞人氏などの名前から、読んでみよう、と思って手に取った本書。

特に、ユーモアに関してのくだりが印象に残った。

唯一わたしがやりたかったのは、人々に笑という救いを与えることだ。(ページ失念)

ユーモアは、人生がいかにひどいものになりうるかということを忘れさせ、人を守ってくれる。(p137)
posted by B&M at 13:48| Comment(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月03日

0965『やめてみた。』

★★★★4
やめてみた。 本当に必要なものが見えてくる暮らし方・考え方 -
やめてみた。 本当に必要なものが見えてくる暮らし方・考え方 - わたなべぽん

タイトルから響いてくる、自分の暮らしや考え方に不必要なものを「やめてみよう」という気になれる一冊。
図書館本、年末年始の気持ちの整理に読んだ。

前半の、物的にやめてみるもので、結局、参考にしたのはなかった。
そのうち、また、考え直すことがあるかもしれない。
生活とは不変ではなく、その時々にあわせて変わるものである。

後半の、「第三章心の中も、やめてみた」がよかった。
人間関係、お詫び「すみません」、「充実させなきゃ」。

あ〜もう 私なんかにそんなに親切にしてくれなくても大丈夫ですっ!!
って思っちゃって ついスミマセンって言っちゃう・・・
ん?
・・・・・・
「私なんか」に?
ドキッ
思わず口をついて出た一言に自分でも驚いてしまった私(p99)
posted by B&M at 00:53| Comment(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月06日

0962『娘が不登校になりました。』

★★2
娘が不登校になりました。「うちの子は関係ない」と思ってた (本当にあった笑える話) -
娘が不登校になりました。「うちの子は関係ない」と思ってた (本当にあった笑える話) - 小林薫

娘が不登校になった、シングルマザーの漫画家さんの話。
当事者目線で描かれており、参考になった。

学校に呼び出されて4対1。
部活の顧問が言葉遣いが荒く、すぐ怒鳴る。「てめェらふざけんじゃねえぞ!なんでいわれたとおりできねぇんだよ!!このバカ野郎!」2年生になって、その先生が担任に。
「夏休みの間は祖父母の家ですごした。田舎で自由にのんびりしたらしい。」は、親子の距離感をさらけだしている。
我が子を信頼し、期待し、裏切られる。
なんでこうなんだ、と絶望する。
でも、娘さん、韓国語が好きで、自分の興味へ向けて歩み出している。

「学校のシステムはよくわかってるさ。でも、娘が大好きな先生だったから。先生だって人間だから、ちょっとだけでも助けてくれないかなあって期待したんだ。」(第3話)
posted by B&M at 22:31| Comment(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月27日

0961『毒親育ち』

★★★★★5
毒親育ち -
毒親育ち - 松本耳子

不幸自慢にはしたくなかった。頑張ったドヤ顔自慢にもしたくなかった。(あとがき)


親を「責めるつもりもない」。「子どもは親が好きなんです」。
自分の親について描きませんか、と担当編集者さんからお話があり、描こうと決めた松本氏。
描く上では、自分の過去と向き合うつらい作業が待っていたという。(あとがき)

Chapter6まで、著者の半生をドキュメンタリー風に、漫画で読める。
壮絶な人生に、ただただ言葉を失う。
客観的に、あくまで読者目線で描ける筆致にも脱帽。

そしてChapter7、両親が他界し、そしてどんどん自分の人生を前向きに受け入れていく様は、圧巻だった。

自分を追い込んで耐えて頑張りすぎて病気になって・・・
それって立派なことですか?
(ギクッ)

そこに
私以外にできるヤツはいないのだッ!!
といううぬぼれはないか?
(ギクギクッ)

上書きしますか?
はい。
(カチッ)(p107)


多くの本を読み、自分自身の「感情デトックス(p111)」を行う。
親から渡された「バトン」。
悪いバトンは子どもに渡したくない。
いいバトンを渡したい、と決意する。

巻末に、精神科医の熊代亨氏の解説がついている。
「「遺伝だから」「毒親だから」と諦めては勿体ないということのひとつの可能性(p121)」をみせてくれる本書を、客観的で、穏やかな、優しい視線から解説されていて、好感がもてる。

 松本さんはご自身の頑張り性をネガティブに捉えてらっしゃいますが、毒親の重力から脱出するにあたって、その「必死になれる」性分が幸いした部分があるかもしれません。(p122)


解説の最後に、父親のありかたについて書かれていたが、シングルマザーの家庭なども増えた昨今、つまりはいかによき父性的なるものを獲得するかが大事なのだと思った。

 ***

私事だが、去年の10月から、だいぶ投稿があいてしまった。
このブログから自然と興味が離れ、寄りつかなくなってしまった。
そうして習慣がなくなり、また再び寄りつくことが難しくなる。
こうした「アンカーをうつ努力」は、面倒くさく、日々を時に重くする。
だから、なるべくそんな面倒なものは手放し、日々を軽やかに生きていきたい、と思うこともしばしば。
でも、そうした「アンカーをうつ努力」はまた、日々を大切にしたり、輝かせたりすることも事実。
上手に読書をして、上手に自分の血肉にしていこう、と考え直した今日この頃。
前向きに生きる、この作者さんの影響もあってのことかもしれない。
また今日のいい本との出会いに感謝して。
posted by B&M at 06:35| Comment(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月22日

0944『一度きりの人生絶対に行きたい夢の旅50』

★★2
一度きりの人生  絶対に行きたい夢の旅 50 <心震える絶景&体験ガイド> -
一度きりの人生 絶対に行きたい夢の旅 50 - A-WORKS

世界でテロが頻発している。
日本も、4年後の東京オリンピックを見越して、治安維持は重大課題である。
世界が内向的になっている。
そんな時に、ちょっと憧れの気持ちを持って、海外へ思いを馳せるのに良い本。

地球という僕らの遊び場には、まだまだ知らないことが溢れています。
インターネットで見て、知った気でいるだけでは、もったいない。
現地に行って、空気を、匂いを、風を、感じる旅へ。

この本をきっかけに、あなたの人生を変えてしまうほどの旅に出逢えることを祈っています。(編集後記)


ところで、例えば大学時代、独り身の頃にこの本を見ていたら、行っただろうか。
冒険心をくすぐる旅。
今見ると、苦しくなる。
どうせ、行けないんだろうな。
中学生に見せたら、どういう反応をするだろうか。
ここ行ってみたい、これを見てみたい、そのために英語を勉強しようかしら、なんて思うだろうか。

限られた選択肢から旅先を決めてしまう。
(…)
人生は一度きり。時間は限られている。
だったら、「絶対にやってみたい!」という欲求を優先して、旅に出ようよ!(編集後記)


写真が新しく、奇麗です。
「いくらかかる?」
「どうやって行く?」
「いつがオススメ?」
と、
「周辺情報」
が載っています。

カテゴリーは「写真」?「旅行」(というカテゴリーは作っていない)?
と思ったのだけれど、とりあえず「エッセイ」カテゴリーに入れた。
posted by B&M at 20:53| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年08月07日

0937『ぷにぷに』

★★★3
ぷにぷに -
ぷにぷに - 細川貂々

Kindle版しかヒットしなかったので、上のリンクはKindle版のもの。

「ツレうつ」から育児へ。
ちーとくん、2歳の頃。

あの頃を過ぎた者としては、懐かしさもあいまって。
鉄道にはまっていったんだな、ちーとくん。

待機児童の件が、「テーマパークの年間パスポート」として出てきているのは地域がらだなあと思った。
「保育園の料金より安いし、毎日公園代わりに通うそうですよ。(p16)」

電話がしたいが、電話をわたしてみると「カチーン(p58)」というのは、あったあったという感じ。

4コマごとの淡々とした描写なのだけど(タイトルの行は3コマ)、的を得た描写で読みやすい。

「あのねー きょうね
ごはんちゃんとたべたの
それじゃあね
ばいばーい」
毎晩おもちゃのケータイ電話で練習してる
posted by B&M at 23:12| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月31日

0917『旅の途中』

★★★3
旅の途中 -
旅の途中 - スピッツ

バンド結成から20周年までの、メンバー4人の赤裸々な記録。
4ピースバンドが続いていくことって、すごいことなんだなあ。
この本が出版された頃(2007年)、メンバーは40歳。
あれからまた8年が経った。
50を間近にして、2015年に「雪風」を出したが、あれも素晴らしかった。
今、これを書きながら、「さざなみCD」や、「スーベニア」を聴いている。

 俺がギターを始めたのは中学二年のとき。曲作りにはその頃から興味があって、高校一年の時にはオリジナル曲らしきものができあがった。(p9)


プロデューサーとの関係でも、タイアップでも、刺激を受けながら、スピッツは成長してきたのだなあ。

時には、レコード会社に裏切られることもある。
それも、華麗に乗り越えながら、やってきた。(『RECYCLE』)

 俺たちバンドをやっているミュージシャンにとって、いいことは、基本的には二つしかない。
 一つはツアーができること。もう一つは、メンバー全員が納得してアルバムを作って、それを世に出せること。その二つの繰り返しだ。それを飽きもせず、ずっとできてきたことは本当に幸せなことだ。(p311)
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2015年02月28日

0879『父親になる』

★1
父親になる (宝島社文庫) -
父親になる (宝島社文庫) - 保坂尚輝

単行本版で読んだ。
芸能人(タレント?)である保坂氏が、同じく芸能人の早紀さんと結婚し、息子コタさんの育児に追われる様子を書いた自伝だ。

幼い頃に両親に先立たれた著者の子育て哲学は、なかなか読みごたえがあった。
時々奥さんと不仲なの?と思わせる文章があったが、その後、二人は離婚してしまう。
結末はともあれ、保坂氏のイクメンっぷりが読めた本だった。

 そういえば早紀もお義母さんと似たところがあって、2人とも洗濯物を放ったらかしにする傾向がある。するとコタが拾って、洗濯カゴに入れる。
 こうやって、気がつかないうちにコタのしつけも着々と進んでいるわけだ。反面教師というやつかな?(p69)


でも、母親と子どものトラブルに父親が直接、関与する必要はないんじゃないかと思う。(p174)


自分の望むように相手の行動を変えてもらうのは大変だよ。そういう労力を使うなら、その前に自分でやったほうが早いんだからさ。(p202)

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2014年11月07日

0869『子どもと楽しむ「遊び」のヒント』

★★★★★5
子どもと楽しむ「遊び」のヒント -
子どもと楽しむ「遊び」のヒント - 早未恵理

筆で描いたような、やさしい絵。
子どもたちがとにかくかわいらしい!
ほんわかする一冊でした。

 小さい頃の私の周囲には、「子どもと遊ぶ」ことの上手な大人たちがいました。(…)
 彼らは「どうやって子どもと接するか」という根本的な部分で、多くのことを教えてくれたようです。
 「楽しいことや嬉しいことは、いつでもどこでも、自分のまわりにはたくさんあるんだよ」「想像してごらん」と、伝えてくれていたのだと、改めて気づかされるのです。(「あとがき」より)


「私が子どもだったころ」で、著者が子どもだった頃の、むかしの遊び方について触れられるのも、一興・・・。
posted by B&M at 02:35| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月02日

0865『考えすぎない生き方』

★★2
考えすぎない生き方 (中経の文庫) -
考えすぎない生き方 (中経の文庫) - 深澤真紀

タイトルの通り、考えすぎない生き方、捕らわれすぎない生き方に関するエッセイ。
著者は「草食男子」「肉食女子」とか、「人間関係メンテナンス」なんて言葉を生み出した人気のコラムニストらしい。

 また若いときには自意識過剰だったために、サービス業の人になかなか上手にお礼が言えなかったのですが、今では「ありがとうございます」とか、「お世話になりました」と自然に言えるようになり、これも「中年になってよかった」と思えることのひとつです。(p129「中年になって面白かったこと」)

「いつまでも若い」ことは、素晴らしいことではない。

 こういう人は、言い換えれば「人間音痴」「人間下手」なのです。他人とかかわるたびに、傷ついたり落ち込んでしまって疲れるし、「人間(関係)が得意そうに見える人」へのコンプレックスもあります。(p148「「人間嫌い」「つき合い下手」な自分を認める 人に会うときには準備して演じればいい」)

この章のタイトルそのものに惹かれました。
僕も、人に会う時には準備をしたがるほうなので。

本当にやりたい仕事がある人は、独立してはいけない 
 独立に向いているのは「やりたくない仕事がある人」(p157)

なるほどなあ。うまいこと言うもんだ。
posted by B&M at 02:29| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月23日

0844『日本人の知らない日本語』

★★★★4
日本人の知らない日本語 [単行本(ソフトカバー)] / 蛇蔵, 海野 凪子 (著); メディアファクトリー (刊)
日本人の知らない日本語 [単行本(ソフトカバー)] / 蛇蔵, 海野 凪子 (著); メディア...

外国人に日本語を教える日本語教師海野さんの体験談を、蛇蔵さんがコミック化。

まず、日本語を学ぶ外国人さんたちの面白さ。
私たちも知らない日本語の面白さ。
真摯に学び続ける海野さんのキャラクター。

作画の蛇蔵さんの絵も、わかりやすい。

ジャンルは「コミックエッセイ」で、本ブログでは「エッセイ」に分類した。
0187『ダーリンは外国人』もそうしている。

軍人さんの言葉づかいのイメージがある「〜であります」は
維新で重要な位置をしめた長州(山口)の人たちが軍の上層に多数いたため(p94)
posted by B&M at 00:46| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月26日

0834『川の流れのように』

★★★3
川の流れのように [ハードカバー] / 美空 ひばり (著); 集英社 (刊)
川の流れのように [ハードカバー] / 美空 ひばり (著); 集英社 (刊)

スターという存在のいなくなった(?)現代。
格式があり、流儀があり、信念があり、気骨があったのだと思う、美空ひばりさんという人の、自らによる自伝を、息子の和也さんがまとめられた一冊。
メモリアル・ノート、闘病記といったメモや、年譜も収録。

オンタイムで見ていた歌手ではない。
でも、本を読んでいて、その人間性が滲み出てくるような、スターとして、母として、やはり国民に愛された歌手だったのだなあと実感。

ナナメ読みだが目を通して、iTunesで「愛燦々」や「川の流れのように」を購入して、聴いてみたりして。

中身が完成する前から、「あとがき」を書いておくというところが、なかなかひばりさんらしい。この「あとがき」がなかったら、おそらくひばりさんの書き残したものが、このような形で本になるということはなかったであろう。(p82)
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2012年11月27日

0786『おとうさんはウルトラマン おとうさんの育児書』

★★2
おとうさんはウルトラマン/おとうさんの育自書―DADDY AND CHILD CARE BOOK [単行本] / 宮西 達也 (著); 学習研究社 (刊)
おとうさんはウルトラマン/おとうさんの育自書―DADDY AND CHILD CARE BOO...
宮西 達也


おとうさん=ウルトラマン として、いろいろなことが語られている。
強くなくちゃ。
恋しなくちゃ。
ドキドキしよう、
ワクワクしよう、
というのが伝わってくる。

読みやすいエッセイ部分 + 作者宮西さんの対談。

コラムや対談部分は字が小さかった・・・。

子どもは日々成長する。
その成長ぶりはおどろくほどすごい!
そして、おとうさんは日々おとろえていく。
そのおとろえぶりはおどろくほどおそろしい・・・(p28)
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0785『サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3』

★★★★4
サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3 [ハードカバー] / 村上 春樹 (著); 大橋 歩 (イラスト); マガジンハウス (刊)
サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3 [ハードカバー] / 村上 春樹 (著); 大橋 歩 (イ...

この頃絵本ばかり読んでいる。
ちょびちょびとトイレの時に読んでいって、やっと読み終えたこのエッセイ集。
4ページ、大橋歩さんの銅版画も含めて、読みやすかった。

2011.3.30号から2012.4.4号までのエッセイ。
震災後に書かれたものもあっただろうが、そのことについては触れず、ささやかな日常について、強固な日常について語られている。

それでも、首相とか、原発とか、いろいろそのご時世の話題が出てきたか。

心のこりをほぐすエッセイ集でした。

(…)考えてみればそれはつまり、僕らの感覚が鈍くなっていくということですね。傷つかないように厚い鎧を着たり、皮膚を固くしたりすれば、感じる痛みは減るけれど、そのぶん感受性は鋭さを失っていく。(…)要するに僕らはそういうマイナスと引き替えに、現実的な生きやすさを身につけていくわけだ。まあ、ある程度仕方ないことなんだけどね。(p144)
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2012年03月04日

0739『知らなかったほうが幸せな雑学』

★★★3

知らなかったほうが幸せな雑学

雑学本ならぬ、雑学アプリ。
出典は2chのため、信憑性は薄い。
また、その話題も、下世話なものが多い。
嘘かな?ホントかな?と思いながらも読み切ってしまった。
読んだらチェック、どれだけ読んだかを%で示してくれます。
コメントも調味料としてはなかなか良かったかと。
お気に入り登録、twitterなどの機能もあっても良かったのかな。

布団を干したときのいいにおいは・・・
フレンチキスとは・・・
日本の変死体解剖率は・・・
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2012年02月06日

0730『おおきなかぶ、むずかしいアボカド』

★★★★4
おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2 [ハードカバー] / 村上 春樹 (著); 大橋 歩 画 (イラスト); マガジンハウス (刊)
おおきなかぶ、むずかしいアボカド 村上ラヂオ2 [ハードカバー] / 村上 春樹 (著); 大...

ちびちびと読んでいって、今日読み終わった。
ゆったり、まったり、自由な感じのエッセイ。
村上龍さんの刺激的なエッセイと、村上春樹さんのゆったりとしたエッセイ、どちらも好きだ。

社会化されてもパーティは苦手(p22)、メダルの個数なんて関係ない(p57)、自分のことを決して「おじさん」とは呼ばない(p110)。

特に、「遠い太鼓」の頃の村上春樹氏の生活スタイルは、思春期の僕に多大なる影響を及ぼした。

もう、三十になる。

あの頃のイメージと、今の僕の生活は、どのくらい近くて、どのくらい遠いんだろうか?

その匂いをただくんくん嗅いでいた。それだけで幸福だった。そこまでマニアックに書物に惹かれていた。(p134)
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2011年05月31日

0717『トリックスターから、空へ』

★★★★★5
トリックスターから、空へ
トリックスターから、空へ
良書。
すごい。
爆笑問題・太田光、そこまで考えていたのか。

基本的に、市井*へ帰るというか、そういう姿勢。
それは、まっとうな価値観に立った、大衆に寄った、まっとうな意見。
そして、何事にも、自分も同じ人間、と思うような、自分の中の悪とか、社会の一員としての自分とか、自分を省みることを忘れない。

市井* いちい、と思っていたけど、「しせい」が正しい。
参考:【市井(しせい)】【市井(しい)】【市井(いちい)】・・・【一問一答!(146)】 | 榎戸誠の情熱的読書のすすめ

 少女が、その目にした世界から"生"が正解であるという実感を得られなかったのだとすれば、それはその世界を構築している"表現者"としての我々の敗北である。少女の見た世界とはどんな世界だったか。おそらくそれは"大人が人を殺し続ける世界"であったろう。(p177)


成人式で暴れる若者を叱責できない、トリックスターの自分から、鳥瞰する目線の、空へ・・・。

2004年から2006年にかけての、「真面目な」エッセイ。

テレビでいらんことしたり熱く語ったりしていたりするけれど、内面、こんなにきまじめな人なのだなあ、と感心した。

文庫版が出ているようです。
トリックスターから、空へ
ん?何この表紙?
より、「鳥瞰」を強調したということ?
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2011年03月04日

0712『恋愛の格差』

★★★★★5
恋愛の格差 [単行本] / 村上 龍 (著); 青春出版社 (刊)
恋愛の格差 [単行本] / 村上 龍 (著); 青春出版社 (刊)
トイレでちょっとずつ読んでいた本。
毎朝、あるいは毎夕、何かに気づかされる本だった。
タイトルだけだとなんの本なのだかと思うが、やっぱり村上龍である。
刺激的で、慧眼である。

 わたしは、日本社会では、会社から離脱しない限り、個人としての自分に出会うことができないのではないかと思った。(…)それはまず、自分がいったいどういう人間なのかを、仕事や人間関係を通じて知ることではないかと思う。(p111)


文庫版が出ています。
恋愛の格差 (幻冬舎文庫) [文庫] / 村上 龍 (著); 幻冬舎 (刊)
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2011年01月09日

0706『忘却の整理学』

★★★★★5
忘却の整理学 [単行本] / 外山滋比古 (著); 筑摩書房 (刊)
忘却の整理学 [単行本] / 外山滋比古 (著); 筑摩書房 (刊)

去年の今ごろから、1年ほどかけて読みついだ本。
なぜか離れていた時期とか、他の本ばかり読んでいた時期などがあり、ちびちびと、1項目ずつくらい、読んだもの。

当ブログ5つ星の書0102『思考の整理学』の待望の続編、と帯にはある。

外山さんの文章は簡潔で、テンポがいい。
スパッ、スパッと切れていて、それでいて味がある。
深みもある。

今回は「忘却」ということがテーマの本だったが、この頃の僕自身の忘れっぽさとあいまって、身につまされる、しかしふか〜い本だった。

オススメの一冊。

 本書を書き終えたところで、思いもかけず、忘却は人間の自由な思考、自由そのものへの道を拓くものではないかという考えに達した。人間はつねに、知識、感情、欲望、利害などに”しばられ”ている。それをとり除かない限り人間は自由になれないが、その呪縛を解き放つのが他ならぬ忘却である。忘却なくして自由は存在しないように思われる。(あとがき)
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2011年01月05日

0705『小説以外』

★★★★4
小説以外 [単行本] / 恩田 陸 (著); 新潮社 (刊)
小説以外 [単行本] / 恩田 陸 (著); 新潮社 (刊)

作家、恩田陸氏の"小説以外"。
このタイトル、小説家にもってこいのタイトルだ。

恩田陸氏の小説は、結局読んでいない。
夜のピクニック、命のパレード、いろいろ手には取ってみたのだが。
小説、というものに興味をなくしている今日この頃。
でも、また読みたいなあ、深い深い読書体験をしたいなあ、とは思っている。
あとは、きっかけと、時間と、気分だ。

他の本の解説とか紹介とかとともに、過去のことについてのエッセイなど、雑多に収録されている。
でも、読んでいて面白い、やっぱりさすが、と思わせる文章が並んでいる。
読書に関しては、ほんとうに好きなんだなあ、という愛情が伝わってきて、好感が持てる。
なかなか中身の濃いエッセイ集だった。

 読書とは、突き詰めていくと、孤独の喜びだと思う。(…)本は与えられても、読書は与えられない。(…)それは、群れることに慣れた頭には少々つらい。(…)孤独であるということは、誰とでも出会えるということなのだ。(読書の時間 「宮城県図書館だより・ことばのうみ 2003年3月号」掲載)


文庫版が出ています。
小説以外 (新潮文庫) [文庫] / 恩田 陸 (著); 新潮社 (刊)
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2010年12月22日

0695『ふつうな私のゆるゆる作家生活』

★★2
ふつうな私のゆるゆる作家生活 [単行本] / 益田 ミリ (著); 文藝春秋 (刊)
ふつうな私のゆるゆる作家生活 [単行本] / 益田 ミリ (著); 文藝春秋 (刊)
「猫村さん」みたいな、ゆるゆる漫画。
へたうま。

「で、どうなるんですか?」
「ここから先はマスダさんらしく考えていただいて」
ポカーン
(そのマンガの作者は、わたしでいいのでしょうか?)(p7)

ゆるゆる、油絵科からコピーライターへ、それからエッセイスト、マンガ家へと、大阪から東京(その間半年ほど無職)へと歩んできた著者のエッセイマンガ。
いくつか定型(パターン)があって、すらすらと読めた。
たまにはっとするようなところがある。
ゆるゆるな感じがお好きな人、忙しすぎるからそういう気分になりたい人、にオススメ。
キノコか〜
フッ
まったく興味ない
本当は行きたくないのです(p15)
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2010年12月16日

0692『ツレと私の「たいへんだ!」育児』

★★★3
ツレと私の「たいへんだ!」育児 [単行本] / 細川 貂々 (著); 文藝春秋 (刊)
ツレと私の「たいへんだ!」育児 [単行本] / 細川 貂々 (著); 文藝春秋 (刊)
「ツレうつ」のテンテンさんの、育児本。
もちろんツレの専業主夫っぷりと、コメントも掲載。
自分の子育てと同時進行で読んでいるので、共感する量が多い。

陽が沈む頃
理由もなく泣きわめくようになる
「たそがれ泣き」というのだそうだ
赤ちゃんも夕暮れ時はさみしいのだろうか?(p30)


ひとコマのイラストに、てんてんさんとツレさんがコメントする形。
文量は多くはないが、イラストも、的を得ていて面白い。

「ツレうつ」から、子育てへ。
人間、幸せになっていけるんだ、という希望も含んで、読みたい本。

自分たちはこのままふたりで老後を
むかえるものだと信じこんでいたのに
(…)
ひとりふえた家族のことを
何かのカタチで残せたらいいなと
思っていた時にこのお仕事のお話を
いただきました。(p140,141)
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2010年12月11日

0691『中田語録』

★★★★4
中田語録 [単行本] / 文芸春秋, 文春= (編集); 文藝春秋 (刊)
中田語録 [単行本] / 文芸春秋, 文春= (編集); 文藝春秋 (刊)
元サッカー選手の中田英寿氏の言葉を集めた本。
「語録」であり、本人の文章ではないが、あとがきには自分の文章を寄せている。
いわく、「読者は、作り物の話を信じて"嘘"にお金を払っている。」「この本には、すべてではないけれど、俺の気持ちがつづられている。」という太鼓判。

中田選手のクールさの裏にあることとか、日常生活、活躍の裏にある信念などをかいま見ることができる。

ちびちび読んできて、やっとこさ読み終わった。
「中田」という人がすごいから、本のつくりはそう大したことはないと思ったけれど、星は4つ。
それなりに考えるところはあった。

 中田自身が抱く危機感は、年を減るごとに大きくなっていく。その恐怖にも似た感覚をバネに、トレーニングは繰り返される。(p080)


文庫版が出てます。
中田語録 (文春文庫) [文庫] / 小松 成美, 中田 英寿 (著); 文藝春秋 (刊)
中田語録 (文春文庫) [文庫] / 小松 成美, 中田 英寿 (著); 文藝春秋 (刊)
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2010年08月23日

0649『ツレはパパ1年生』

★★★3

ツレはパパ1年生

ツレはパパ1年生

  • 作者: 細川 貂々
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2009/03/19
  • メディア: 単行本




細川貂々さん画の、漫画エッセイ。
『ツレうつ』の人です。
夫が育児専業主夫という、「新しい人たち」の、そのままの生活。
率直な描写が光る。
ただ、それだと、パパがけっこう怒ったり当たったりしているように感じてしまうが、そういう素のままを客観的に見て、作品化されていると思う。
なので、ぜんぜん不快じゃない。

自分と状況を重ねて読むので、星4つくらい面白かった。
まあ、そこは、冷静に、3つに評価した。
『ダーリンは外国人』などの類書もあるので、どうしても比較してしまって。

ご主人の1ページ文章エッセイもなかなか楽しい。

 一度だけ男性トイレの個室で、膝の上でオムツを替えたときは少し悲しかった。(p124)
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2010年07月15日

0638『「なぜ?」がわかる博学BOOK2 ニッポンの謎篇』

★1

「なぜ?」がわかる博学BOOK〈2〉ニッポンの謎篇 (KAWADE夢文庫)

「なぜ?」がわかる博学BOOK〈2〉ニッポンの謎篇 (KAWADE夢文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 1996/08
  • メディア: 文庫



つまり日の丸は、先に国際的に日本の国旗として認められた後、国内で正式に日本の国旗と制定されたのである。(p13)


ニッポンに的を絞った雑学本。
この頃、教育でも「愛国心」なんてよく言われるけれど、そこには若干キナ臭さがあったりもするけれど、純粋に自分の国についていろいろ知るのは、楽しい。

真偽のほどはよくわからないし、「一説によると」とか、「らしい」とか、
あと、国民性みたいなことについての話は片目をつぶって読むとして。
自分の国について、いろいろ考えられた。

日本の赤ちゃんは、なぜうつぶせに寝かせると、窒息してしまうのか?
(…)ベッドと布団の違いがある。(…)首の筋力が違うことがある。(p227,228)
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0637『パイナツプリン』

★★★3

パイナツプリン (角川文庫)

パイナツプリン (角川文庫)

  • 作者: 吉本 ばなな
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1992/01
  • メディア: 文庫



作家・吉本ばなな氏の初エッセイ集。
文章がいさぎよいというか、心地よい。
中学、高校の頃、読んだのだったか。
そして、小説家になりたいと思っていたのだったか。
そういう自分の「時代」ともリンクする、なつかしいエッセイ集。

 それにしても個人なんて、個人のできる程度のことしかできないものなんだなあ、と最近よく思う。自分の向き不向きをよく知っている人は美しい。私もそうなりたい。子供の頃、あるように思えた無限の可能性は失ってしまっても、ずっと毎日やってきたことが、ちゃんと手や心や頭に残るから、大人になるっていいことだなあと思う。文を書くのは私が身につけた幸せな技術です。(p10)
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0635『世の中の「ウラ事情」はこうなっている』

★★2

驚きの雑学 世の中の「ウラ事情」はこうなっている (PHP文庫)

驚きの雑学 世の中の「ウラ事情」はこうなっている (PHP文庫)

  • 作者: 日本博学倶楽部
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2000/08
  • メディア: 文庫



よくある雑学本。
でも、けっこうほうほうと読めた。
知らないことはたくさんあるものだ。
ただ、それぞれが短いので、忘れる速度も早い。
ほうほう、で終わってしまう。
それは、読者である僕がバカなだけなのだが。

そのチェックは、なんと双眼鏡を逆からのぞき、自分の描いたものを小さくして見るのだそうだ。(p18,19 映画館の看板って、どうやって描いているの?)
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2010年06月01日

0616『トニー流 幸せを栽培する方法』

★★★★4

トニー流 幸せを栽培する方法

トニー流 幸せを栽培する方法

  • 作者: トニー・ラズロ
  • 出版社/メーカー: ソフトバンク クリエイティブ
  • 発売日: 2005/12/01
  • メディア: 単行本



映画化もされて話題の、0187『ダーリンは外国人』0195『ダーリンの頭ン中』0527『ダーリンは外国人with BABY』でおなじみ、漫画家さおりさんのほうではなく、今回は夫ラズロさんによる、文章のエッセイ集。
途中途中に、もちろん、さおりさんの絵も入ります。
その絵がツッコミのようにもなっていて、ほんと、いい夫婦だなあ、と感じさせる。

単行本版のこっちは、時が小さく薄く、読みにくいと感じた。

古今東西、世界の博識な知識を裏付けにして、トニーさんの言っていることの大きさ、尊大さ、グローバルさに圧倒される。
というか、日本語堪能すぎ!

お気づきのように、「種の章」がない。便宜上そうなったのではと思われるかもしれないが、いや、それは違う。ちゃんとわけがある。生まれたとき(あるいはそれより前から)、僕たちには「芽」がすでにできているはず。両親や先祖が、幸せを、種からすでに発芽させてくれているからだ。そのお陰で僕たちは、これからまさに空へ伸びようとする立派な芽を自分のものとして受け取って、育っていけばいい。(あとがき)


文庫版が出ていました。

トニー流 幸せを栽培する方法 (ソフトバンク文庫 ラ 4-1)

トニー流 幸せを栽培する方法 (ソフトバンク文庫 ラ 4-1)

  • 作者: トニー・ラズロ
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2010/03/19
  • メディア: 文庫



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2010年05月31日

0615『ママはテンパリスト』

★★★★★5

ママはテンパリスト 1

ママはテンパリスト 1

  • 作者: 東村 アキコ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2008/10/17
  • メディア: コミック




あの・・・あの おには
やさしいだよ・・・(2巻p99)

すいません育児ナメてました!
母になった漫画家の、育児エッセイ漫画。
頂き物。
「別冊コーラス」2006年Summer号の「おんな風林火山」からはじまったらしい。(1巻収録。)
1カ月1TP(テンパリスト)ずつのエッセイ。連載開始から4年。ごっちゃんも4歳になっている。
福満しげゆき氏のエッセイ漫画や、お坊ちゃまくん、クレヨンしんちゃんなんかも感じさせながら、新しい。

東村さんは、「育児とはこうあるべし」というようなことは書きたくない、とあとがきで書いていた。
育児方法にも賛否両論、多事争論あり、これだ、というのは言いにくいという。
なるほど、母乳一つとってもいろいろ難しい。
なので、本人が楽しんでいるところを描かれている。

現代の子育て風景をかいま見るもよし。
育児のあれこれを予習するもよし。
我が子との生活で共感するもよし。
いろんな読み方があると思う。
1冊に2個所くらいは大笑いするところがある。

他人の育児を読みながら、いろいろと客観視できるのもよい。
思えば、動物に産まれて、「人間」「社会人(市民?)」になっていくことのすごさ。
自分がいつの間にかそうなっていたことに気づき、子育てをしながら、追体験する人間の成長。

僕もまだ腑に落ちていないところが多いけれど、人間の遺伝子を残していくことと共に、社会の「文化遺伝子」とでもいうべきもの(ミーム?)も、教育によって伝達していかなければ、この、人間が外部に作り出した「社会」というものが存続していかない。
子育てを知るにあたって、あらためて、「教育」ということを違う角度で見始めた思いだ。

呼吸をすること、お乳を吸うこと、排泄すること、笑うこと。
日々、いろんなことを学習していく。
いじめること、へつらうこと、畏怖すること、奢ること。
いろんなことを学習していく。
鬼やお化けを怖がりながら、締め切りに追われながら、仕事場にもまれながら、お尻をかまれながら、ママとごっちゃんは成長していくのでした。
子どもに「恐怖心」を与えながらとか、シールという「ご褒美」で釣る方法とか、お尻を噛む「体罰」とか、教育につながるそれも考えさせられる。

でも、実親がやることは、たいてい、OKなんだよね。
この頃、ニュースで幼児のことが気になる。
2歳の子供にタバコを与えてニコチン中毒とか。
他人の子どもの足を折るとか。
内縁の夫。幼児虐待。
育児ノイローゼ。社会的孤立。

東村親子みたいに、にぎやかに、楽しく、自然体にいきたいものだ。

「さー ごっちゃん
おっぱい飲むかー?(ククク)」
「おっぱ・・・いッ!!!!(ビクウッッッ)」
「お・・・おっぱい・・・
いや〜ぁよォ〜!!!」(1巻P26,27)




ママはテンパリスト 2

ママはテンパリスト 2

  • 作者: 東村 アキコ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2009/06/19
  • メディア: コミック




ママはテンパリスト 3

ママはテンパリスト 3

  • 作者: 東村 アキコ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2010/03/19
  • メディア: コミック



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2010年05月11日

0613『人並みといふこと』

★★★★★5

人並みといふこと

人並みといふこと

  • 作者: しりあがり 寿
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2008/07/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



漫画家しりあがり寿さんのエッセイ集である。
エッセイ集であるのだから、全体のまとまりは、著者という「ヒト」という柱である。
でもこのエッセイ集は、それに加えて大和書房HP連載「人並みといふこと」という題名にもなっているテーマがあるため、ところがどうして、なかなかに一本柱が立つのである。

押井守氏の言う「凡人」とか(『凡人として生きるということ』)、阿部謹也『「世間」とは何か』、村上龍氏のいう世間(はない)とか、
「ふつー」
それについて掘り下げていく。

それは、世間という時に自分で考えることをせず大衆におもねることであったり、簡単にはシアワセをつかめなくなった個人主義の時代の憂いであったり、なくなることで他人との「共感」が難しくなった共有していた空気であったりする。

巻末には、人並みとは言えない夫婦の『他所(よそ)へ・・・』という短い漫画が暗示的に収録されています。

でも今は違う、人並みに落ち着こうと思っても世界の変化はそれを許さない。(…)「人並み」が高嶺の花になっちゃったみたいだ。
(…)
 一生勤めようと思った会社がつぶれ、苦労して習得した技術がたちまち時代おくれになり、時代が変われば自らが得た人生訓を子に継ぐこともできない。モノゴトは流行っては廃れ、盛者必衰はひっきりなし、善悪や好悪や敵味方やあらゆる価値観までもがルーレットの目の上に乗せられ、「ここに賭けて」と悲鳴を上げている。
 そのうえ、いつだって賭けなかった方の目、失われた別の可能性の亡霊がボクたちを苛立たせる。「もっといい選択はなかったのか?」「あっちのほうがシアワセそうだぜ」「自分の人生は無限の可能性のたったひとつに過ぎない」。(p225,226「おわりに」)
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2010年04月26日

0605『持たない暮らし』

★★★★4

持たない暮らし (中経の文庫 し 3-1)

持たない暮らし (中経の文庫 し 3-1)

  • 作者: 下重 暁子
  • 出版社/メーカー: 中経出版
  • 発売日: 2008/01
  • メディア: 文庫



 わたしも身の始末をして、自在な心で死にたいと願っている。そのためには、毎日を簡素にシンプルに、無駄なものをそぎ落として心を自由に遊ばせなければならない。そのための辛さも厳しさもあえて引き受けねばならない。(p220-221)


2000年3月に刊行された「シンプルのすすめ」の文庫版だそうだ。
「断捨離」から、シンプルライフに興味が向いて、読んだ。
文明を維持するために節約するとか、ものを使い切るとか、欲望に負けないとか、そういうことなんだけど、格式が高い文章というか、読んでいてためになる部分が多かった。

 日本の家は自然素材を使い、縁側や障子で自然を取り入れてきた。外国の家は自然と戦い、遮断して家の中に快い空間をつくる。(p20)


シンプルを目指して簡単に捨てるのは、また買っては簡単に捨てるのだ、とか、
シンプルだけを考えていると何も買えない、それもいけない、とか、
憂さ晴らしの買い物もあるとか、
イギリス紳士はネクタイをあれこれ替えたりしないものだ(ほんと?)、とか、
良寛の自由さの裏にあったすさまじいまでの自己との戦い、とか。
シンプル、と言っても、その内実は、この混とんとした世の中にあって、フクザツでムズカシそうだ。

 欧米には、こうしたベテランの店員がいる。日本では若い女性ばかり。しょっちゅう変わって何を聞いてもわからない。どの職場にも素人ばかりが増えた。(p104)
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0604『日記書いてる場合じゃねえよ』

★★2

日記書いてる場合じゃねえよ

日記書いてる場合じゃねえよ

  • 作者: 安野 モヨコ
  • 出版社/メーカー: PARCO出版
  • 発売日: 2001/03
  • メディア: 単行本



エヴァの庵野監督の妻であり、『働きマン』などのマンガの安野モヨコ氏の1998年から2000年までの、ホームページ上の日記をまとめたもの。
イラストなども入っている。
よく仕事されてるのが伝わってくる。
この日記には、漫画家志望者をあきらめさせるための効用もあるらしい。

 ああっ。恋がしたい!!でもこれって「ラーメン食べたい!!それもとんこつ!!」みたいなもんなのか?よくわかんない。(1998.11.24Tue)
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2010年04月25日

0601『オトコとオンナの深い穴』

★★★3

オトコとオンナの深い穴 (ダ・ヴィンチブックス)

オトコとオンナの深い穴 (ダ・ヴィンチブックス)

  • 作者: 大田垣 晴子
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリーダヴィンチ編集部
  • 発売日: 2001/09
  • メディア: 単行本



愛の館、オンナのコ宅配します、セックスレス・セックスフルなど、雑誌「ダ・ヴィンチ」で連載された、オトコとオンナの「性」の関係。
マンガエッセイ。
常に冷静な晴子氏の目線がよい。

「男」「女」の利点を生かして行動するのは正しいことでしょう?
かといってオンナ(若さ・体・美しさ)を「ウリ」にするのは
「まちがっている!」
けれど「買う」オトコの存在がこういう女性をつくっているんだよね。
たしかに男と女は肉体的につくりが違う。(p19)


文庫版が出ています。

〔セイコ文庫〕オトコとオンナの深い穴 (MF文庫)

〔セイコ文庫〕オトコとオンナの深い穴 (MF文庫)

  • 作者: 大田垣晴子
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2008/07/02
  • メディア: 文庫



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2010年04月17日

0599『みだれ撃ち涜書ノート』

★★2

みだれ撃ち涜書ノート (1979年)

みだれ撃ち涜書ノート (1979年)

  • 作者: 筒井 康隆
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1979/12
  • メディア: −



筒井康隆氏による、「奇想天外」誌に、3年半に渡って連載された、みだれ撃ちの「涜(自涜といったりしますね)」書、書評本。

連載をしたのは、「なぜか10年か15年くらいの周期で本をたくさん読む傾向があり、この3年半ほどはやたらに本をむさぼる読んだ時期(あとがき)」だという。

途中、「作家が書評する時」などといって、自分自身についても批判しているのも、筒井氏らしい。

※文庫版も集英社から出ているようだ。

ぼくが自分の作品を書く上でヒントにしたような本は、実際には岩波新書であり純文学であることが多いので、(…)近作でいえば「メタモルフォセス群島」は岩波新書「植物たちの生」(沼田真)や同じく「有限の生態学」(栗原康)を読んでの産物であり、「バブリング創世記」は「富豪と大富豪」(早川書房)を読んでの産物であると書くとまことにいい具合なのだが、この場合だけは逆で、小説を書くための参考に、書きはじめてから買ったのだ。などと書いて新作の宣伝をいたしおるわ。ぬはは。(p206)
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2010年04月15日

0595『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』

★★★★★5

そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります

そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります

  • 作者: 川上 未映子
  • 出版社/メーカー: ヒヨコ舎
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 単行本



 針と糸をちょ。針と糸が欲しいんやわ。(p58)


芥川賞の川上未映子氏の、ウェブからの初エッセイ本。
その言葉のたくみさ、リズムに思わず引き込まれる。
こんなにも言葉に魅せられたことは、大宰治以来なんじゃないかな。

逃げる場所がない自意識という伴侶の人生からは逃げることが出来ない。生きるべきか、死ぬべきか。なんて言葉はときどき実際は、老いるべきか、死ぬべきか、ということなのだろう。生きるということは、そのまま老いることでもあるからであって、自分が論理的に死ぬことは出来ないと判っていても、老いの場合はどうよ。老いというそのものも、死と同じく触ることはできないが、(それも単なる言葉だから)体験しているというこの事実。ひえ。今、ということしかないのなら、この老いというものはいったいなんであるのか。自分の死はいつも彼方にしかなく、それが私を捉えることは出来ないのにもかかわらず老いは今ここにあるこの事実!ひえ。二十八歳の体は老いている。どっこい確実に老いている。めらりめらり老いている。それでどうなっていくというのだろうか。(p45)



文庫版の表紙は、言葉をうまく使った、秀逸なデキ。

そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります (講談社文庫)

そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります (講談社文庫)

  • 作者: 川上 未映子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/11/13
  • メディア: 文庫



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0592『ミッドナイト・コール』

★★★3

ミッドナイト・コール

ミッドナイト・コール

  • 作者: 上野 千鶴子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 1990/02
  • メディア: 単行本



同名の書籍がたくさん出ていることを、このブログの投稿で知った。
ジェンダーとかで有名(らしい)、上原千鶴子氏のエッセイ集。
中学か高校の頃、家の本棚にあったものを読み始めて、世代は違うと思うんだけれど、あらあら面白い、と思って読んだ。

 そう言えば、広告の世界で注文主をさすクライアントという言葉は、心理療法の世界では患者をさす。社会学者にとって、社会は「かならずしも病気が治りたいとは思わないわがままな患者」のようなものだった。(p11)


「私」を語らない、優等生な著者の、「私」からのミッドナイト・コールは、届くだろうか。

文庫版が出ています。

ミッドナイトコール (朝日文芸文庫)

ミッドナイトコール (朝日文芸文庫)

  • 作者: 上野 千鶴子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞
  • 発売日: 1993/06
  • メディア: 文庫



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0591『スメルジャコフ対織田信長家臣団』

★1

スメルジャコフ対織田信長家臣団

スメルジャコフ対織田信長家臣団

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2001/03
  • メディア: 単行本



村上春樹の公式ホームぺージ「村上朝日堂」の、CD−ROMと、本。
村上ラヂオのエッセイと、読者とのやりとりが収められている。
ただ、CD−ROMは賞味期限が切れているっぽい。
今の最新のOSでも再生できるのかな?

村上春樹ファンにはオススメ。

だいたい10稿くらいまでいくのが常です。神経は疲れるけど、自分の作品がだんだんかたちをとっていくのを見ているのは楽しいものです。長編小説を書くことの面白さは、(まあ僕の場合ということですが)ほとんどこのマラソン的書き直しにあります。(p15)
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2010年04月14日

0586『あるようなないような』

★★2

あるようなないような (中公文庫)

あるようなないような (中公文庫)

  • 作者: 川上 弘美
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2002/10
  • メディア: 文庫



 墓を嬉々として見てまわる自分というものを、少しばかり持て余す。
 持て余すところから、小説というものが立ち上がってくるのだろうとは思うのであるが。(p22)


不思議作家川上弘美氏の、不思議の日常。

 小説を書くときには、名付けの行われていない海草を拾うような気持ちで書きたいのである。
 そこにある海草なのだから、名付けは行われていなくとも、生きるしくみや生きるうえに必要なかたちを全部かねそなえたものに違いない。未だ人の目に触れたことがないから、名付けがなされていないだけなのである。(p112)
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2010年03月29日

0573『父のぬくもり』

★★★3

父のぬくもり

父のぬくもり

  • 作者: 小渕 暁子
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2001/04
  • メディア: 単行本



元総理大臣の娘さんが書いた、父についてのいくつかの文章。
「。」がなく、詩のように、いくつかの短い文章でつづられる。
けれど、あたたかい。
生身の人間が、日本という小さいが、巨大な国を背負って立つことの難しさを物語っている。

平成おじさん、郵政族、沖縄サミット・・・
あの頃学生だったが、そのくらいのことしか知らない。
その後、日本では、冷静沈着で強いリーダーシップを持った総理や、精神的に弱い総理や、いろいろいて、政権交代した総理になった。

けれど、生身の人間というか、あたたかそうな、人柄のよい政治家だったのだろうなあ、と、娘さんの書いた本を読みながら、思った。

冷めたピザと言われれば、
─マスコミのみなさんへ、温かいピザを出してあげなさい
と言うくらいだから、
たとえどんな事を言われても、父は平気のようだった。

しかし、気にしていないと思っていたのは大きな間違いだった
公邸の父の机の横には山のように週刊誌が積み上げられていた

もしかしたら、父のこころの中にも、
山のようなストレスが積み上げられていたのかもしれない(p61)
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2010年02月27日

0562『ダメな女』

★★★★4

ダメな女

ダメな女

  • 作者: 村上 龍
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2001/08
  • メディア: 単行本



 希望というのは概念ではなく、未来に対する具体的な欲望の一種なのではないかと思う。(p137)

 さらに言うと、その不安こそが生きていることの証しなのかも知れない。あなたは実はこういう人間なのだからこういう風に性格を変えこういう風に生活を変えなければいけない、誰かにそう言ってもらい、それを実行するのは楽だ。オウム真理教はそのことを利用した。(p66)

僕は村上龍氏のエッセイに対しては評価が高目だ。
小説の方はそこまでの読者ではないが、エッセイのほうは大好きだ。
龍氏のエッセイは、
1.思っていることを的確に言語化してくれる
2.言っていることがハッとさせられるような目新しさを持っている
から魅力的なんじゃないかと思う。
サイト内「村上龍」検索

Amazonのレビューなどを眺めてみても、「村上龍氏経験者向け」なんて書かれていたりする、このエッセイ。
刺激的で、楽しかった。
タイトルの通り、「ダメな女」について考察していくが、それを通じて、時代や生き方について考察していく。
もちろん「ダメな女」とは、その対極にある「ダメな男」をも導くわけで、男である僕にも他人事ではない。

ジョージ・ソロスのような超大金持ちの天才投資家でも、悪夢は見る。悪夢から逃げることのできる人は、この世の中にはいない。(p61)


この本に収められたのは、「I'm」と「CLASSY」という雑誌に連載されていたエッセイだ。
途中で掲載紙が変わっている。

文章はブログ的で、ネット的だと思った。
文章がネット的、とは、刺激的で、ぱっと目をひいて、かつ簡潔な、というような意味だ。
量の中に「ハッ!」とすることがある、というところもそうだ。
自分で堰き止めておいて、それを重々に取捨選択したりということではなく、垂れ流しというか、まあだからこそ同時代的になれるというか。
連載も月1だったようで、一気に読むよりは、毎日トイレの中で1編か2編ずつ読むというような、そういう読み方が似合う本だと思う。

 精神的な豊かさとはいったい何だろうか。生きていることの喜びを味わうこと、かもしれない。
 生きていることの喜びはどうやったら手に入るのだろうか。そのためのマニュアルのようなものがあるのだろうか。そもそも同じ対象で、誰もが生きていることの喜びを得ることができるのだろうか。(p176-177)
という部分には、この頃考えていたこと(死んでるように生きたくない)と同じ問いかけがあった。

 わたしは四十八歳だから、すでに老人の入り口付近にさしかかっている。もうすぐ着実に老人の仲間入りを果たすことになるだろう。老人は単に若さとか記憶力を失うだけではない。(…)もう一度書くのはごめんだ。そういった作品を書くのは大変だった。(…)老人は何かを失うのではなく、何を知るのだ。(…)他人を幸福にするよりも他人に対して無力であることのほうが圧倒的に多いということも知る。(p180)


途中で、ダメな女の列挙をしたくなくなった、「そういうことは社会にある程度の余裕がある場合に有効だ。そういうダメな女を列挙し、こき下ろしたあとで、「それでも地球は回っている」みたいな感じで、屈折した安心感が生まれる(p123)」と龍氏は言う。
最終的に、「ダメな女」とは、「自分のことを”ダメなところがまったくない女だ”と確信している女だ(p217)」というような結論になる。
つまり、こういう本を読んだりしながら自問自答をしない女性だということだろう。
そんな傲慢で自己中心的な人は、めったにいないような気がするけれど。
posted by B&M at 17:16| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月16日

0550『映画覚書』

★★★3

映画覚書 Vol.1

映画覚書 Vol.1

  • 作者: 阿部 和重
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2004/05/25
  • メディア: 単行本



阿部和重、デビュー10周年にして初めての映画論集。
帯「タランティーノからゴダール、スピルバーグ、北野武、黒澤清etc.を同一の地平で論じ尽くす新世紀の映画批評」

それだけの数を見て、そしてそれらを「論」じられる、著者の度量の太さに圧倒される。
小説にもそれは活かされているのだろうが、この人の小説は、僕にはどうもとっつきにくい。

文中に出てくる「いわゆるアメリカ映画」というのがどういうものなのか、なんとなくとしかわからないが、阿部氏以下、アメリカ映画好きらしい。
また、スピルバーグの『A.I.』を誉めるなど、なかなか刺激的な映画論集。

中原 『A.I.』の何がすごいって、ラスト近くの場面で、ロボットであるデヴィッドと彼のお母さんのコピー人間と宇宙人しかいない空間なのに、感動させようとしている・・・(笑)。(p193)
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2009年10月21日

0549『トパーズの誘惑』

★1

トパーズの誘惑 (角川文庫)

トパーズの誘惑 (角川文庫)

  • 作者: 村上 龍
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1993/09
  • メディア: 文庫



村上龍氏の小説『トパーズ』の映画化に際して作られた本。
スピリチュアル・メッセージ、脚本、吉本ばなならとの鼎談、いろんな自著からの言葉の引用、といった構成。
小説も映画も見たが、それらがやがて『ラブ&ポップ』に受け継がれていく。
「夜の女」は、現在も存在する。
何が変わったというものでもない。

 映画という物語の中で、主人公が、どのような変化をして、それをどのように表現するか──、それが映画のドラマツルギーだと感違いしていた。
 人間がたった九十分のフィルムの中で変わるわけがない。
 文字通り、死んでも変わらないのである。
 アイは変わらない、・・・人間がいかにして変わらなかったか、を表現しなくてはいけない・・・私は、それを『トパーズ』の中で気付いた。(あとがきにかえて)
posted by B&M at 00:42| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月20日

0547『作家の値うち』

★★★3

作家の値うち

作家の値うち

  • 作者: 福田 和也
  • 出版社/メーカー: 飛鳥新社
  • 発売日: 2000/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



福田和也氏による、古今東西日本小説メッタ斬り!
100点満点で小説を評価している。
正直であるがゆえに、時には辛口であることが誠実である、とするような氏の姿勢と、その勉強量に感服させられる。
途中に挟まれるコラムも面白かった。
巻末には評点別作品一覧がある。

ちなみに0338『ねじまき鳥クロニクル』は96点。「90点以上、世界文学水準」であり、本書内最高得点。
0534『限りなく透明に近いブルー』71点。
0445『鉄道員』51点(作家としての退廃?)。
というような感じ。

『アムリタ』35点 アンドレ・ジード風の、小説内小説という形式を用いているが、まったく効果をあげていない。(p229)
posted by B&M at 23:33| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0546『日々のこと』

★1

日々のこと

日々のこと

  • 作者: 吉本 ばなな
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 1991/12
  • メディア: 単行本



季刊雑誌「フェミナ」に連載されたという、'88冬〜'91春までの、くだらない日々のことを書いたエッセイ集。

 しかし、私のエッセイは下らない。
 プロフェッショナリズムというものがまるで感じられない。
 申し訳ない、買った人。
 しかし、初期のころのエッセイには新人独特の、「自分で自分の役割を無意識のうちに演じている」というおもむきがあって、いじらしい。ばなちゃんがんばってたのね。(p196)

しかし、そうした「くだらない日常」にこそ、本当の幸福はあるのかもしれない。
いかにも意味あり気に書かれたものを意味あり気に読むことも必要なのだろうが(ふ〜むふむふむ!)、ただ日々起こり、忘れられていく他愛のないこと、そういうことを書き留め、そのほとんど忘れられても仕方のないような日々の幸せに本という形を与えて世に送りだし、存在させた功績は大きいかもしれない。

 日常にはほんとうにいろんなことがあるが、しばらくこの本に書いてあるようにギャーギャーさわいでもすぐに忘れてしまう。でも、多分、決して消えてなくなりはしない。(p198)


以下は文庫版。

日々のこと (幻冬舎文庫)

日々のこと (幻冬舎文庫)

  • 作者: 吉本 ばなな
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 1997/08
  • メディア: 文庫



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2009年10月19日

0541『FRUITS BASKET』

★★★3

FRUITS BASKET(フルーツバスケット)―吉本ばなな対談集

FRUITS BASKET(フルーツバスケット)―吉本ばなな対談集

  • 作者: 吉本 ばなな
  • 出版社/メーカー: 福武書店
  • 発売日: 1990/09
  • メディア: −



「吉本」ばななの対談集。
村上龍、内田春菊、高橋源一郎氏などと豪華な顔ぶれ。
まだ20代前半、デビューしたての頃の貴重なインタビュー集。
創作の秘訣などにも触れられる!?

吉本 いろんなタイプの小説を練習していって、そういうものが全部一つにまとまったようなものが書けたら、それが大きい小説なんだろうなというような気はしますけどね。いろんな要素を取り出して、自分なりに味つけする感じで、いま一生懸命練習しているんですけれど、あまり公の場所で練習すると良くないみたいで、いろいろ問題はあるんですよ・・・。(p206 with高橋源一郎)


文庫版が出ているようです。

FRUITS BASKET―対談集 (福武文庫)

FRUITS BASKET―対談集 (福武文庫)

  • 作者: 吉本 ばなな
  • 出版社/メーカー: 福武書店
  • 発売日: 1993/04
  • メディア: 文庫



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2009年10月15日

0529『犬のしっぽを撫でながら』

★★★3

犬のしっぽを撫でながら (集英社文庫)

犬のしっぽを撫でながら (集英社文庫)

  • 作者: 小川 洋子
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2009/01/20
  • メディア: 文庫



この文庫の表紙にあるのは、しっぽではなく、モップ、みたいな?
小川洋子氏のエッセイ集。
数、書くこと、アンネ・フランク、犬、虎。
書くことに対する真摯な姿勢と、静かで穏やかな語り口が好きだ。

 長編で短篇であれ、私にとって小説を書くのに何より重要な問題は、場所の決定である、そこさえパスすれば、話は自然と動きはじめる。反対に、いくら登場人物たちの姿が明確であっても、彼らの動き回る場所があいまいなままでは、一行も書き出せない。(p94)
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2009年10月08日

0524『開口閉口』

★★★3

開口閉口 (新潮文庫)

開口閉口 (新潮文庫)

  • 作者: 開高 健
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1979/12
  • メディア: 文庫



開高健氏のエッセイ集。
ほがらかで、明るい語り口で、釣りや小説、食い道楽について語る。

 教えるものが教えられるのが教育の理想である。師はいつか弟子に踏みこえられ否定される宿命にあると忍耐強く私は知覚しているので、つぎからつぎへと湖畔で弟子たちが後姿を見せるままに一人でボートに乗りこんで漕ぎ出し、けっしてこちらをふりかえろうとせず、声をかけようとしなくても、それで満足してるんである。(p137)
posted by B&M at 05:28| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0523『乙女失格』

★★2

乙女失格 (SANWA COMICS No.)

乙女失格 (SANWA COMICS No.)

  • 作者: ベギラマ
  • 出版社/メーカー: 三和出版
  • 発売日: 2003/07/05
  • メディア: コミック



ベギラマ氏による、漫画エッセイ。
性の極北地。
ベギラマ氏は、特別対談「スカトロの入り口付近」の写真で見るに、ピアノの先生でもやってそうな清楚な感じの女性だが、ところがどっこい、ものすごい体験をしていらっしゃる。
その彼女による、乙女失格なエピソードの数々。
指定されてないけど、18禁。

 この本の発売日に、とうとう私も25歳になります。(…)「1人で剥けますぅ」と曰ったのです。即座に「嘘つけ!」ってテレビに向かって怒ったけど、タラオならズル剥けの公算大だなって、そんな事を思ってた24歳なのでした。ガッカリ。(p58,59)
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2009年10月05日

0518『おいしい読書』

★★★3

おいしい読書

おいしい読書

  • 作者: 柴門 ふみ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 1998/11
  • メディア: 単行本



漫画家・柴門ふみによる読書エッセイ。
あとがきによると、大学時代は日に2冊、年間700冊くらい読む、「1日200ページ活字を読まないと禁断症状が出てしまっていた(p186)」というほどの活字中毒者だったとか。
 けれど、このスタイルは、相当量の短篇のアイデアを持っていないと続かない。楽チンなのは、たった一つのアイデアを、大袈裟な感情と陳腐な事件でひっ張って書くスタイルである。(p69)
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2009年10月04日

0517『大好きな本』

★★2

大好きな本 川上弘美書評集

大好きな本 川上弘美書評集

  • 作者: 川上 弘美
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2007/09/07
  • メディア: 単行本



自身も作家の川上弘美氏による初の書評本。
10年間の集大成。

できうるかぎり、その作者のほかの著書もあわせて読んでみて、そのうえで書評する、ということだ。
 複数読むということは、つまりいくらかは知る、ということだ。知って、好きになって、とてもいいと思うから、書評したくなるのだ。(あとがき)
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2009年09月30日

0510『いっしょぐらし!』

★1

いっしょぐらし!

いっしょぐらし!

  • 作者: しりあがり 寿
  • 出版社/メーカー: 光栄
  • 発売日: 1996/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



そんな中からなんとなく、ボクらはたままた結婚というカタチをとってますが、気の合う二人が「いっしょぐらし」することの楽しさが伝わればいいな、などと思っています。(p3)

夫婦の「いっしょぐらし」記録本。
表紙のどぎつい色合いが、中のカラーページでも。
しりあがりさんのヘタウマというか、そういう絵と、西家さんの絵、夫婦の対談で成り立つ。

西「私は、結婚してからの方が孤独感が増したんだよね」
(…)
西「そりゃ、今はいいよ。でも、あのころは、平日は会社で、土日はマンガに没頭して、全然かまってくれなかったもん」(p76)
posted by B&M at 22:27| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0507『「村上春樹」が好き!』

★★2

「村上春樹」が好き!  (宝島社文庫)

「村上春樹」が好き! (宝島社文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2004/09/29
  • メディア: 文庫



春樹フリーク、ハルキスト、村上春樹氏の小説やエッセイ、翻訳が好きな読者たちの寄稿による書。
ファン本。

若い感覚の個人的な記録でありながら、いかなる文芸評論家よりも、小説家のセンチメントといったものを正確にとらえている。(文庫判に寄せて・池内紀)
posted by B&M at 05:38| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0504『村上ラヂオ』

★★★★4

村上ラヂオ (新潮文庫)

村上ラヂオ (新潮文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2003/06
  • メディア: 文庫



 かなり確信を持って思うんだけど、世の中で何がいちばん人を深く損なうかというと、それは見当違いな褒め方をされることだ。(…)
 だからあなたも、誰かに故のない(あるいは故のある)悪口を言われて傷ついても、「ああよかった。褒められたりしなくて嬉しいなあ、ほくほく」と考えるようにするといいです。といっても、そんなことなかなか思えないんだけどね。うん。(p189)

さあ、耳を澄まそう。
聞こえてくるのは、孤高の作家、村上春樹氏の音楽生活や読書、その他に関するラヂオ・・・。
語りかけてくるような文体でつづられるエッセイ集。
 引っ越しをして、書庫のようなものができたので、段ボール箱に詰めたまま長いあいだ倉庫に預けっぱなしにしていた古い雑誌の山を、やっと手元に引き取ることができた。(p78)
posted by B&M at 04:47| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月28日

0497『心をリセットしたいときに読む本』

★★2

心をリセットしたいときに読む本 (ぶんか社文庫)

心をリセットしたいときに読む本 (ぶんか社文庫)

  • 作者: 斎藤 茂太
  • 出版社/メーカー: ぶんか社
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 文庫



印象的な空の青。
通称「モタ」先生の、心の相談本。
じっさいそこまでの本か、と問われると、僕としては、そこまでではない、と答える。
けれども、ふとした言葉などではっとさせられるところはあった。

 かのソクラテスも「心地よい眠りは一生のうち数えるほどしかない」と言っているではないか。(p173)

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0495『もの思う葦』

★★★★4

もの思う葦 (1980年) (新潮文庫)

もの思う葦 (1980年) (新潮文庫)

  • 作者: 太宰 治
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1980/09
  • メディア: 文庫



太宰治のエッセイ集。
ほんと、いろいろな言葉がきらめく名文である。

 人は人に影響を与えることもできず、また、人から影響を受けることもできない。(p17或る実験報告)
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0493『村上朝日堂の逆襲』

★★2

村上朝日堂の逆襲 (新潮文庫)

村上朝日堂の逆襲 (新潮文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1989/10/25
  • メディア: 文庫



村上春樹氏初期のエッセイ集。
文・村上春樹、イラスト・安西水丸コンビ「村上朝日堂」シリーズの2冊目。

このように心底美味いビールを飲むためにはるばる四十二キロを走らねばならぬということはあるときはいささか酷な条件のようにも感じられるし、あるときはきわめてまっとうな取引であるようにも感じられる。(p252)
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2009年09月25日

0483『転がる。』

★★2
転がる。

転がる。

  • 作者: 矢井田 瞳
  • 出版社/メーカー: マガジンハウス
  • 発売日: 2006/11/16
  • メディア: 単行本



歌手、矢井田瞳さんのan-an連載エッセイ。
大学時代から若いエネルギーをまとって音楽活動をしてきた一人の女の子。
シンガーソング・ライター、つまり、自分で曲を作って自分で歌う。
僕は彼女の虜だった。
そんな矢井田氏の、創作やなんやの日々をつづったエッセイ。

 だから、「書く」こととか「残す」ことが大切になってきていて、きっと何年後かにこの本を読んだ未来の私は、今の私が書いたものに助けられたりするんだと思います。微笑んだり、馬鹿だなぁーっと感じたりするんだと思います。
 わからんけど。
 明日はわからんってのが、人間やってて楽しいです。
 こんな感じで、転がっていきたいと思います!(p158)
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0482『妖精が舞い下りる夜』

★★★3

妖精が舞い下りる夜 (角川文庫)

妖精が舞い下りる夜 (角川文庫)

  • 作者: 小川 洋子
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 1997/09
  • メディア: 文庫



『博士の愛した数式』や0441『生きるとは、自分の物語をつくること』で対話している小川洋子氏の、初のエッセイ集。
繰り返し巻き返し、小説をめぐっての記述が興味深い。

 一つの現実に、無数の真実が隠れている。それをどこまで探り出せるかが、小説の分かれ道かもしれない。(p111)
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2009年09月24日

0477『うずまき猫のみつけかた』

★★★3

うずまき猫のみつけかた―村上朝日堂ジャーナル

うずまき猫のみつけかた―村上朝日堂ジャーナル

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1996/05
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



村上春樹氏がアメリカはケンブリッジに住んでいた頃のエッセイ。
0300『やがて哀しき外国語』はプリンストン時代のもので、けっこう真面目に外国生活をすることに書いたらしいけれど、こちらは肩ひじはらずに楽しく書いたものとのこと。(あとがきより)

『ダンス・ダンス・ダンス』という小説の一部をイタリアで書いて、一部をロンドンで書いたけれど、どこが違うかと訊かれてもぜんぜんわからない。『ノルウェイの森』はギリシャとイタリアを行ったり来たりしながら書いたけれど、どこの部分をどこの場所で書いたかなんてもうほとんど覚えていない。(p100)


文庫で出ています。
2008年、新装丁文庫で再出版されていたのを店頭で見かけました。
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2009年09月23日

0474『ハワイで大の字』

★1
さおり&トニーの冒険紀行 ハワイで大の字

さおり&トニーの冒険紀行 ハワイで大の字

  • 作者: 小栗 左多里
  • 出版社/メーカー: ソニー・マガジンズ
  • 発売日: 2005/11/25
  • メディア: 単行本



0187『ダーリンは外国人』の、小栗、ラズロ夫婦のハワイ旅行記。
以前のような魅力を感じないのは、僕がハワイにほとんど興味がなかったからか。
プチ海外旅行をした気分になりたいときなどにはどうぞ。

旅は終わるものではない。ずっと記憶の中に生き続けている。(おわりに)
posted by B&M at 23:29| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0471『辺境・近境』

★★★3

辺境・近境

辺境・近境

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2008/02/29
  • メディア: 単行本




時々、この日常から離れて、非日常の中で、フラットな青春時代のような、モラトリアム時代に戻って、自分はどこにでも行ける、なんだって見れる、と思いながら旅行してみたくなる衝動にかられる。

でも、もちろん、この日常は、ステーブルで不動であるほどに、幸せを肯定してくれるのを僕は知っている。

メキシコ大旅行、ディープうどん紀行、ノモンハン。
村上春樹の「旅行本」。
ただ、その成立の難しさは、あとがきに書かれてある。

 そういう意味では、アメリカ大陸を車で横断するのと、四国で一日三食、三日間ただただうどんを食べ続けるのと、いったいどっちが辺境なのかちょっとわからなくなってくるところがあります。むずかしい時代です(笑い)。(p248)


■文庫版↓

辺境・近境 (新潮文庫)

辺境・近境 (新潮文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2000/05
  • メディア: 文庫



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2009年09月22日

0463『空腹の技法』

★★★★4

空腹の技法 (新潮文庫)

空腹の技法 (新潮文庫)

  • 作者: ポール オースター
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2004/07
  • メディア: 文庫



作家ポール・オースターのエッセイやらインタビューやら序文やら。
帯では、オースター翻訳の第一人者、柴田元幸氏が、若き日の真摯さと静謐さ、というようなことを書いていた。

重厚で難しい感じがするが、オースターは面白い。

(…)そうした作品がつねに何かやむにやまれぬ欲求から書かれていることがかわる。こちらに呼びかけてくるものがあり、人間の叫びがこもっていて、耳を傾けたくなる。最終的には、文学とはほとんど関係ないんだろうね。
 (…)すべての真なる本は激情の瞬間から生まれているとバタイユは述べて、そしてこう問いかけている。「どうしても読みたいと思えない本を、どうして読めるだろう?」。(…)いわく言いがたい何かが働いて(…)その何かこそが大きな違いを生み出すんだ。(p399)
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0460『それでもわたしは、恋がしたい 幸福になりたい お金も欲しい』

★1
それでもわたしは、恋がしたい 幸福になりたい お金も欲しい

それでもわたしは、恋がしたい 幸福になりたい お金も欲しい

  • 作者: 村上龍
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2008/03/26
  • メディア: ハードカバー



村上龍が女性の質問に簡単に答えていく。

タイトルからしても、そんなに求めるなよ、足るを知れ、と言っているような。

国家や社会が与える希望ではなく、個人の希望とは?
もちろん個人の希望なので、それぞれ個別のものだ。
そのヒントになるように、とまとめられた本書。

 問題は、ああいうのを見ていると「楽しまなければいけない」と思うようになることです。コマーシャルやドラマに代表されるような、社会と世間が提供する「幸せ」や「理想」というモデルには、惑わされないほうがいい。
 たぶんみんなの中には、自分よりハッピーに生きている人がいるんじゃないかという強迫観念のようなものがあると思う。実際そういう人はたぶんいるのだろうけど、別に他人のことだから、いいんじゃないかと思うんだけど。(p211)

0116『(1)死なないこと(2)楽しむこと(3)世界を知ること すべての男は消耗品である。Vol.4』では、楽しまないことは罪なことである、と言っていた龍氏。
それは、誰かに「こうしていれば楽しいですよ」と言われて楽しむような、そんな与えられるものを享受するような、受動的な楽しみ方ではないのだ。

けれど、人はつねづね不安で、ひとりよがりになるのをおそれて、他人に流される。
他人のことを思って生きなさい、他人にやさしく、と思って他人のことばかりを考えていては、他人に流される。
いたく、この世は難しい。
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2009年09月16日

0458『そこに僕はいた』

★★★3

そこに僕はいた (新潮文庫)

そこに僕はいた (新潮文庫)

  • 作者: 辻 仁成
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1995/05
  • メディア: 文庫



映画にもなった、『冷静と情熱の間』などの作者、辻仁成さんの、若かりし頃を綴ったエッセイ集。

辻仁成作品との出会いは、自分の中にもう一人を飼っている少年の小説『ピアニシモ』などからで、中学か高校の頃に、すごく共感しながら読んだのを覚えている。
『ミラクル』『母なる凪と父なる時化』なんかも読んだのだったか。
いつの頃からか離れ、いまのところ、そのまま戻ることはない作家さんだけれど、幼い頃の僕を形成するのに大いに貢献したと思われる。

その辻氏のエッセイ。
函館の青春時代、他。

PS. 余談になるが、僕はその後一度だけあーちゃんの義足を叩かせてもらったことがある。(p47)
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2009年09月13日

0453『そら模様』

★★2

「そら模様」

「そら模様」

  • 作者: 蒼井 そら
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2006/06/08
  • メディア: 単行本



マルチアイドル蒼井そらのブログ本。
いろんなことをしていて、野心的なアイドルだと思う。

NGが多いのだろうし、中出しなんかに否定的だったりした印象がある。
業界の中ではしっかりした人なのかな、と思う。

お金の感覚はクルっちゃいけない。
(…)
思うと同時に、あたしは始めて給料を貰ってから家計簿をつけてる。
(…)
忘れちゃいけないのは高校生のころに思っていたこと。
時給800円のアルバイトで稼いでいたころのこと。

この気持ちは忘れちゃいけないって。
だからやっぱり、クルっちゃいけないんだよね。(p23)
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2009年04月01日

0417『無趣味のすすめ』

★★★★4
無趣味のすすめ
幻冬舎
発売日:2009-03-26
発送時期:在庫あり。
ランキング:15
おすすめ度:3.5
おすすめ度1 致命的な偏り
おすすめ度3 龍ちゃん
おすすめ度3 (悲しいが)長年のファンには力の衰えを感じさせる作品。
おすすめ度3 才能を浪費する天才
おすすめ度4 村上ファンにはたまらないかも


雑誌『ゲーテ』に連載された村上龍氏のエッセイをまとめたもの。
一遍は原稿用紙2枚分ほど。
字が大きく、読みやすい。(つまり、中身は見た目より少ない。)
文字の量と価値は比例しないが、龍氏のエッセイは、僕にとって1200円の価値はある。

 だからビジネスシーンに限らず、学生でも小説家でも、どんな職業の人でも、読書をするかしないかが問題ではなく、どんな情報を自分は必要としているのかを自分で把握できるかどうかが問題である自分は今どんな情報を必要としているのか、それを性格に把握するのは簡単ではない。(p92-93)

 まず、仕事でもプライベートでも、やるべきことがない人、またやるべきことを自身で把握できていない人は、スケジュールもへったくれもない。(p116-117)

この人の主張は、「個人」に関しては一貫している。
それは、国家とか大衆とか世間とか世論とか時代とかに流されたり、「みんな」にあわせたり、「集団」に属したりすることを嫌えということだ。
確かにそれは、自分を発見したり、自分を確立したりするには重要なことだ。

先日、ある聡明な知人から、「あなたには自分というもの、自分の価値観というものがない」というようなことを言われた。
確かにそうかもしれない、と思った。
今の僕には、外の部活で花粉症になったつらさをなんとかしたいということとか、その花粉症のくしゃみでなった軽いぎっくり腰とか、iPhoneの動向とか、もうそんなことにしか実は興味がないのではないか。
そんなどうでもいいことに気を取られているばかりでは、そのうちきっと後悔する日が来るだろう。
若いうちにきちんと考えておくべきこととか、勉強しておくべきこと、苦労しておくべきことというのは存在するのだ、と、薄々感づいてはいる。

「叱り方がわからない」と言えば聞こえがいいが、「教え方がわからない」と言い直すと、その上司はコミュニケーション能力がない、つまりただのバカ、ということになる。(p152)

上記の言葉は、「語学の必要性」という章と一緒に、教師としての自分に強く問いかけてきた。
僕は子どもたちに怒鳴ったりすることはできるが、果たしてほんとうに教え方がわかっているのだろうか?
子どもたちとコミュニケーションがとれているのだろうか?

そもそも農耕が始まり国家が生まれてから、ゆとりを持って生きることができた人は一パーセントもいない。(p160)

 わたしたちは大きなジレンマを抱えてしまった。消費者の立場では「王様」と呼ばれるが、労働者の立場では、一部のスペシャリストを除いて、消耗品となりつつあり、働きがいは失われつつあって、肝心の消費も縮小している。(…)とりあえず、自分は労働者としての生きがいを感じているのか、それとも消費者としての生きがいしかないのか、一度考えてみてはどうだろうか。(p178-179)

非常に難しい時代になってきている。
この本の帯は、「大転換期を生きる人の必携・箴言集。」となっている。
とりあえず僕にとっては、それなりの効果がある。
村上龍氏とは、そういう作家だ。

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2009年03月14日

0413『こころの処方箋』

★★★★4
こころの処方箋 (新潮文庫)
新潮社
発売日:1998-05
発送時期:在庫あり。
ランキング:2857
おすすめ度:4.5
おすすめ度5 人生の機微を弁える難しさ
おすすめ度5 心の処方箋
おすすめ度5 普段頭で考えていることと、実際に感じていることの差異を明らかにしてくれる一冊
おすすめ度5 「こころ」の温度
おすすめ度5 穏やかになる。


 彼女に言わせると、いつも辛抱して生きているので、時にはたまらなくなって、少しぐらい休んだり、息抜きしたりしても当然ではないか、ということになるが、そのタイミングは、もっとも不適切だ、ということになる。(p52)


心に関しての「常識」的エッセイ。
迷ったときに、ファッションやツールのようには目に見えない「心」というものについてのこの55章の文章を読むと、ふと何かが見つかるかもしれない。

一人でも二人、二人でも一人で生きるつもりができているか、それをどの程度やっているかなどについて自らも知っていることが必要である。(p157)
posted by B&M at 08:03| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月21日

0322『開放区』

★★★★4
開放区
開放区
木村 拓哉

言わずもがなのSMAPのキムタクの写真エッセイ集。
かっこいいなあ、と、同性ながらも思ったりしながら。
言ってることはしっかりしてる。
共感する。感化される。

 ”キムタク”って、どうやら公共物らしい。今でも忘れられない。数年前、週刊誌系の人に、俺じゃなくて、俺の周りにいる人間を撮られたんだ。そのとき、直接会って、「ふざけんな」って抗議したら、その人、「木村さんは公人だから、こっちには知る権利があります」って当然のような顔で言い放った。「あー、そうなのか」って思ったけど、もちろん、そのことに対して、納得はしていない。(p7)
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2008年03月20日

0317『村上朝日堂はいほー!』

★★★3
村上朝日堂はいほー!
村上 春樹

村上春樹氏のエッセイは、適切でユニークなユーモアがあって、好きだ。
そしてその裏には、確かな人生哲学みたいなものが垣間見れるのも安心できる。

 しかし無人島云々を別にしても、僕は辞書というものがわりに好きで、暇で読むものがないときはごろんと横になって英和辞典を読んだりすることがよくある。辞書というのはあれでなかなか面白くて人情味のあるものである。勉強や仕事で使うときは「わし、辞書ですけん」という固さがあってどうもなじみにくいが、一歩机を離れて、廊下に猫と一緒に寝ころんでのんびりページをめくったりしていると向こうの方もリラックスしてきて、「いや、ま、ここだけの話ですけどね・・・」といった側面を見せはじめる。(ハードp117,118)


文庫版:村上朝日堂はいほー! (新潮文庫)
posted by B&M at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月01日

0306『村上龍全エッセイ 1976‐1981』

★★★★4
村上龍全エッセイ 1976‐1981 (講談社文庫)
村上龍全エッセイ 1976‐1981 (講談社文庫)
村上 龍

こうして時系列に掲載紙が違うエッセイが並ぶと、ブログのアーカイブを読んでいるような気分になる。
特に、デビューの雑記とか、私見とかを読むと。

にしても、文章に強さというか、才能なんだろうなあ、何かある、と思わせる。

 谷崎には恐ろしいものがあり、その正体に自分も気付いていることに、気付くのだ。それは自由ということである。自らの空洞(才能といってもいい)に引きずられるのではなく、それを言葉によって操るということ。それを為すための苦労や修業の必要を痛感してうんざりするのではない。
 小説を書く行為の中に、私の最大限の自由があることに気付いて、からだが重くなってしまうのである。(p323-324「小説家とエッセイスト」)
posted by B&M at 16:42| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月24日

0300『やがて哀しき外国語』

★★★3
やがて哀しき外国語 (講談社文庫)
やがて哀しき外国語 (講談社文庫)
村上 春樹

村上春樹氏がプリンストンの大学に滞在した生活を2年に渡り雑誌『本』に連載したもの。
物書きの、また春樹氏という人間の生活が楽しい。

 それ以来コンピューターはいろいろとい買いかえて、試行錯誤をくりかえしてきたけれど、相変わらずマックです。だんだん「これがないともうやっていけない」というカラダになっていくのが、切なくもありますね。(p241 文庫本附記)
そういえばこの前の雑誌クーリエの写真、白のiBookだったなあ。Vaio君は左の脇に。右奥に見えていたのは、新潮社クレストの『奇跡も語る者がいなければ』ではなかったか。
posted by B&M at 17:58| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0298『村上龍全エッセイ 1982‐1986』

★★★3
村上龍全エッセイ 1982‐1986
村上龍全エッセイ 1982‐1986
村上 龍

僕が生れた年から5年間に書かれたエッセイ。
5年間。
圧倒的な情報量、饒舌、鋭い語り口。

『コインロッカー・ベイビーズ』を書いていた期間の記憶は特殊だ。
(…)
 作家にとって、あのような小説は一生に一度ではないかと思う。
 また、「お前は作家以外の何者でもない」と私に知らせた小説でもある。(p159)

たびたび、若さゆえの生々しい感情なども読み取れる。
 このエッセイ集の五年間で、最大の事件は映画『だいじょうぶ・マイフレンド』の失敗だった。
(…)
映画の失敗の後、私はそれまでとは違って、ラフに小説を書きだした。
『テニスボーイの憂鬱』『69』『愛と幻想のファシズム』と、三本の連載を開始した。
 特に、『愛と幻想のファシズム』(発表は八七年)は、『だいじょうぶ・マイフレンド』の、失敗の呪咀のようにして書き続けた。(あとがき)

分厚い。自分で自分インタビューみたいな遊びもある。
情熱的で、いろんなことに対して精力的。
だから僕を含め、この偉大な作家からは元気をもらう、という人が多いのだろう。
posted by B&M at 17:34| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月23日

0293『象工場のハッピーエンド』

★★2
象工場のハッピーエンド (新潮文庫)
安西 水丸,村上 春樹

黄金コンビの初期イラストエッセイ。
巻末に、
村上:僕、割に多く注文つけちゃうんですよね。今回は字だけでやってほしいとか。
安西:注文つけられると、束縛された気分になってつらいっていう人がいるけど、村上さんの場合にはそんなことないみたい。最初にパッと言った後は、もうなんにも言わないから。その後は、相性が好いっていうのか、とても自由に描けるんだよね。
なんて対談もあったりして。

言われてみれば初期の村上作品は、長編は佐々木マキ氏、短編は安西水丸氏だったなあ。
posted by B&M at 18:04| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0292『読書と私―書下しエッセイ集』

★★★3
読書と私―書下しエッセイ集 (1980年)
井上 靖

読書に関する、1980年近辺のエッセイ。
井上靖、井伏鱒二、遠藤周作、大江健三郎、城山三郎、田辺聖子、丸谷才一、吉行淳之介、今は老齢重ねた、あるいは亡き、著名人たちの読書を垣間見れて参考になる。

作家はアマチュアの読み手である。(…)かれらは大人で、こちらは子供だ。まずそのことを心にきざんで、その上で、しかしこちらは多様な分野にわたって読みうる、自由な読み手なのだと自分を励まして、その尊敬すべき研究者の友人たちと、本についての会話を、つまりはなにについてよりも永つづきする、楽しみにあふれた会話をかわすのである。(p71-72 大江健三郎「作家の読書」)

大江健三郎氏がトンボの赤青、2色の色鉛筆で線を引いていることも記されている。

ところで、本に関する話は、「読み」の優劣という考え方を用いると、途端に苦になる。
どんな読み方も上下なく面白いひとつの視点としてとらえられる広い心を持った者同士なら楽しいだろう。
教師としてはそのような寛容さを持ちたい。
・・・ところで、この頃はみんな忙しくて、メディアも多様で、本など積極的に読む人にゆめゆめ巡りあえないのだが、生徒の中に熱心な本読みがいたりすると嬉しくなったりする。
あと、ネット上で精力的に活動していらっしゃる読書家さんたちにエールを送りたくなる。
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2008年02月22日

0286『村上朝日堂はいかにして鍛えられたか』

★★★★4
村上朝日堂はいかにして鍛えられたか (新潮文庫)
村上朝日堂はいかにして鍛えられたか (新潮文庫)
安西 水丸,村上 春樹

幅が広く、ユーモアがある。
裸で家事をする主婦、文学全集、体罰、ハイネケン・ビール。
僕は村上春樹さん自身の、そういう生き方や考え方に強く魅かれてもいたのだ。

 ものを書く、ゼロから何かを生み出す、というのは所詮は切った張ったの世界である。みんなににこにこといい顔をすることなんてできないし、心ならずも血が流れることだってある。その責は僕がきっちりと両肩に負って生きて行くしかない。(p143)

吉行淳之介さんとの意外な関わりについては、考えさせられた。
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2008年02月17日

0279『ランゲルハンス島の午後』

★★★3
ランゲルハンス島の午後 (新潮文庫)
安西 水丸,村上 春樹

春樹さんの文章と、水丸さんのイラスト。
その後の黄金コンビのお仕事。

 下着のTシャツというのもかなり好きである。おろしたてのコットンの匂いのする白いTシャツを頭からかぶるときのあの気持ちもやはり【小確幸】のひとつである。(p83)

僕は春樹さんの小説も好きだが、何より春樹さんのライフスタイルみたいなものに最も魅かれたタイプかな、と思ったりもする。
春樹さんのように書き、生きること。
そういうライフスタイルの流布というか、モードの確立というか、そういうことをやっていた頃のエッセイ。
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0278『「ニッポン」に自信がもてる本―これが世界に威張れる日本と日本人の才能だ!』

★★2
「ニッポン」に自信がもてる本―これが世界に威張れる日本と日本人の才能だ!

ニホンに自信が持てなくなったら。
ナショナリズムに偏るのも偏屈だが。

アメリカでファンが急増 日本の"AKITA DOG"(p89)

へえー、と思うようなことがたくさん書いてあり、これはこれで面白い雑学。
要は、いいところも「悪いところも」、中庸をとりつつ認める、知っておく、時には自信をもつ、がいいんではないでしょうか。
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0277『‘THE SCRAP’―懐かしの1980年代』

★★★★4
‘THE SCRAP’―懐かしの1980年代
村上 春樹

春樹氏がある雑誌に連載していたもの。
外国記事から面白そうな記事を選び、スクラップとして翻訳したものたち。

 もちろん何もかもが古びているというわけではない。あるものは束の間のフェイク(まやかし)であるとしても、あるものは確かな予兆である。そういう意味ではこのスクラップ・ブックは文字どおりのごった煮なわけで、ページをぱらぱらとめくりながら「そうそうこんなことも」とか「へえ、こんなことが」とかいった風に気楽に<近過去トリップ>を楽しんでいただけると、僕としては嬉しい。(まえがき)

こんなスクラップ本、そうそうない。
春樹氏の血肉となっているのだろうなあ、と邪推しながら読むのもまた楽し。
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2008年01月26日

0262『1億人のプチ狂気』

★★★3

1億人のプチ狂気

1億人のプチ狂気

  • 作者: ステッグマイヤー名倉
  • 出版社/メーカー: 二見書房
  • 発売日: 2004/04/26
  • メディア: 単行本




うがいをするとき、カラスの鳴き真似をしてしまいます。
しかも徐々に弱って、最終的に力尽きるカラス。(p16)

これはなんの本なのだろう・・・?!
カテゴリーがどれにも当てはまらず、結局「エッセイ」に。

インターネット上で「○○なこと」という質問をして、告白を集め、まとめた本。
「○○」には、「ちょっとどうかと思うけれどやめられない、こんな自分が心配だけどついやってしまう、・・・というような性癖や空想(はじめに)」が入る。

本書は告白集でもあり、そういう意味では「共感本」と言えるかもしれないが、
現実の見方を変える、遊び方の本でもあると思った。
posted by B&M at 19:50| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月23日

0257『使いみちのない風景』

★★★3
使いみちのない風景 (中公文庫)
使いみちのない風景 (中公文庫)
稲越 功一,村上 春樹

「住み移り」を生業とする者の、写真付き旅行的エッセイ。
文庫版には「ギリシャの島の達人カフェ」と「猫との旅」がついている。

 もう少しつっこんで言うなら、「住み移り」という行為には<たしかに今は一時的な生活かもしれないけれど、もし気にいれば、この先ずっとここに住むことになるかもしれないのだ>という可能性が含まれている。僕はそういう可能性の感覚を、あるいはコミットメントの感覚を、愛しているのかもしれない。

読む気分にもよるのかもしれないが、今回読み返してみるうち、あれ、おかしいな、と思った。
その写真たちは、いや、その「種類の」写真たちは、その昔、僕を焦がし、僕を強く惹き付けて離さなかった。
僕はいつもどこかに行きたかった。

でもだんだんと大人になり、職が決まり、骨を埋めるところが決まった。
僕はもうどこにも行けない。
でも、たぶん、今はとりあえず、満ち足りているのかもしれない、と思った。
どこかに消えてしまいたい、というような思いは消え、今僕はここにいて、世界の中心だ、と思える。
少なくとも僕という人間のための世界では、中心にいる気がする。

というような思い込みをできるようになったことは、大変幸せなことである。
よかった、よかった。

そのうちまた、やってくるのだろうか?
昔のような、焦がれるような思いが?
僕は今、近くはじまる新しい環境にちょっとどきどきしている。
日常が、旅よりもエキサイティングな時期なんてそうそうない。
年齢の25という数字も魅惑的だ。
こんな時期は、そうそうないんだろうな。

 でも結局のところ、それは物語にならなかった。
 それはあくまで使いみちのない風景のままにすぎなかった。
 でもそれとは別に、その作業は僕の中に、まったく違った物語のようなものをもたらすことになった。その一連の文章を書きおえたあとで、僕はすぐに別の物語に取りかかった。
 その部屋の風景はたぶん僕の中で、別の風景に結びついていたのだろうと思う。

(これが、あの長編の誕生した瞬間だそうだ。)
「使いみちのない風景」は、『回転木馬のデッドヒート』の、「澱」のようなものに、似ている。
posted by B&M at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0219『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』

★★2
もし僕らのことばがウィスキーであったなら
もし僕らのことばがウィスキーであったなら
村上 春樹

しかし残念ながら、僕らはことばがことばであり、ことばでしかない世界に住んでいる。僕らはすべてのものごとを、何かべつの素面のものに置き換えて語り、その限定性の中で生きていくしかない。(前書きのようなものとして)

去年、ほんの一時期だけ、ウィスキーにはまったことがある。
ニッカのホームページが気に入った頃だ。
丁度、スーパーで売られているボトルにグラスがついていたので購入して、晩酌に飲んでいた。
でも、僕にはウィスキーは向かないようだ。
大学時代にジンをストレートで飲み過ぎて吐いて、それ以来なんとなくジンとは距離を置くように、なんとなく「そぐわなさ」がある。
なので、この写真エッセイとも距離があった。
『シドニー!』とかと同じように。
村上春樹氏とは、かなり親密な感じを抱いているのだけれど。

文庫版(単行本と比べて写真の数はどうなっているのだろうか?):
もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)
もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)
村上 春樹
posted by B&M at 21:19| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0217『さびしくてたまらないときのために』

★★★3
さびしくてたまらないときのために
俣野 温子

自分よりも大切にしている人がいて
それだからこそ、深く傷ついたこともある
すべての人のために。

かわいいイラストで、日常にひそむいろんな落とし穴に気づかせてくれます。

けれど夢を持ち続けることを目標にしていると
とっくに夢が叶っているのに
足りないものばかりが目について
夢が逃げていかないようにと
見張るようになっている。
posted by B&M at 21:04| Comment(0) | TrackBack(1) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月27日

0195『ダーリンの頭ン中』

★★★★4
ダーリンの頭ン中 英語と語学
ダーリンの頭ン中 英語と語学
小栗 左多里,トニー・ラズロ

0187『ダーリンは外国人』の姉妹書。
こちらは「英語と語学」というサブタイトルが示すように、言葉や文化についての差異などのことが詳しく書かれ、こっちも英語教師としては見逃せない。

「テンションって張られる状態のものでしょ?」
「張られる?どういう意味?」
「だってテンションってさあ・・・」
posted by B&M at 22:09| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0187『ダーリンは外国人』

★★★★★5
ダーリンは外国人―外国人の彼と結婚したら、どーなるの?ルポ。
ダーリンは外国人―外国人の彼と結婚したら、どーなるの?ルポ。
小栗 左多里

日本語(というか語学)が堪能な外国人と結婚した日本人マンガ家のお話。

「あのー大根おろし・・・」
「あのねぇさおり・・・確かに一緒に食べるとおいしいかも知れないけど、うまくのせられなかったりとか今日は別々に食べたいとか、いろいろあるわけよ。」
「うん・・・そりゃそうだろうけどね・・・」よかれと思ってね・・・
「自由にさせてくださいな。」
そうなのだ。
相手に干渉しすぎない。
うちの場合これが最大のコツだと思う。

日本語と外国語の壁、日本文化と外国文化の壁、という、このインターナショナルな時代にとても興味深い話題が横たわっている上に、このエッセイ漫画は、男女ふたりの様々な恋愛模様(結婚生活)についても考えさせられるし、絵もかわいくてわかりやすい。
英語教師としては一度は読んでおかなければならないと思う。

ダーリンは外国人(2)
ダーリンは外国人(2)
小栗 左多里

雑誌『ダ・ヴィンチ』の別冊コミックダ・ヴィンチに連載中のはずなので、3巻もそのうち出るだろう。
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0184『このワガママな僕たちを』

★1
このワガママな僕たちを (角川文庫)
銀色 夏生

今は当たり前になっているけれど、短い文章と絵でぱっと何かを表現しようというような、大人のための絵本みたいな本。
(昔の、80年代くらいの)若い人の感性を、独特のタッチの絵(落書きみたいだけど)と言葉で表現している。

タケルちゃん、はりついてはなれない
タケルちゃん こーふんしてる(p110)

少々時代遅れな感じがする。
文章がくさい。
こういう本ならもうすでにあふれている、と感じる。
それとも僕が、もうそこから遠く離れてしまったのだろうか?
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2007年12月01日

0154『おかあさんとあたし。』

★★★★4
おかあさんとあたし。
おかあさんとあたし。
ムラマツ エリコ,なかがわ みどり

どこか忘れていた感覚。
懐かしいような感覚。

すごくやさしい絵と、言葉が織りなすおとなの絵本。

世にはモンスターペアレンツ、馬鹿親、と言われる人々が増えてきている、と言われる。
技術、テクノロジー、新製品、美容、
様々な現代の事物の中で、どこか壊れていっている家族。

k.m.pの名前の由来にはちょっとびっくりさせられますが、いい本です。
ほっこりしました。

だから、
近所のいろんな「おかあさん」たちが
「うちの子は甘やかして育てて失敗したよ!」
なんて話してるのをきいて、びっくりした。
失敗する「おかあさん」もいるのか、と・・・。」

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2007年11月18日

0135『しょこたんの貪欲☆ラジオ ~中川翔子のギザなもの~』

★★★3
しょこたんの貪欲☆ラジオ ~中川翔子のギザなもの~
しょこたんの貪欲☆ラジオ ~中川翔子のギザなもの~

しょこたん=中川翔子と言えば、ブログの女王、しょこたん語、オタクといったイメージ。
一時期惹かれて(25peso:検索「しょこたん」)、その時この本も買っていたのだが、何がそんなに惹かれたのだろうということを考えてみるに。
そこには、僕の女性観というか、そういうのも混じっているから語りにくいのだけれど、あっけらかんと語ってしまおう。

0127『喫茶店で2時間もたない男とはつきあうな!』という本を読んだのだが、まずは、語るべきコンテンツなんだろうな、と思った。
しょこたんのようにかわいらしい容姿、外見というのは、今やありふれているのだ。
美容の技術もあがってきたし、整形まで「プチ」なんつって簡単にできる時代。エステやなんかもある。
で、最低条件として容姿が整っていて、さらに、彼女の中には「世界」がある。
この固有の「世界」の獲得というのはすごく難しいことだが、彼女はそれをやっている。
というか、作り出していることがすごい。

普通の女の子でも、自分に誠実に、矛盾をなくそうと努力しながら、でも矛盾を抱えながら、自分の目指す方向に努力したり、経験を積んだりしていると、それなりに、その人自身の世界というのは作り上げられるものだと思う。
喫茶店で話そうにも、語るべき思想や経験がなければ、語り合えない。
僕自身も非常に心もとないところだが、そうして人は魅力的になっていくものだと思う。

つまり、しょこたんはゲームや戦隊やアニメやインターネットやらでともかく自分のコンテンツを持ってしまった。

さらに、オタクな人たちは、話が「あう」だろうので、しょこたんにはまりやすいんではないだろうか。
半オタクな僕も、そういう「話してみたい」ところにも、魅力を感じたのではないだろうか。
僕なんかの知識ではとてもじゃないが「お話にならない」だろうけど。

知識が多いと、いろんなことに動じなくなる。
いろんなものを受け容れてものを考えられる。
そこにはユーモアの余裕も生まれるし、新しいものも生まれやすいだろう。

この本を読みながら、そんなことを考えた。

やり逃げ
したんですよ〜!?
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2007年11月17日

0134『作家の読書道』

★★★★4
作家の読書道
作家の読書道

作家さんたち、読書を語る。
こういう本は、作家志望として読んでいて非常に楽しい。

 だいたい書評や新聞の広告を見て決めていますね。はっきりした基準はなくて、ほとんどインスピレーション。でもあまりはずれはないですね。

とは小川洋子氏の言。
僕も同じ様な感じで本やレンタルビデオなんかを選んできた。
インスピレーションって大事だ。
posted by B&M at 16:58| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0133『憲法を変えて戦争へ行こう という世の中にしないための18人の発言』

★★★3
憲法を変えて戦争へ行こう という世の中にしないための18人の発言 (岩波ブックレット657)
憲法を変えて戦争へ行こう という世の中にしないための18人の発言 (岩波ブックレット657)
井筒 和幸,木村 裕一,黒柳 徹子,辛酸 なめ子,中村 哲,半藤 一利,松本 侑子,美輪 明宏,森永 卓郎,吉永 小百合

 現実を言うなら、武器を持ってしまったら、必ず、人を傷つけ殺すことになるのです。そして、アフガニスタンやイラクで起こっているように、人が殺し合い、傷つけ合うことの悲惨さを少しでも知っていたなら、武器を持ちたい、などと考えるわけがありません。

世界中から武器はなくならないと思う。
けれど、法律的に肯定してしまえば、増えるようになると思う。

人間が人間を傷付けるのは、何も武器がなくてもできる。できてしまう。
言葉でも人を殺せる。
なにもしないということで殺すこともできる。

教育にいるものとして、この問題「だけ」を取り上げていくことはできないし、僕もそれを好まないしそれができる力量でも頭でもないので、特にこの問題について言及することはないだろうが、そして多くの子どもたちと大半の大人にはその背丈にあった現実と問題があるだろうから、そのことについてよくよく考えることが重要なのだと思うが、政治家にいいようにはさせないようにしたほうがいいと思うので、個人的な心持ちとして自分のスタンスを考えたりはしておかなければならない。

僕は憲法についての論議は政治家的で、僕らにとっては変えなくてもなんにも問題ないものだと思う。
でも、変えたほうがいいと思う人もいるようで、あるいは変えたほうが好転する事項もあるのかもしれない。

ともかく憲法の問題とかと固執するのではなく、全体として平和な、つまり貧困や戦争や差別やネグレクトやいじめやそういったものがなくなるような方向づけを、常に、人類はしていたいものだなあと思う。
けれどもそんなこと一気にはできないのであって、だからそれぞれの人がそれぞれの問題にそれぞれに関わっている。
憲法については、僕のスタンスとしては変えなくていいと思うんだけど、難しいしめんどくさい。
ともかく平和を目指してください。
お願いします。
posted by B&M at 16:46| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0129『走ることについて語るときに僕の語ること』

★★★★4
走ることについて語るときに僕の語ること
走ることについて語るときに僕の語ること
村上 春樹

『そうだ、村上さんに聞いてみよう』やら、『遠い太鼓』やら、村上春樹氏のエッセイから、氏の生き方、日常的生活についてを垣間見て、得るところは非常に多い。
彼は僕の遥か前を走る、模範的ランナーなのだ。

小説家がどこまで小説そのものに固執し、どれくらいの肉声を公にするべきかという基準は、個人によって違ってくるだろうし、一概には決めつけられない。僕としては、できることならこの本を書くことを通して、僕自身にとってのその基準のようなものを見いだすことができればという希望があった。


僕は走ることは嫌いだ。
体力がない。身体能力も高くない。
背が高いこととジャンプ力を武器にバスケットをしていたけれど、ボールを追って走るのはできたが、持久走やなんかでただ走ることは苦痛だった。
道具を使って、つまり自転車を使って、やっと走れた。
自転車は中学校時代からの移動手段だったので、慣れていたのだろう。

でも、ある程度年をとってから走り始める人も多い。
体力の問題なのだ。
僕も25歳というインターバルを越えて、肉体的、健康的、体力的な問題を気にするようになってきた。
もうほうっておいても湧き出てくる泉はない。
せめて通勤自転車くらいはじめようかと思うのだが、やっぱり重い腰があがらない。
そうこうしているうちに寒くなり、体調を崩してますます運動から遠ざかる。

まず、こういう点で、この本を読んで良かったと思う。
そういう、肉体的なことへの復帰、回帰を思い出させてくれた。
それがどんなに人生と小説にとっていいことなのかということを。

走り続けるための理由はほんの少ししかないけれど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱいぶんはあるからだ。僕らにできるのは、その「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇をみつけては、せっせとくまなく磨き続けること。


小説を書くことも同じだ。
離れてしまってはいけない。
ブログを書くことも同じ。

(偶然の一致なのだが、僕が生まれた時期と、春樹氏が走り始めた時期は重なりあっていた。)

58ページでは「優先順位」について語られている。
そうだ、優先順位。
この頃ほうぼうでよく聞く言葉だけれど、春樹氏から言われるとまた違って聞こえる。

さて、村上春樹氏の次の新作は、どんな話になるのだろうか・・・?
posted by B&M at 15:09| Comment(0) | TrackBack(1) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0128『転がる猫に苔は生えない』

★★2
転がる猫に苔は生えない
転がる猫に苔は生えない
ブルース・E. カプラン

猫たちの「変化にまつわる」50のインタビュー。

 あの日から、物事を先延ばしにすることはやめたんだ。いつジンクスみたいな最期を迎えるかわからないと思ったからね。(p8)


"The Cat that changed My Life -50 Talk Candidly About How They Became Who The Are"というのが原題で、なぜこんな題名になったのかは不明。
「転がる石に苔は生えない」で、変転する人生はさびない、魅力的である、というようなメッセージか。
村上龍はエッセイの中で「変化がないことは異常だ、それについていかなければならない」と語った。

猫たちと本当に喋れたのだろうか?
それとも、人間を取材するにつれ、それを猫に代弁させようと思ったのか?
それとも日々自分に起こる出来事を、それぞれの猫に照射したのだろうか?
著者のへたうまな絵も冴える。
47、53ページの絵が好き。

実は全部は真面目に読んでいない。
いくつか得られることがあったので、読むのをやめた。
猫を通じて人間に関しての教訓めいたことを述べる書。
この物語のショーケースみたいな本のすべてを読むことで得られるものは少ないと判断した。
それぞれのこの短い描写では、わからないことのほうがむしろ増える。
必要としているのはもっと他の何かだった。
熱かったり、冷たかったり、それが十全に感じられる長さであり、熱気であり、雰囲気だった。(だから、世のなんでこんなに分厚いんだ長いんだという本の存在意義は「ある」と思う。)
だから、とりあえずこの本はこうして本棚の端へ「捨てる」。
記憶(ワーキング・メモリ)の中からは捨てる。
そのうちまた開くことがあるかもしれない。

その瞬間にわかったんだよ。こいつが動こうとしないのはボクが順番待ちをしてるからなんだ、って。
posted by B&M at 14:53| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0127『喫茶店で2時間もたない男とはつきあうな!』

★★2
喫茶店で2時間もたない男とはつきあうな! (集英社be文庫 さC 70)
喫茶店で2時間もたない男とはつきあうな! (集英社be文庫 さC 70)
齋藤 孝,倉田 真由美

構成も著者が二人いるし、順序も全体として何かを語っている形ではないのでわかりにくい。
何よりこの文庫の装丁が持ちにくい。

教育学者斎藤孝氏と、だめんずうぉ〜か〜の倉田氏の対談というか共著。
かけあい文章みたいな本。
テーマ的にはすごく渇望。
僕は会話下手なので、こういう本を読んでお勉強。

斎藤氏の発言の中には「偏愛マップ」など、氏のアイディアが盛り込まれている。

男の側から言えば、こうである。
2時間喫茶店でしゃべれない女とはつきあえない!
でも、本としては全体的に、女性の方がよく描かれているような。
男はだめだ、みたいな。
そんな〜斎藤さん!!
もっと男を磨きます。

 処女信仰というのは、男が克服しないといけないひとつの課題でもあります。そういう概念は、明治以前の日本にはなかったので、これはごく最近になってかけられた呪縛。この呪縛から解き放たれていくのが男の成熟でもある。
 処女を信仰している男たちにとっては、きれいなものがだんだん汚れていく、というイメージがあるのでしょう。真っ白いカーペットに一人の男の足跡がつき、また別の男の足跡がつき、いまやいろんな男の足跡がつきまくっている、というような。真っ白なままだと、前人未到の地に踏み込んだ、自分の足跡だけが残ると思えるのでしょうが、それは錯覚で、単にイメージの問題。

人生は整理されることがない。
せめて部屋だけでも、と思うのだけれど、それすらうまくいかない。
混とんとしていて、常に混乱している。
それは、すでにいろんなものごとに「汚されている」からで、だからこそ面白い。
美しい。
Mr.Childrenの『It's wonderful world』という曲を、折りに触れて思い出して聴き直す。
この世界は美しい。
今回は、それを女性の中の精神世界と思って聴いてみた。
その人の深い人生が滲み出てくるような女性に、もっともっと出会いたい。
その人々の「クセ」をもっと味わってみたい。

偶然、次にこの曲が流れる。
「どんなことが起こるんだろう?想像してみるんだよ。(Mr.children『くるみ』)」
posted by B&M at 14:42| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月06日

0122『ウォーク・ドント・ラン』

★★★3
ウォーク・ドント・ラン
ウォーク・ドント・ラン
村上 龍,村上 春樹

エッセイというより対談集なのだが、まあいいか。

ところで先月の投稿数は26で、1日1冊のペースを割ってしまった。
こうしてだんだんペースが落ちてきて、1000冊達成が遠く遠く離れ、それで挫折してしまうのもいやなので、ともかく読んだ本を古今東西片っ端から短くてもアップすることにする。
そうすると、このSeeSaaブログの通信速度の遅さがネックになってきて、あらら、ちょっといやだなあと思う。
ついでに、映画版の「映画鑑賞ノート」みたいなのを作って、100作くらい見て記録したらまた違った自分の知の集積になるなあと思って、今で手一杯なのにおまえはいったい何がしたいんだと思ってやめた。
でも、読書ノートにはそれなりの効用はあって、本を読むようになったこと、自分なりの評価ができるようになったこと、他に本を読んでいる人の体温みたいなものを他人のブログから感じたりもできるようになってきたこと。

でも、もっと基本的な生活習慣としてもっともっと読む時間をしっかりとらないとこれは目標達成は遠いな。
でも、テレビ、映画、DVD、ネット、雑誌、iPod、メディアは腐るほどあって、「本、活字」に焦点を合わせないとほんと、達成は遠いな。
ああ、ほんと、読書習慣を真面目に考えないと。

で、この対談はもうすぐやってくる二十台後半くらいに、なぜか「両村上」と呼ばれた、でもやっぱり天才だった二人の作家の対談。
Amazonユーズドで5600円ってすげえ値段だな。
プレミアもの。
持っててよかった。

若書き、という感じで、言っていることがときどき現実と乖離している感じ。
でも、若さってこういうことなのだろう。
そういうのを恥じてか、廃盤になったままなのかもしれない。
お二人は今はほとんど接点はないのだろうけれど、、、。
それぞれに個性があり、それぞれの才能があり、僕は二人とも好きだ。
この二人に学んだことは多い。
この二人と、よしもとばななさん、この3人が、僕の一番はじめの、従っていちばん大切な青春時代を形成した。
そんな二人の対談。

でも、あの人はね、だれにでもわかる文章を書きたいと思って書いてるらしいのね。たとえば土方にでも、バアのホステスにでも、だれにでも本当にわかるやさしい文章を書きたいと思って努力してるんだって。で、そう思えば思うほどああいう文章になっちゃうんだって(笑)。(p128)
posted by B&M at 09:43| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0118『終わった恋を乗り越えるためにするべきこととしてはいけないこと』

★1
[画像なし]
終わった恋を乗り越えるためにするべきこととしてはいけないこと
スザンヌ・ヤーロフ,ディスカヴァー21編集部

ブックオフで100円だったので買ってみた。
NYの生活とか、まあこういう考え方や生き方をしている人たちが都会にはいたりするんだなあと考えたりすることについては役に立った。

 これを読んでいるあなた、わたしは違うって思っているかもしれないわね。でも、これはセオリーよ。つまり、世の中はろくでもない男ばかりなの。だから、たとえ、毎晩死にそうなくらい会いたかったとしても、自分は他の女たちとは絶対に違うと思っているのだとしても・・・そうしてはいけない、便利な女になってはいけないわ。

『働きマン』で、後をつけられた主人公が彼氏に電話して、出張だって、来てほしいと言わないシーンがある。
そういう強さみたいなものが作品の中に見られるようになったし、そういう強さが必要な時代になってきたんだと思う。
posted by B&M at 09:15| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月29日

0116『(1)死なないこと(2)楽しむこと(3)世界を知ること すべての男は消耗品である。Vol.4』

★★★★4
(1)死なないこと(2)楽しむこと(3)世界を知ること―すべての男は消耗品である。〈Vol.4〉 (幻冬舎文庫)
(1)死なないこと(2)楽しむこと(3)世界を知ること―すべての男は消耗品である。〈Vol.4〉 (幻冬舎文庫)
村上 龍

そのタイトルだけで4つ星だろう。
いつだったか、大学時代か、読んで元気になった覚えがある。
村上龍氏のエッセイは、エネルギーにあふれていて、元気になる。
それもただの馬鹿騒ぎみたいなのではなくて、理詰めのような、冷静な情熱なのだ。

ちょうどVol.4は映画『KYOKO』を撮っていたり、『五分後の世界』を書いていたりした頃だ。

 書いて、考えて、書いて、考えて、できれば小説という容器を壊してしまいたい。
 それに、もっともっと技術が欲しい。
 すべては技術なのだと思うようになった。
 それはキューバで、『恋はいつも未知なもの』というジャズを録音した時にも、そう思った。
 表現上の困難を打ち破ることができるのは技術だけだ。
posted by B&M at 19:36| Comment(0) | TrackBack(1) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月09日

0079『本音か!』

★★2
タカアンドトシ 本音か!!
タカアンドトシ 本音か!!
タカアンドトシ

前半がタカアンドトシの今までの13年間の「屈折」。
後半はケチャケチャラジオ関連。
ふたりのたたずまいが、控えめで好きだ。
TSUTAYAで「好評のため3泊レンタル」になっていたDVD『タカアンドトシ新作単独ライブ タカトシ寄席 欧米ツアー2006』の多才ぶりに惚れてしまった。
彼らの初の単行本です。

どのタレント本でもそうですが、タカアンドトシが好きな人にはたまらない一冊。

二人は中学時代、トシが転校してきたところからなんですね。
プロレスのバカトークで盛り上がっているうちにタカがネタを考えてきて、というのがはじまりのはじまりのようです。
案外ツッコミのトシよりもタカのほうが、はじめは積極的だったようで。

タカ ほんで、もう高校バラバラですけど、週末はどちらかの家で「とりあえずネタをやっとこう」って。ま、ボクが半ば強引に誘ってたんですけど。で、1週間ずうっと、授業中とか空いた時間があるとネタを考えて、それを持ち寄って。8ミリビデオ持ってね。
posted by B&M at 09:10| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月08日

0074『遠い太鼓』

★★★★★5
遠い太鼓
遠い太鼓
村上 春樹

 四十歳というのは、我々の人生にとってかなり重要な意味を持つ節目なのではなかろうかと、僕は昔から(といっても三十を過ぎてからだけれど)ずっと考えていた。
村上春樹氏が『ノルウェイの森』や『ダンス・ダンス・ダンス』を書かれていた頃のヨーロッパ旅行記。
僕は高校の頃にこの本を読んで、人生のバイブルになった。
春樹氏のたたずまいや視点。
単行本に挿入されている執筆する後ろ姿の写真。
執筆に関する文章。
強烈に「村上春樹」という人に魅かれた記憶があります。

今はいくぶんかその熱は引き、僕は僕の人生をどう歩むかを考えるようになってきてはいますが、また30が近くなる頃、実感を伴って読むことになるのだろうか・・・。

文庫版(僕はこちらも持っていますw):
遠い太鼓 (講談社文庫)
遠い太鼓 (講談社文庫)
村上 春樹
posted by B&M at 22:15| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月01日

0066『ありがとう、さようなら』

★★★★★5
ありがとう、さようなら (ダ・ヴィンチ ブックス) [単行本(ソフトカバー)] / 瀬尾 まいこ (著); メディアファクトリー (刊)
ありがとう、さようなら (ダ・ヴィンチブックス)
瀬尾まいこ

0010『見えない誰かと』に続く著者の2冊目のエッセイ集である。
雑誌『ダ・ヴィンチ』2003年9月号から2007年4月号まで連載されていたものに、若干の加筆・訂正、いくつかの書き下ろしが加わっている。
雑誌の方ではAyumi Shimodaという人のほのぼのイラストも楽しめた。
僕は『ダ・ヴィンチ』を購読していないのでときどき目にしたくらいだけど。

やはり同じ職業として、一人の先輩として、大事な人だ。
その一編一編を読むごとに、早く学校に行きたいという気持ちがいっぱいになる。
そして、早くそんな担任がしてみたい、そんな生徒と出会いたい、と思う。

また、教師兼小説家としての先輩としても大事な人だ。
この仕事をしながらも書けるということで、僕を計り知れず勇気づけてくれた。
陸上部の男の子が「ファンです」とたずねてきたということだが、そしてご自身あとがきにも書かれているが、教師というただでさえ風当たりの厳しい職業に、小説家というオプションを携えて。
どれほどのプレッシャーだろうかと思う。

それでもひょうひょうと生きていらっしゃるのだろうか、なんて思わせてくれるから、このエッセイはすごい。

本を通じて、僕も瀬尾先生の生徒のひとりになれました。

「おみゃあが出してる学級通信と区別つかんわや」
『ダ・ヴィンチ』2007年9月号にこの本の広告が載っていた。
そこには読者のあたたかい感想が書かれてある。
ふたつほど引用したい。

「私はのんきでめんどくさがりやで、勉強嫌いの陸上バカですが、やっぱり先生目指して私なりに努力して見ようと思いました。(15歳 女性)」

「私も中学校の講師をやっていることもあり、瀬尾さんの作品に出てくる中学生の言動が手に取るようにわかります。作品に勇気づけられて、やっぱり教師って面白くて、素晴らしい仕事だと実感しました。(27歳 男性)」

文庫版が出ています。
ありがとう、さようなら (MF文庫ダ・ヴィンチ) [文庫] / 瀬尾 まいこ (著); 志村貴子 (イラスト); メディアファクトリー (刊)
posted by B&M at 20:38| Comment(0) | TrackBack(2) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月13日

0038『誰にでもできる恋愛』

★★★★4

誰にでもできる恋愛

誰にでもできる恋愛

  • 作者: 村上 龍
  • 出版社/メーカー: 青春出版社
  • 発売日: 2000/01
  • メディア: 単行本




 子どもは、母親との完結した関係性の中で育っていき、この世の中は複雑で、矛盾に充ちていて、なかなか思い通りにはいかなくて、ときには忍耐も必要であり、わからないことだらけだが、それでも魅惑的なのだ、ということを知らずに大きくなり、学校へ行くようになる。

村上龍氏はまえがきで、「誰にでもできる恋愛」というタイトルには、「本当は、そんなものがあるのか」という言葉が続くという。
恋愛はコミュニケーションの一種で、時代とともにコミュニケーションの形が変わってきている、そのことについて書かれてある。
だから、恋愛なんて狭いイメージのことについて書かれているわけではなくて、世界について書かれてある、刺激的で、挑発的なエッセイだ。
あなどるなかれ。

文庫版が出ているけれど、僕は単行本のほうの、ブルーを基調にした表紙が大好きなのです。

誰にでもできる恋愛 (幻冬舎文庫)

誰にでもできる恋愛 (幻冬舎文庫)

  • 作者: 村上 龍
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2001/04
  • メディア: 文庫



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2007年08月08日

0014『世のため、人のため、そしてもちろん自分のため』

★★★3

世のため、人のため、そしてもちろん自分のため

世のため、人のため、そしてもちろん自分のため

  • 作者: 村上 龍
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2000/06
  • メディア: 単行本



全体を通じて、藤木りえ氏の法律とSMに対する情熱や姿勢が感じられる。
彼女はすべて、自らやろうと思い、自らが楽しいと思うからそれをやるのだ。
その主体性がすごいと思う。

週に2回ずつ学校とジムに行きます(やっぱり風俗嬢は体を鍛えなくてはね。売り物なんだから)。


村上龍氏が「はじめに」で、「メールのやり取りを通じて、わたしは彼女の人生には関与できないという当たり前のことを知る。」と書いている。「他の人の生き方に関与するとか、他人の心の傷を癒すとか、他人の人生に決定的な影響を与えるとか、メールにそんな力はない。」
この言葉は、りえ氏の自立した生き方についてと、メールの無力さと、加えて、龍氏にとっての小説の「意味」について書かれてあるように思った。
《小説になら、そんな力がもしかしたらあるかもしれない》と言っているようにも感じた。(実際はそこまでは書いていない。龍氏も自分自身、「自分の小説が存在する意味はあるのか」と問い続けているのだろう。)

収録されているメールは1999年3月15日から2000年の5月12日までJMMに掲載されたもので、実際のメール送受信日とは多少のずれがあるのだろうが、オンタイムでオウムのことや、『共生虫』を執筆していたことなどがメールで交わされます。
見た映画やワインの話なども。
「小説のラストというのは、書き始める前にだいたい決めている。でも、書き進めるうちに必ず変わってしまう。」など、物書きの卵としては生唾モノのくだりも。
posted by B&M at 00:49| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月07日

0010『見えない誰かと』

★★★★4

見えない誰かと

見えない誰かと

  • 作者: 瀬尾 まいこ
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2006/12
  • メディア: 単行本



でも、何年も学校という場で働いていると、変な理屈が身についてしまう。うまいことを言っておくほうが楽なことも多いから、要領も覚えてしまう。残念ながら、私も年々理屈にかまけてつまらない人間になっていた。(p13,14)

瀬尾まいこさんは、京都で国語の教鞭をとっていらっしゃる、現役の中学校教師である。
彼女は僕の希望でもある。
教員でも、傍らで小説は書けるのだ。

そんな瀬尾さんの講師時代のエッセイが読める。
「アンコール卒業式」
「パートのおばちゃん」
「教科書を捨て、郊外に出よ」
学校を日常とする著者のエッセイ集。

どれだけ言葉を使って表現しても、なかなか本物の中学生には追いつかない。ちょっとやそっとで表現できないくらい、素敵な中学生にもっともっと出会っていきたい。(p157)


文庫版が出てます:

見えない誰かと (祥伝社文庫)

見えない誰かと (祥伝社文庫)

  • 作者: 瀬尾 まいこ
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2009/07/24
  • メディア: 文庫



posted by B&M at 23:30| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする