2019年04月13日

1046『子どもは若殿、姫君か? 現代教育批判』

★★2
子どもは若殿、姫君か? 現代教育論批判 (ディスカヴァー携書)
子どもは若殿、姫君か? 現代教育論批判 (ディスカヴァー携書) 川嶋優

皇太子殿下恩師にして元学習院初等科長、学習院名誉教授。
共感と波紋の講演の完全書籍化。

年号が令和になりますね。
皇太子殿下恩師というのは、売り文句のような気もしますが。
講演の書籍化ということで、章のページ数のバランスとか、この文量で1000円かよというツッコミはさておいて。

現在の教育界にばっこする誤った4つの教育方針、
1.個性尊重
2.親の価値観を押しつけるな
3.教えるな、考えさせよ
4.叱るな(怒るな)
に対する反論。

1、2については、個性なんてはじめからはない。
親の考えをまず押しつけないでどないする、という立場。
それについては、それもそうかもしれない、と思った。

3についても同じ。
教えずに考えさせろなんて無理、という立場。

4については、感情的に怒ることも、場合によっては子どもに響くんじゃありませんか?という感じ。

どれも、そうかもしれないなあ、と思う。
偏りすぎた教育の天秤を、正常に戻すための反論の書、といった感じでもあった。

第8章、9歳までの教育と10歳からの教育を区別する、というのは新しかった。
死の恐怖を理解し始め、抽象を感じ始めたら、臨界期。
ギャングエイジ、小学校では軽んじられているかもしれないけれど、一番重要ですよ、と。

 どうも、理屈で子どもを育てようとしているように思えます。その結果、子どもたちはどうなったでしょうか。そのことの責任をだれに問おうというのでしょうか。育児書にこう書いてあるからではなくて、親は自分の本能で子どもを育てるべきだと思います。(p118)
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2019年04月07日

1045『中学なんていらない』

★★★★4
中学なんていらない。 不登校の娘が高校に合格するまで (メディアファクトリーのコミックエッセイ)
中学なんていらない。 不登校の娘が高校に合格するまで (メディアファクトリーのコミックエッセイ)青木光恵

いじめから、不登校になった中2の娘。
内申点ゼロのその子が、高校へ進学するまでをつづったコミックエッセイ。

自由が一番って思ってたやん!
学歴とかどうてもいいって思ってたやん
(…)
それなのに!
娘にはちゃんと学校に行って勉強して
ちゃんと働いてほしいって思ってる
つまんない!
つまんない人間だな私は!(P38)


図書館本。
親として、身につまされる話ばかり。

担任教師なんてしょせんその年っきりのつき合い
過度な期待はしない!
生徒の将来になーんも責任とらなくっていいんだもんなー。
ーーって今まで何度も思って来ましたが
それにしてもこの3年の時の担任の
ただの傍観者っぷりはすごかったなー 笑える!(p93)


・・・そこの先生、この頃乾いていませんか?
ここに描かれているような中学校には、したくないなあ。
帯をぎゅっと締め直す。

あれから1〜2年後だったかに、公立でもいじめた方の子を学校に来させないように出来る制度が作られたと聞きました。
(…)
子育てにしんどくなった時に私はいつも、娘が生まれてきた時のことを思い出すようにしています。あのとき「生まれてきてくれて良かったー!」って思いました。(…)極端な話、もうそれで全てなんじゃないかと。それ以上は贅沢だと。
学校には通ってなくても生きてるじゃん!良かった!行かなくてもいいよ!(あとがき2014年)


私も父として、お産に立ちあった。
母のそれは体験できないが、生まれてきてくれて良かった。
あなたに会えて、本当に、良かった。(小田和正)
そう思ったものね。
それが全てだものね・・・。
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1044『なぞり猫』

★★2
描いて楽しい なぞり猫
描いて楽しい なぞり猫

子供の塗り絵のレベルアップに。
描写力もついた?
老人福祉施設などでも人気だろう。

開いたままにできる製本。
新しいタイプの塗り絵。

間に、猫に詳しくなれるエッセイあり。
観察は描写の基本。

イデタカコさんのホームページ、猫のイラストがいっぱい。
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2019年02月16日

1043『男の子を伸ばす父親は、ここが違う!』

★★★★4
男の子を伸ばす父親は、ここが違う! (扶桑社文庫)
男の子を伸ばす父親は、ここが違う! (扶桑社文庫) 松永暢史

以前、1007『将来賢くなる子は「遊び方」がちがう』を読んだが、同じ著者のもの。

なるほどなあ、と思うところ多数。

・キャンプでは「放擲できない責任」というものがあることを体感することができる。(p35)
・男の子には、「オチンチン力」=好奇心の赴くままにチョロチョロ動きまくって様々な体験を重ねていく能力 がある(p56)
・排泄、セックス、食事など、本能的な行動は心許していない他人に見せることは避けるものである。食事の仕方は大事。(p71)
・子供が「こいつ集中しているな」と思ったら、静かに見守る必要がある(p121)
・子供を潰す父親は3つ。「余計なことをいう」「なんでも買い与える」「自分が歩んできた人生を不必要に肯定してしまう。何の根拠もないのに自分の人生を肯定する人たちはたくさんいる。自分の能力が全部、自分の努力によって付いてきたと思いがち。」

私はバカとは自分の愚かな点を自覚しない者のことをいうのだと思います。
例えば、アナタの乗っている電車の中に大声で電話をしている人がいるとします。
(…)
また、住宅地を猛スピードで走るクルマがあるとします。このクルマのドライヴァーは「こんなスピードで走っていたら、突然子供やお年寄りが道に飛び出してきた場合、ひき殺してしまう」という自覚がないのです。(p66)
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2018年09月13日

1011『頭のいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』

★★★★4
頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある
頭がいい子の家のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある 小川大介

書店で見かけて、帰宅してから気になって、Kindleで購入して読んだ。

著者は中学受験のプロであり、1万件以上の面談を重ねてきたという。
具体的な本や商品の紹介が助かる。
この本を読んで、早速我が家には「辞書」「地図」「図鑑」がやってきた。

ちなみに地球儀については、トイザらスのDiscoveryなんちゃらのものを買った。
値段的にもちょうどよかったし、手貼りで、なかなかよさそうだった。

トイザらス エデュサイエンス地球儀

家に知的グッズを装備し、親も興味をもってそれらと戯れること。
スピーチやプレゼンの頭に、観客に「地図」を与えること、というセオリーがあるが、
知的活動の基本は、「辞書(ボキャブラリー)」、「地図(全体図、配置図)」、「図鑑(それぞれの仕組みの解説)」だなあ、と改めて感じた。

 辞書、地図、図鑑を見ながら、親子で一緒に不思議がり、発見し、驚き、楽しむ。そうやって遊べば遊ぶほどに、お子さんの知的好奇心と地頭がすくすくと育っていきます。その楽しさをお伝えできればと思っています。(No75)
posted by B&M at 04:21| Comment(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

1007『将来賢くなる子は「遊び方」がちがう』

★★2
将来賢くなる子は「遊び方」がちがう
将来賢くなる子は「遊び方」がちがう 松永暢史

図書館本。

夏休みに、いろいろ子育て本を読んだ。
親が子どもといっしょに遊べというものもあれば、
恋愛もせず、ひたすら問題に取り組めというものもあった。

この本の主張は、「おもしろい人間に育てる(p6)」。

 押しつけや強要では子どもの能力は伸びません。(勉強を押しつけても子どもは幸せになれない、p59)


一番好きなことをとことんやらせる。
学校の席次のための勉強などは、最も愚劣なこと。
一流大学の学歴は履歴書の1行にしか過ぎない。
アンチお受験、アンチテスト、アンチ学歴という感じ。
でも、それもまた真実。

以下はなるほど、と思った。
「どうしたい?」「どう思う?」という問いかけは、子どもが一人前として認められていると感じる機会にもなり、自分への自信を生み出します。それにより、自立心が芽生えて、手ひどい反抗期を迎えずに済むこともあるのです。(p82)
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1005『3男1女東大理V合格百発百中絶対やるべき勉強法』

★★★3
3男1女 東大理V合格百発百中 絶対やるべき勉強法 (幻冬舎単行本)
3男1女 東大理V合格百発百中 絶対やるべき勉強法 (幻冬舎単行本) 佐藤亮子

元高校教師だが、東大卒ではない母。
子育てのために仕事をやめ、4人の子どもをすべて東大に入学させた。
かなり実践的!でよかった。
ただ、すべて同じようにはできないので、参考に。

社会で山地山脈・海流・川・火山帯、県と県庁所在地、工業地帯などの産業、また名産品や伝統工芸を覚えるのは、白地図に記入していく方法が適当です。(…)私は同じ地図帳を5冊買いました。(…)あとの3冊は本棚など部屋のあちこちに置いて、いつでも見られるようにしておきました。(p193)


ひとつのこと(子育て)に集中する。
親も子どものために身を削る。

しかし、

子育ても受験も勉強も、我慢くらべではありません。親も子どもも楽しく笑顔でないと効果も上がりませんし、いい思い出になりません。(p245)


という著者の姿勢に、脱帽。
posted by B&M at 03:25| Comment(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

1004『頭がよくなる子どもとの遊びかた』

★★2
1日3分! 頭がよくなる子どもとの遊びかた
1日3分! 頭がよくなる子どもとの遊びかた 小川大介

もう少し早く(子どもが小学校に上がる前に)読んでおきたかった。

「頭がいい子に育ってほしいなら、与えて伸ばすのに必死になる必要はありません。「子どもと一緒に遊ぶ」、これだけで十分です。」(p3)


1万語のボキャブラリがあることは、1万個の関心事があるってこと。
「語彙は大事」と思った。

アナログゲーム「カタン」(2000万ヒットのドイツのゲーム)とか、「ラビリンス」(道が順々変化する)とか、してみたい。

「子どもの育つ力を最大限に活かすコツは、遊びと学びを分けないこと。」(p212)
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2018年01月08日

0976『フィンランド教育 成功のメソッド』

★★★★★5
フィンランド教育 成功のメソッド~日本人に足りない「実現力」の鍛え方~[マイコミ新書] -
フィンランド教育 成功のメソッド~日本人に足りない「実現力」の鍛え方~[マイコミ新書] - 諸葛正弥

フィンランドの教育は、日本人が(あるいは世界が?)注目している教育だ。
ここ数年、私も、自分を拡張しようとして、フィンランド教育について勉強していた。

本書は、偶然にも他で読んでいた「プロ教師力アップ術55」という本の著者のものだった。
著者が、フィンランドの教育を参考にして、自らの教え方のメソッドを打ち立てた、と知って、なおさらに興味が湧いたものだ。

努力した過程を認められる経験がなければ、子どもたちは結果だけを求めるようになり、努力することへの価値を見出せなくなっていくのです。(p266)


フィンランド教育のルポや報告ではなく、そこから日本社会へ向けて、著者なりの視点でメッセージを送っているような本だった。
それだけに、そのメッセージ性のようなものが、自分と合ったので、高評価とした。

参考:
0960『図解フィンランド・メソッド入門』
posted by B&M at 14:45| Comment(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0975『13歳からの論理ノート』

★★★★4
13歳からの論理ノート -
13歳からの論理ノート - 小野田博一

論理的って、どういうことか?
わかりやすく、おもしろく、書かれてあった。
そして、なぜ論理的でなければいけないか、についても、よくわかった。
教育の場で、日々この国の中で生きる中で、思い出したい一冊。

 日本人の場合、年をとるにしたがって「なぜ?」と聞くことが少なくなっていきます。
 察する習慣をつけさせられるからでもあり、「目上の者に従順に従うのが美徳」という考え方(「**してくれ」と言われたら、「なぜ?」と聞くのではなく、ただ従順に「はい」と答えるべき、という考え方)を身につけさせられるからでもあります。(p75)


なぜそうなるのか?という疑問がなければ、「なぜそうなるのか?」を「論理的」に述べることもない。
日本人が論理的でない、ということを、本書は述べている。
posted by B&M at 14:34| Comment(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0974『教師が40代で身につけたい24のこと』

★★★★★5
教師が40代で身につけたい24のこと -
教師が40代で身につけたい24のこと - 堀裕嗣

四十代の敵は何といっても「自らを発展途上人と位置づける謙虚さの喪失」と言えるでしょう。(pp21-22)


この引用にすべてが書かれてあるように思う。
一生勉強。
一生学び続けるという姿勢でいること。
教師にはそれが大事だと、あの時、思ったではないか?

本書の中には、女性教師に気持ち良く働いてもらう、という章がある。
タイトルから年齢を限定し、さらにここから、男性に読者を狭めているところがある。
書かれてあることのエッセンスは、教員誰しもに当てはまるものだと思うが、このあたり、教員誰にでもお勧めできる、というものではないことを付記しておく。

値段も高く、その割りには内容は少なくすぐ読めた。
しかし、私にとっては非常に面白く、勉強になり、叱責になり、ご鞭撻になり、役にたった一冊。

 自分がある立場に就き、自分の裁量が大きくなるということは、図らずも他人の人生に関わることになるのだ。(p106)
posted by B&M at 14:29| Comment(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0973『思春期の子どもの心をつかむ生徒指導』

★★★★★5
思春期の子どもの心をつかむ生徒指導 10の心得&場面別対応ガイド50 -
思春期の子どもの心をつかむ生徒指導 10の心得&場面別対応ガイド50 - 垣内秀明

生徒指導って、どうすればいいんだろう、と悩んだときに手に取った一冊。
大変勉強になった。
著者の立ち位置も、姿勢も、読んでいて心地よかった。
師と仰ごうと思った。

その場で言うことを聞かせないと、自分の教師としての権威が崩れると思わないこと。(p63)
posted by B&M at 14:20| Comment(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0970『残念な教員 学校教育の失敗学』

★★★★★5
残念な教員 学校教育の失敗学 (光文社新書) -
残念な教員 学校教育の失敗学 (光文社新書) - 林純次

フリーランスジャーナリストから、教育者に転身した著者の本。
学校現場にいる者として、痛烈な一作。
だが、その鋭利なナイフは快感でもあり、言い得て妙なところ多し、切り刻まれながらも、これからについて考えるためには不可欠な一書。

 「学びの共同体」として知られる、佐藤学学習院大学教授は、教員が専門家として成長するためにという趣旨で書かれた『教師花伝書』で「西洋東洋を問わず、古来、教えるという不遜な仕事を教師が行うことができたのは、教師自身が他の誰よりも読書をし、学んでいたからである。よく学ぶ者のみが教壇に立つことが許された」と記している。
 この通りだと思うし、そうでなければ若い世代に向かって「本を読め」などと軽々しく言ってはならない。(p37)
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2016年10月19日

0960『図解フィンランド・メソッド入門』

★★★★4
図解 フィンランド・メソッド入門 -
図解 フィンランド・メソッド入門 - 北川達夫

国際統一テストで好成績を残し、世界が注目するというフィンランドの教育について、わかりやすく図解した、ムックのような一冊。
ただ、「わかりやすく」簡潔に、簡略化して書いている、ということは、それほどに、読む側、こちら側に、書かなかった部分を、具体的な部分を、実践の部分をたくしている、というわけで、読むのはなかなかに難しいほうだったと思う。
フィンランド国語教育を発想力、論理力、表現力、批判的思考力、コミュニケーション力の5つのメソッドで解説。
ただ、この本だけでは不十分だと感じ、他書(とりあえず「競争やめたら学力世界一」「フィンランド教育 成功のメソッド」が書棚にある)と、自らの実践で補填しようと考える今日この頃。

 しかし、自分にとって当然の理由であっても、自分にとって当然の結論であっても、それが相手にとって当然のことであるとはかぎりません。誰にだって思いこみはあるのです。考えに偏りのない人間はいないのです。そのことを自覚しないまま、自分を中心にして論理を組み立てているかぎり、何を言っても自分にしか通用しません。(p60)


読んでいて、班活動、ディベート、この頃のアクティブ・ラーニングに通じる示唆に富む本であった。

「議論が台無しになるようなこと」(…)大人の議論においても、このルール違反を犯す人は跡を絶ちません。(…)議論を故意に混乱させるためにやる人もいますが、ほとんどは優越感に浸りたいだけの人のようです。(p71)


初めのフィンランド紹介のビジュアルの写真は、ちと古かったなあ。。。
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2016年09月25日

0953『「そ・わ・か」の法則』

★★2
「そ・わ・か」の法則 -
「そ・わ・か」の法則 - 小林正観

「ぼーじーそわかー」の最後に通じるという「そ・わ・か」とは、
"掃除" "笑い" "感謝"
の「そ・わ・か」である。

話し方が巧みで、読んでいてなるほどな、と思うところがいくつかあった。
オカルトなことに、実は「生活の真実」はある?

・目に見えない宇宙の法則をずっと観察・研究してきました(…)身のまわりにいる百人の友人や知人に話して(…)その人たちが「この話は本当だ」「真実だ」と言ってくれたら、多くの人に伝えるようにしてきました。(p16)
・だから、暴力的な子育ての方法を改めないと、何世代か後の殺人犯を育てていることになってしまいます。(p160)
・「ジョージ・クラベル」(常時比べる)の世界からはなるべく離れることが必要ですが、逆に、「ジコトザン・ノボリヴィッチ」(自己登山登り道)の世界にはできるだけ近づき、その中で生きていく(p170-171)
・「悪い子」のほうが、親としては、本当に安心して死んでいける(p172)

 私の長女は、知的障害者です。この子は、努力もしないし、がんばりもしない。才能もないから、がんばらなければ人間じゃないんだ、という価値観からすると、この子は価値がないことになってしまいます。(p190)
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2016年08月15日

0941『保育に生かすマジック』

★★★3
保育に生かすマジック -
保育に生かすマジック - 河合 勝

だいぶん古い本。
1995年の本。え、もう20年以上も前の本なの?!

教育の明治図書の本。

著者の、マジックに、そして教育に対する愛情を感じる一冊。

試しに「消えるお金」(p50)を我が子たち(幼児)にしてみると、すごく楽しんでくれて、ハグしてくれた。
本書に感謝(笑)

不思議に思う心、なぜだろうと考える好奇心、純粋に驚く気持ち。
マジックには、不思議な力があると思う。

著者の、大学で教えたり、ハンディキャップを背負った人たちや、高齢者にマジックを見せに行く、その情熱にも脱帽。
元気をもらう。

趣味のマジックは、1959年から本格的に習い始め、スイスの世界大会などにも出演しました。(まえがき)
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2016年06月09日

0931『子どもが自分で伸びていく6つの習慣』

★★★★4
子どもが自分で伸びていく6つの習慣ー9歳までの「しつけ」の基本 (経済界新書) -
子どもが自分で伸びていく6つの習慣ー9歳までの「しつけ」の基本 (経済界新書) - 八田哲夫

気軽に読み飛ばすつもりで読み始めたけれど、気がついたらたくさんの付箋がついていた。

競争、ヨコミネ式、自立。
学力より学ぶ力。
子どもを厳しく、しかし世界で戦えるように、育てるには。
たくさんのヒントが散らばっていた。

 子供をしつける時、母親は自分自身にも完璧を求めがちです。しかし、そうではありません。(…)「このまま、ありのままでいい」のです。
(…)
「子供が自分と同じ年代になった時、自分より上のレベルになっていてほしい」と願うのが親です。「自分より下でいい」と思う親はいません。「自分の力の九割の子にしよう」としていたら、十世代後には力ゼロの子になるというジョークが生まれてしまいます。(p54,55)
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2016年06月01日

0929『学校を改革する 学びの共同体の構想と実践』

★★★★★5
学校を改革する――学びの共同体の構想と実践 (岩波ブックレット) -
学校を改革する――学びの共同体の構想と実践 (岩波ブックレット) - 佐藤学

言語活動、アクティブ・ラーニング、協同学習。

魅力ある一個人である教師が、教壇の上で、1時間講義形式の授業を行う。
そういう授業スタイルから脱皮し、生徒自身が活動し、考え、学び合う授業へ。

30年前からそのような授業形態を模索してきた著者の思想の、わかりやすいブックレット。
ん?ブックレットってなんだ?
辞書には「小冊子」とあった。
じゃあ、文庫、新書、パンフレット、小冊子の違いはなんだ?
拙者にはわからぬが、とりあえず薄けりゃいいんじゃなかろうか。
俯瞰的な書物であり、その知や思想の入り口たりうるような、網羅的な、広角的な。

と、何か疑問に思ったようなことをつぶやくと、教えてほしいと思うと、それを教えてくれる友がいる。
そんな理想の共同体。

「教え合う関係」ではなく「学び合う関係」を推奨するのには、他にも理由がある。「教え合う関係」では、教師や仲間の援助を「待つ子ども」を育ててしまう。「待つ子ども」は、中学校、高校になると、ほとんど必然的に「恨む子ども」へと転じてゆく。(p30)


批判もある。
「生徒主体では行き着くべきところに行き着かない場合があるのではないか。」
探求、果てしない。オープンエンドで、結局言いたいことがわからない。
これは、「美しさ」の議論でもある。
本当の「美しさ」はあるのか。
「美しさ」とは、時代や評価媒体によって違わないか。
同じように、教えるべきこと、行き着くべきところはあるのか。
不易と、流行。
この、「不易」は、どの程度なのか。
道徳的価値。必修領域。必須到達度。

学習指導要領にのっとって、教えるべきことを詰め込めばいいのか?

学びの共同体とは、生徒の自律を育むと感じた。
生きる力を育む教育と感じた。
生徒自らの学ぶ力、聞く力、
お上からの何かを待つのではなく、自分たちで学んでいく。

あるいは関係を編み直す。
世界的な政治課題や環境課題などを解決していこうとするとき、学びの共同体に近い関係を作れる人間は、強い。

本書途中で民主主義、という言葉が出てくるが、人間個々の尊厳、そういうことにまで話がいきそうな。

ともかく、著者の思想の概要に触れ、熱気に触れ、新しい方向性について考えられた一冊。

学校内部の分裂のツケは必ず生徒のところにしわ寄せがいくし、改革に真摯に取り組む良心的な教師たちに深い心の傷を残してしまう。もし学校改革が校内に分裂を生み出すようであれば、決して改革に取り組んではならない。改革がもたらすデメリットの方が、改革によるメリットよりもはるかに大きい。(p22)
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2016年04月10日

0928『新中学校 学級・学年づくりのポイント 1年』

★★★3
新中学校学級・学年づくりのポイント 1年 -
新中学校学級・学年づくりのポイント 1年 - 松本幸夫

著者である松本氏は、現在退職されて、執筆や講演活動を行っておられる方。
「新」とあるのは、元は1982年に発行されたものであるから。
改訂版を作ろうと出版社に持ちかけられ、著者は部分改定ではすまされない、生徒の変化、親の変化、社会の変化など、時代の変化を感じたそうだ。

「新」といっても、本書は2002年刊行。
あれから10年。
更に学校現場は変化している。
でも、不易と流行。
人が集い、笑いあい、学びあう、という点においては、変わらぬところも多いはず。

※学校現場の変化は、ICTによるところが大きい。
ICTによって、子どもの学校外での過ごし方も変わってきている。
そうして子どもが持ち寄ってくる「文化」が変わってきている。
「人が集い、笑いあい、学びあう」と書いたが、ICTによって、「人が集い」も変化してきている。スクーリングの必要性が低下してきた。

本書は小学校から中学校へと入学してきた、その移行の時期でもある1年生を対象にして書かれた教師の指南書。

対立や抗争は学校には本来なじまないものです。協力し共同して生徒の成長を願うところが学校のはずです。(p202)

との立場に立って書かれた本書。

もっとも気がかりなのは、教師がいちばんきつい状況に追い込まれていることです。多くの教師が実践への自信を失い、不安の中に日々の教師生活を送っているのです。(あとがき)


教師へのエールの一冊。
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2016年02月23日

0919『なぜトヨタは人を育てるのがうまいのか』

★★★3
なぜトヨタは人を育てるのがうまいのか (PHP新書) -
なぜトヨタは人を育てるのがうまいのか (PHP新書) - 若松義人

 トヨタ生産方式を、あえて一言でいえば「人間の知恵の上に自働化とジャスト・イン・タイムの二本の柱が立っている」となるかもしれません。(はじめに)


日本のトヨタの知恵を学びたくて、手に取った一冊。
企業での勤労経験がないため、そういうことを知りたいという欲求もあった。
また、教育に携わるものとして、トヨタ式教育法を知りたかった、というのもある。

新書らしく、ひとつひとつ独立した、4ページほどの項目の集まりから成っている。

章立ては、
・信頼改善
・システム改善
・問題改善
・発想改善
・現場改善
・自分改善
といった感じ。
全体を読んで、トヨタ流についてなんとなくわかった感じになった。
常に限界を超えて・・・人を信じて・・・。
大事なことだよなあ、と思った。

 そこでAさんは、ミスの報告には「よく報告してくれた」とねぎらうようにした。そのうえで応急処置を施して、それから「なぜミスが起きたのか」を部下と考えるようにした。以来、いい情報も悪い情報も自然と集まるようになり、ミスの数が減少していった。(p91)」


著者の若松さんは、「トヨタ生産方式」を体系化された大野耐一氏のもとトヨタで働き、のちにその方式の敷延に力を入れるようになった方らしい。
本書の大野氏の言葉は、当時のノートからの引用とのこと。

 改善が改悪になったなら、もう一度改善すればいいだけの話だ。一番ダメなのは失敗して恥をかくことや、怒られることを恐れるあまり、なにも変えようとしないことだ。(p107)


「管理職のみなさんは、自分を凌駕する部下を育成したいただきたい。人財こそ企業の要であり、企業の盛衰を決めるのは『人財』である。」(p183)


人を材料にする「人材」ではなく、
人を財産にする「人財」と言ったところが妙。
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2015年06月25日

0887『生徒の心をつかむ講話資料』

★★★★★5
生徒の心をつかむ講話資料 (中学生版) (教育技術MOOK) -
生徒の心をつかむ講話資料 (中学生版) (教育技術MOOK) -

PART1: ちょっといい話、感動する話
PART2: 授業導入に使える話
PART3: 進級に贈る話
PART4: 卒業に贈る言葉

講話力、小ネタをストック、みたいなことをしないとな、と思って。

 アコーディオン漫談の近藤志げるさんは1万曲ひけるといい、実際に観客のどんなリクエストにも答えたことを目にして私は感動しました。プロとはこういうものでしょう。ポケットにお話教材をいっぱい詰めておき、いつでも対応できるようにしておくことはプロの教師としては必要なことです。(p6)


自分のお話教材を考える上で、参考になる本。

「侮辱した人は砂に書くが、侮辱された人は鉄に銘記する」(p103)


最後はなぜか村上龍氏の「悩みがあってもうまいものを食べて忘れよう」という話で終わる。
まあ、悩んでばかりいても仕方がない、明日を生きよう、という、希望的な、そして普遍的な話ではありますよね。
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0884『「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法』

★★★★★5
「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法 (PHP新書) -
「勉強しろ」と言わずに子供を勉強させる法 (PHP新書) - 小林公夫

お受験に奮闘させたい父母のためのハウツー本だと思うなかれ。

きちんと父親をしている、敏腕合格排出者の著者による、教育の本。

第3章の著者の子育て体験を特に熱心に読んだ。

第1章では伸びていく子、第2章ではダメになる子について。
第4章では中学受験を勝ち抜くために(親が本気になること)、第5章ではエリート、第6章では社会人として、正直である、社会性を持つ、そして熱中するの3つについて書かれていた。

なかなか面白く読んだ本。

 子供が内心「失敗した」と思っているような作文を読んで、もし親が褒めたとしても、それは逆効果です。先に触れた「小言」の話と同様に、子供は、実は親をよく観察しています。親が子供をあえて褒めても、「どうせ本気じゃないんだろう」とそのあざとさを見抜いています。親は子供を騙しているようで、実は騙されているのです。(p71)
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2015年06月21日

0883『子育てに学歴はいらない』

★★★★4
子育てに学歴はいらない (活学叢書) -
子育てに学歴はいらない (活学叢書) - 綱沢昌永

男女差別、と思ってしまう箇所が多かったが、それは僕の「過剰な」男女平等意識みたいなものが問題なのかもしれない、とふと思った。

男は仕事、女は家庭。
男は弱く、女は強い。
母がしつけ、父が世界を。

みたいなことって、結局、どうなんだろうね。

人間って、どこまで動物なんだろうね。

というところらへんが揺さぶられた。

あと、子どもが中学生、高校生になったときに、お父さんは
・人間の生き方
・世の中の厳しさ
・人生の最終目的
について示すことができたら、父親としての子育ての役割はほぼ完了したと言っても過言ではない(p97)というくだり、宿題を頂いた。
そういえば、僕も何か自分のおやじからそういうことについてどこかで学んできた、はず、というかそういう感じがちゃんとあるのだけど、それをどうやって頂いたのかは不明。
これから思い出していく、感じ直していく、再体験していく、作り直していく、ともかくなんとかしていく必要がある。

人の悪口を言うのは、別の言い方をすると、謙遜の気持ちに欠けるからだ、と言えます。謙遜の気持ち。一歩さがって自分を控える気持ち。こういう気持ちを育てる教育は、現代に欠けているものです。(P117)
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2014年02月11日

0851『いちばんよくわかるおりがみの本』

★★★★4
いちばんよくわかるおりがみの本―園長先生が教える親子で楽しむおりがみ遊び [大型本] / 川並知子 (著); 日本ヴォーグ社 (刊)
いちばんよくわかるおりがみの本―園長先生が教える親子で楽しむおりがみ遊び [大型本] / 川並...
この頃、娘が折り紙をけっこう上手にできるようになってきた。
4月から幼稚園生である。
そんなおり、出会ったよきおりがみの本。
わかりやすいし、見やすい。
作品も魅力的。
「園長室から」コーナーもよい。

チューリップにもABCの3パターンがあり、
はっぱにもABの2パターンが掲載されていたりする。

さくいんは「あいうえお」と、「年少・年中・年長」のレベル別と。

園長室から
おりがみは、子どもを育てる魔法の紙。
(…)
おりがみ遊びが育てる5つの力
集中力
器用さ(巧緻性)
形態認識力
美的・色彩感覚
意欲と創造力(p36、各解説省略)
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2014年01月23日

0845『子どもが育つ魔法の言葉 for the Heart』

★★★3
子どもが育つ魔法の言葉for the Heart [単行本] / ドロシー・ロー ノルト (著); Dorothy Law Nolte (原著); 石井 千春, 武者小路 実昭 (翻訳); PHP研究所 (刊)
子どもが育つ魔法の言葉for the Heart [単行本] / ドロシー・ロー ノルト (著...

子どもは、この世の中はいいところだと思えるようになる(子は親の鏡 "Children Learn What They Live")


皇太子殿下も引用され、一時期大ブームとなった、アメリカの博士ドロシー・ロー・ノルトさんの本の続編。
家庭教育の子育てコンサルタントの第一人者。

やさしいまなざし、やさしいことば。

ゆとり教育、児童虐待、少子高齢化、早期教育。
いろんなことの狭間で、なんだか、子育てってこの頃、難しい。

わかってるんだよ、ということばかりなんだけど、なかなか実行できていないことばかり。
そういうところに、やさしく響く。

 一日でいいのです。お子さんを大事なお客様だと思ってごらんなさい。きっと、びっくりするようないいことがありますよ。(p47「月に一度、王様に謁見するように子どもに接してごらんなさい」)


文庫が出ています。
子どもが育つ魔法の言葉 for the Heart PHP文庫 [文庫] / ドロシー・ロー・ノルト (著); 石井 千春, 武者小路 実昭 (翻訳); PHP研究所 (刊)
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2013年06月23日

0822『実務が必ずうまくいく 教務主任の仕事術 55の心得』

★★★3
実務が必ずうまくいく 教務主任の仕事術 55の心得 [単行本] / 佐藤 幸司 (著); 明治図書出版 (刊)
実務が必ずうまくいく 教務主任の仕事術 55の心得 [単行本] / 佐藤 幸司 (著); 明治...

まだこんな仕事をする年齢ぢゃない。
数十年後を見据えて、あるいは好奇心から、読んでみた。
読後、職員室が違って見えそうだ。
収穫は、やはり、あった。

教務主任の仕事は大変そうである。
でも、それを楽しめ、そのためにこんな方法がある、というところ、好感を持った。
実践的だったし、アドバイスも得るところが多かった。
これは、専門書である。
だから、値段は高い。
でも、やっぱり言いたい。
この分量でこの値段は高いなあ。
興味本位で買ったからかもしれない。
だから、ほんとは星4つくらいかもしれない。
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2013年05月04日

0818『お笑いの世界に学ぶ教師の話術』

★★★★4
お笑いの世界に学ぶ教師の話術―子どもとのコミュニケーションの力を10倍高めるために!! [単行本] / 上条 晴夫 (著); たんぽぽ出版 (刊)
お笑いの世界に学ぶ教師の話術―子どもとのコミュニケーションの力を10倍高めるために!! [単行...
上條晴夫 著

子どもとのコミュニケーション。
笑いは、人生の、人間関係の、潤滑油。

 真っ向勝負の授業だけでは子どもたちがついて来なくなっています。原因は安心感の不足です。(…)教室は少し緊張感のある場所に変わりました。(「まえがき」より)


お笑いの世界の技術を、「脱線トーク」「ツカミの技術」「フリの技術」「フォローの技術」「キャラの技術」「バラエティーゲーム」の6章で紹介する。
古いものなどもあるが、不易と流行、多少普遍性のあるものを汲み取りたい。

なかなか参考になる一冊。
笑顔あふれる教室にしたい。
その姿勢をとること、維持すること、宣言することのためにも。
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2013年04月07日

0814『勉強ができる子どもの家庭は何をしているか?』

★★★3
勉強ができる子どもの家庭は何をしているか? [ 安河内哲也 ]
勉強ができる子どもの家庭は何をしているか? [ 安河内哲也 ]

さらっと読めた。

まず、タイトルから、それを手に取り、読もうとする浅はかというか、せっぱ詰まったというか、教育の鬼親というか、隣の芝生を覗きたいというか、そういう自己を見つめるわずらわしさを覚える。

内容は、良心的というか、塾の先生だが、生きていくには「学力と人間力」と言っていて、総合的な人間の育成を説こうとしている。(第1章)

その人間力は、
1.がんばる力
2.他者と共存する力
である。(p16)

そして、「経験教育」のススメ(第2章)、「環境」として、ネット環境を遠ざける、無理せず1日3分(第3章)、モチベーションに関すること、管制塔であれ、親が手本であれ(第4章)というようなことが続く。

モチベーション、やる気に関する第4章などで、親の「仕掛けたこと」が、透けて見えないように、というような、わざとらしく「やりなさい」とやるほど、子どもは天の邪鬼に、やらなくなる、という感じのところ、そのあたりの「付記」も好感を持った。

そして「受験」と「英語教育」の第5、6章。

第7章では、「世の中の仕組み」として、競争、資本主義のゲンジツ、と続く。
お小遣いのあげかたなど、なるほどな、と思った。

最後の「おわりに」は、ちょっと感動。
「さりげなく」
この著者も、同じ父親なのだろうという親近感を持てた。

自分の子育て、そして英語教師として家庭の英語学習への視線などを見たいと思って購入した一冊だったが、購入前のいかがわしさから比べると、及第点の1冊。

 父はもうすでに亡くなっていますが、父がまいた種は、30年後にしっかりと花開いています。(おわりに)
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0813『子どもを見る目の鍛え方入門』

★★★★4
子どもを見る目の鍛え方入門―子どもの見方がうまくなる十二章 (若い教師に贈るこの一冊) [単行本] / 有田 和正 (著); 明治図書出版 (刊)
子どもを見る目の鍛え方入門―子どもの見方がうまくなる十二章 (若い教師に贈るこの一冊) [単行...

ためになった1冊。
わかりやすいし、示唆に富む。

 わたしどもが「○○の専門家」という時、"「見る目」をもっている人を、専門家と呼んでいることが多い"ことに気づく。(p17)


だから、「書の世界には、見習い、手習いということばがある」(p23)。

子どもと同じレベルに立たない。(p32)
助け合い・みがき合い・けん制し合い(p37)
見つけたと思っても安心してはならない。子どもは、すぐに変わるから。(p41)
教師の視野の図解(p48)
教育は暗示の連続(p64)
授業技術のベースとして、「人間性」を忘れてはいけない(『教育技術は人柄なりや?』という著作あり)(p73)
「それ、知ってる」は伸びない(p150)

最後、尻切れな感じがしたけれど、この本は氷山の一角というか、有田氏の教え全体の一部に過ぎない、とも感じられた。

「向山洋一氏,野口芳宏氏,そして有田和正氏は,おそらく不世出の3名人であろうと思う。」と、以下のサイトでは書かれていた。あと、野口氏の著作を読んだことがないので、そのうち・・・。
有田和正先生 語録 パート1 
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2011年05月22日

0716『できる教師のデジタル仕事術』

★★★3
できる教師のデジタル仕事術 [単行本] / 堀田 龍也, 玉置 崇, 石原 一彦, 佐藤 正寿, 高篠 栄子 (著); 時事通信出版局 (刊)
できる教師のデジタル仕事術 [単行本] / 堀田 龍也, 玉置 崇, 石原 一彦, 佐藤 正寿...

もう少し、Hacks本のような、図鑑のような、のほうが使いやすいな、と思った。
図解もない。

IT化=効率化
で、それは必ずしも教育のそれとは共存しづらいのだけれど、
より多くのことを子どもにやってやろう、と思うのなら、パフォーマンスを上げなければならないのは当然のことだし・・・。

そのためのちょっとしたヒントになった。

 子どもの話を聞くのも教師の仕事だ。聞く内容や対象によって聞き出す技術も変わってくる。健全な学級経営においては、「学級庶民」といわれている「物言わぬ多くのこどもたち」から発言をいかに引き出すかがポイントだ。(p129)

「学級庶民」なんて、初めて聞いた。

全体として、読んで、得るところはあったが、まだ消化不良。
その大部分は、
IT化=効率化
ということが、
教育の不易=いつまでも変わらないこと。また、そのさま。不変。
とにどうかみ合っているのか、というところについてだと思う。

 教師として子どもと話すのにも意識化された「技」が必要だ。話すことによって子どもから様々な宝物を引き出さなければならない。(…)など、家族の視点で話をすることで、その子が家族からいかに大切にされているかについて意識的に考えさせる。(p124)
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2011年05月01日

0714『24時間先生』

★★2
24時間先生―大丈夫。俺がそこから出してやる [単行本] / 荒井 裕司 (著); メディアファクトリー (刊)
24時間先生―大丈夫。俺がそこから出してやる [単行本] / 荒井 裕司 (著); メディアフ...

「ありました。ありましたよ、お母さん。すぐに届けますね」
 すると母親は毅然として言った。
「いえ。それでは礼に反します。チケットは娘に取りにいかせます」
 ルイの母親もまた、ひきこもりの子どもを「かわいがるだけの母親」から卒業していた。(p131)


本当にいいことをやっている人は、自分がやっていることを、人に自慢気に言うことはない。

vs

他人に言わなければ、個人主義のこの時代、他人があなたの善行に気づくことはない。

なぜ不登校に?
親、教師、いじめ、甘やかし教育?
どうしたら出られる?
うまい働きかけ?
タイミング?
引きこもりは社会に出て、その後、生きていける?

そもそもが、かよわい赤ちゃんが、生まれてからこの社会で、生きていける?

社会を作っているのは我々全員だ。
引きこもりをつくってしまうのも、我々全員だ。

水谷修先生、この荒井先生。
そもそも、自分に酔っていそうで、こういう人は、あまり好きじゃないんだ。
でも、自分を犠牲にして、他人に現実を知らせて、自分も動いている。
社会運動家というか、好きじゃないのは、自分がそういうことをできないからだ。

 彼を訪ねた先で見かけたその本は手垢で黒ずみ、ボロボロになっていた。何度か電話をかけようと思ってはためらったにちがいない。「本を出版してよかった」とその時、心から思った。(p111)


不登校という病がある。
中高年の自殺とか、若者の心のかぜ(うつ)とか、なんかもう、当たり前に市民権を得てしまったような。
その穴に落ちる可能性のある人は、全員、なのだ。

が、成人がひきこもると社会の受け皿はまずなく、「自己責任だ」とあっさり見捨てられてしまう。(p36,37)
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2011年03月31日

0713『中学校通知表文例事典 新版』

★★★3
中学校通知表文例事典 新版 [単行本] / 尾木 和英, 篠田 信司 (編集); ぎょうせい (刊)
中学校通知表文例事典 新版 [単行本] / 尾木 和英, 篠田 信司 (編集); ぎょうせい (刊)

通知表のシーズンが終わった。年に3回やってくる。

 それに対し、成績はだめだろうなと考えている子どももいます。見たくない、聞きたくないという抵抗感の中で、それでもひょっとすると先生がいいところを見つけてくださるかもしれない、そう考え思い切って開いて見ます。しかしそこに「全くやる気が感じられなかった。深く反省すべきです」と冷たく書かれているとします。そのとき子どもはどのような打撃を受けるでしょうか。(本書を活用されるみなさんへ)


第1章は通知表全般について各論、アドバイスなど。
第2章は教科文例。
第3章は特活。
第4章は行動。
第5章は全体的な活動。学校行事や表彰など。

文例はA〜Dに分類されており、「Aよい部分」から「D問題点を知らせて改善の道筋を示す」まで。
※ただし、Dを記入する場合は内容と表現に充分配慮。Aとミックスするなどの工夫も必要であろう。

よりよい通知表を目指して、折りに触れて開いていたい一冊である。
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2011年03月02日

0711『生徒の心をつかむ講話資料 (中学生版)』

★★★★4
生徒の心をつかむ講話資料 (中学生版) (教育技術MOOK) [単行本] / 小学館 (刊)
生徒の心をつかむ講話資料 (中学生版) (教育技術MOOK) [単行本] / 小学館 (刊)

「勉強」という言葉を使わないでいかに勉強をさせるような話をするかがポイントです。(p4,5)


感動する話、授業導入、進級、卒業。
4つのパートで、カンタン講話の例文集。
「携帯電話的人間様へ」「どうして人を殺してはいけないの?」「侮辱した人は砂に書くが、侮辱された人は鉄に銘記する」そして「おれにだって無数の悩みがある。だがうまいものを食う時には集中力を発揮してそれを忘れるのが男(人間)というものだ(村上龍)」なんてのも。
参考にしながら話すのにちょうどよく、資料として最適の一冊。

学校では問題とする事柄を分かりやすく説明して聞かせる話を「講話」と呼びますが2分間に凝縮された授業でもあり、40人の集団に向けて話しますが、よい講話は、一人ひとりの子どもへのメッセージです。(p4)
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2011年01月17日

0707『エンカウンターで学級活動12か月 中学校1年―新教育課程対応』

★1
エンカウンターで学級活動12か月 中学校1年―新教育課程対応 [単行本] / 吉澤 克彦 (著); 明治図書出版 (刊)
エンカウンターで学級活動12か月 中学校1年―新教育課程対応 [単行本] / 吉澤 克彦 (著...
B5判、エンカウンターのネタ集。

値段の割にページは少ない。
専門書の常か?

例えば46ページの「船長の決断!あなたならどうする?」で、「正解を発表する際にはその理由も説明する」とあるのに、その説明は掲載されていない。
そのあたりは不親切。

また、ワークシートは、明らかにマイクロソフトのWordで作ったでしょう、というようなクオリティで、そのままコピーして使おうという気にはなりにくい。
いや、それこそ、「自分でワークシートを作ってみよう」と思わせ、だんだんと自作ワークシートを作るトレーニングができるというものか。

値段から見れば、星は1つ。
学活のエンカウンターネタに、ぺらぺらめくるのに役立つ1冊。

特に、中学校において、学級活動の3つの内容の1つ、「(3)学業と進路」に関して、体系的に各学年10種類以上のエクササイズを紹介できたことは、本書の特徴である。(はじめに)

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2011年01月01日

0703『忙しい学校生活をのりきるベテラン教師の超ワザ222』

★★★3
忙しい学校生活をのりきるベテラン教師の超ワザ222 (パワーアップシリーズ) [単行本] / 毛利 豊 (著); ひまわり社 (刊)
忙しい学校生活をのりきるベテラン教師の超ワザ222 (パワーアップシリーズ) [単行本] / 毛利豊 編著

普通のワザもあり、ハッとするようなワザもあり。
平均して星3つとする。
教師のHACKS集、みたいなもの。

対象は小学校・中学校混ざっており、その点では使いにくい。
でも、小学校のことを知るのも、教養になろう。

デジカメは撮影するだけではない。実物投影機にもなる。(p88)
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2010年12月24日

0697『子どもが育つ教師の言葉 30のアプローチ』

★★★★4
子どもが育つ教師の言葉 30のアプローチ [単行本] / 家本 芳郎 (著); たんぽぽ出版 (刊)
子どもが育つ教師の言葉 30のアプローチ [単行本] / 家本 芳郎 (著); たんぽぽ出版 (刊)

久々の教育関係の本の投稿か?

家本芳郎氏、編著。
この人の本は、正統派というか、大御所なのか、安心して読める。

本書は読みやすいが挿し絵が大きく、1200円はちょっと高い内容だが、もう一度読み返して復習したり、折りに触れて開いてみたりしたい本。
「教師の言葉は子どもにとって、水や火のように大切なもの(p2)」なのだから。

30のアプローチは7つに分けられる。
受容、伝える、評価、問いかけ、勇気づけ、背中を押す、まかせる、の7つ。
この分類について妥当性はまだ判断しかねるが、子どもを肯定し、こちらの思いを伝え、正当に褒め、あるいは足りない部分を気づかせ、いろんなことに挑戦させる。
教師として、子どもを伸ばすのに、使えるのは、手足ではない。
言葉だ。
その言葉を磨くための一冊。

第2部には「子どもが育つ教師の言葉・私の場合」。
やや物足りないが、参考になった。

近くに置いて、その都度自分に言い聞かせたい。

「聞いたよ〜。料理も上手なんだってね。」(12:認める言葉 p29)
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2010年07月21日

0640『最高のクラスのつくり方』

★★★3

最高のクラスのつくり方 (教育技術MOOK)

最高のクラスのつくり方 (教育技術MOOK)

  • 作者: 埼玉県狭山市立堀兼小学校6年1組
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2010/02/15
  • メディア: ムック



実際にあったクラスの子ども達が書いた「最高のクラスをつくるための説明書」をもとに作られた本。

絵がかわいい。

教室の様子や、あくまで自主的な活動、授業中も教え合いのために席立ちOKなど、特殊なところもあるが、それが可能な子どもたちなのであれば、そのほうがより「伸びる」のかもしれない。

自由、創造的、楽しい。
参考にして、自分の道を究めたいと思う。

担任の仕事は、子どもたちが安心して活躍できるような"土台"をつくること。それにはまず、大人が子どもたちを"信頼"することです。(あとがき)
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2010年07月11日

0633『こんなとき、どうする?若い教師の悩みに答える本』

★★★3

若い教師の悩みに答える本―こんなとき、どうする?

若い教師の悩みに答える本―こんなとき、どうする?

  • 作者: 河村 茂雄
  • 出版社/メーカー: 学陽書房
  • 発売日: 2005/05
  • メディア: 単行本



QUテストの河村茂雄氏。
「子どもに嫌われていると感じたら」「クラスで浮いている子」「大切なのは個人か、クラスのまとまりか」など、いろいろな悩みを目次に、それぞれ答えてくれている。
泥縄式に、その場その場で開いてもいいし、あらかじめ若い教師が予習しておくのにも役に立つ。

 教師の基本姿勢の一つとして、『罪を憎んで人を憎まず』があります。つまり『君を否定しているのではない。君のその行動がまずいといっているのだ』ということになります。(p80)
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2010年04月30日

0607『教え力アップノート!』

★★★3

齋藤孝の「教え力」アップノート!―部下を伸ばして結果を出す (別冊宝島 1296)

齋藤孝の「教え力」アップノート!―部下を伸ばして結果を出す (別冊宝島 1296)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: 単行本



B5サイズの、斎藤孝氏の著書のエッセンスをまとめて、ノート形式にしたもの。
宝島、でもクオリティは高い。
ビジネス、企業で使えるノートの合間に、家庭では、というコーナーがあったりする。
読者を限定せずに、そして視野を狭めずに広く語れるところは斎藤孝氏のすごいところだ。

前半多くを割いて繰り返し述べられる「憧れ」については、僕は個人的な思い入れの強いヤヌシュ・コルチャック氏を思い浮かべてにやにやする。

憧れを持ちにくいものを教えなければならないとき

 しつけなど、なかなか憧れの対象とは言いにくいものを教えなくてはいけない場合、私は「良い状態と悪い状態を比較させる」という方法を取っています。(p31)
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2010年04月29日

0606『人を10分ひきつける話す力』

★★★★★5

人を10分ひきつける話す力

人を10分ひきつける話す力

  • 作者: 斎藤 孝
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2005/08
  • メディア: 単行本



人とコミュニケートする力、話す力、そういう本はせけんによくある。
それだけみんな、他人とうまく関わっていく方法を求めている、それは裏返せば、それだけ他人とうまくいってないってことなんだけど。

教壇でうまく「話す力」がほしい、女の子と「話す力」がほしい、飲み会で上司や同僚と「話す力」がほしい、そういう能力を、切実に僕は求めている。

斎藤孝氏の文章は歯切れがよく、わかりやすく、一項一項、一章一章のまとめ方も良く、読みやすい。
残りやすい。

 たとえば日常的に100人くらいの人に向かって話をする機会は、教師や社会的地位の高い人に多いだろう。しかし、そうした人の多くは話慣れているだけで、実は人をひきつけていない場合も多い。それでは仕方がない。この本では、きちんと人をひきつける話ができるようになる、有効なトレーニング方法を提示していく。(p7-8)



文庫版:

人を10分ひきつける話す力 (だいわ文庫)

人を10分ひきつける話す力 (だいわ文庫)

  • 作者: 齋藤孝
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2008/04/10
  • メディア: 文庫



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2010年03月27日

0568『めざせ!ポジティブADHD』

★★★★★5

めざせ!ポジティブADHD

めざせ!ポジティブADHD

  • 作者: あーさ
  • 出版社/メーカー: 書肆侃侃房
  • 発売日: 2007/06/25
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)




ADHDという症状を、ポジティブに、明るく受け止めようという漫画。
作画のあーささん自身、ADHDの障害を乗り越えてこられた方だ。
専門家の人のサポートもありつつ、構成も見事。
ノリノリの絵も楽しい。
楽しく学べた一冊でした。

「嫌なこと・・・は、たくさんあったような気もするが、なんかもう忘れちゃったな」
「もー、あーさもやっぱりADHDだなー」(p233)
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2009年10月20日

0545『心のライフライン』

★★★★4

心のライフライン―気づかなかった自分を発見する

心のライフライン―気づかなかった自分を発見する

  • 作者: 河村 茂雄
  • 出版社/メーカー: 誠信書房
  • 発売日: 2000/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



 私は二十五歳とき、酒浸りの不摂生とスポーツでの怪我の後遺症で、激しい吐血をし、約一年間入院生活を送りました。最初の半年は、大手術を含めほとんど集中治療室に入院していました。その後、容体が少し安定し、集中治療室の隣の隣の二人部屋の病室で、三か月間を過ごしました。(あとがき)

ライフラインとは、上下の幸福度の軸に、左右の年齢という軸、この二つの軸で描く心の浮き沈みのグラフである。(表紙にその一部が描写されている。)

・リーダーの子につくような友人関係(小中学校時代、幸福感がかなり高い)
・高校受験に失敗(高校時代、幸福感がかなり低い)
・グループに入り、安定(大学時代、幸福感がまあ高い)
・恋愛関係がこじれる(大学卒業直前、幸福感が少し低い)

というような、人生の幸福度の浮き沈みと共に、その時期のイベントを書いていく。

本書は、若者が書いたライフライン図鑑のような趣きで、現代の若者の苦悩や生きにくさを浮き彫りにしようと試みている。
また、そうしてライフラインを書くことで、自分自身と向き合う契機にできるよう指南している。
第4章では、これからのライフラインを創造するために、今の自分とどう向き合うかについて書かれている。

今読み返してみて物足りないのは、本書が20代前半の学生達のライフラインにしか触れていないからだろう。
もちろん、その時期を過ぎた大人たちが、その時期を生きる若者たちを理解するためにも、本書はある。
けれど、今の僕にとっては、やはり今後のライフライン──もっと長いライフライン──に興味がある。
もちろん思春期・青春時代のそれは、その人に深い影響を与えるだろうが、学生時代にのみ視点が集中しているという面で、ちょっと本書は物足りない印象を受けた。
しかし、著者には他にもたくさん著書はあるし、「心のライフラインシリーズ」も刊行されているようなので、続きはそれらの著書の中に求めるとしよう。

中二の頃を思い出すたび、「人って弱いものだよなー」とつくづく思います。自分のなかにある認められない感情を正当化する技術に、いくら長けていても、いつか破綻するものなのです。この出来事は、のちの私に多大な影響を及ぼすことになりました。(p131 第2章 学生たちのライフライン)


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0544『教育学入門』

★★★★4

教育学入門 (子どもと教育)

教育学入門 (子どもと教育)

  • 作者: 藤田 英典
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1997/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



確か大学の講義のテキストだった。
社会・歴史・思想の3つの視点から現代教育の構造と問題点を明らかにし、「教育学」は何をしようとしているのか?について書かれている。

現実に行われている教育実践を研究する「教育学」。
「教育という現象は、いろいろな力が働きあって生じている(p252)」が、それらを総体として、一つの概念でつかんでみる。

特に、田中孝彦氏の「人間教育である生活綴方教育」が印象に強かった。
生活綴方教育とは、「人間の生活と成長にとっての自己表現の意味、とりわけ生活実感を書き言葉で表現することの意味に着目し、子どもが生活をありのままに綴ることを重視する(p181)」教育活動である。

現在、子どもたちが使う計画帳に日々の「日記」を書かせることを実践しているが、その指導に活かせるな、と思った。

 それについて先生は、泉が、年老いた祖父母が泉の母親に気を使いながら生きているということを敏感に感じていたからこそ、あの場面は、「家族の和を深めた機会であったにせよ、泉にとっては、あまりにもなまなましくて、書けなかったのではなかろうか」と考えています。また、もし泉があの場面を綴っていたら、「もうそれは大部分私がおどらせていたことになっていたかもしれない」と言っています。(p237)
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2009年10月18日

0540『教師の仕事 365日の法則―見て学ぶイラスト版』

★★★3

教師の仕事 365日の法則―見て学ぶイラスト版

教師の仕事 365日の法則―見て学ぶイラスト版

  • 作者: 向山 洋一
  • 出版社/メーカー: 明治図書出版
  • 発売日: 1998/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



かの向山洋一氏の著書に、前田氏が漫画をつけた。
非常に読みやすい。
ただ、ギャグやオチなどはクサイし、古い。
まあ、教育は不易と流行を見きわめ・・・というから、そのあたりも、読むほうの手腕にかかっている、と思えばいいだろうか。
教師、ふと自分を振り返りたい時に。

 夢を描かなければ、何事も始まらない。夢を描いたら、それを実行していくためのある種の「狂気」が必要だ。
 私は、自分でまともな「常識的な人間」と思っているが、他人から見ると「狂気いっぱい」だそうだ。何事かをやる人間には、ある種の迫力があるのだろう。(p99「12次に策が必要である」)
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2009年10月15日

0530『女王の教室 The Book』

★★2

女王の教室The Book

女王の教室The Book

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 日本テレビ放送網
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 単行本



ドラマ『女王の教室』のガイド本。
各話エピソードや、いろいろな人のいろいろな角度の「証言」など。
あのドラマは、厳しさとは何か、教育で囲うこととは何か、など、いろいろな問題を突きつけてくれた。
また見たいなあ。

この物語は
悪魔のような鬼教師に
小学6年生の子供たちが戦いを挑んだ
一年間の記録。

そして、子供たちと戦い続けた
教師、阿久津真矢の
真実の姿を
探るための一冊である。(p4,5)
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2009年10月13日

0528『脳が若返る30の方法』

★1

脳が若返る30の方法 (中経の文庫)

脳が若返る30の方法 (中経の文庫)

  • 作者: 米山 公啓
  • 出版社/メーカー: 中経出版
  • 発売日: 2006/09/01
  • メディア: 文庫



帯「科学が示してくれた脳の育て方、大人になっても脳は成長する!」
人々は不安で不安でしょうがない。
学校に行って、学んでいた頃、テストがあった頃、脳は活発に働き、活き活きとしていた。
記憶力も今よりはあった気がする。
それがこの頃、身体がなんか調子悪い。すぐ疲れる。忘れっぽい。言葉がなかなか出てこない。
そんな万人が持つ「老い(死)の不安」につけこんだ本。
ちょっと日常の反復と違うことを提案して、脳に刺激を与えようというもの。
ただ、五感刺激から情報遮断など、けっこういろいろ示唆に富んでいる。
そして、図も多く、読みやすい。

パターン化は「考えない脳」をつくる
パターン化されると試行錯誤をしなくなり脳への刺激が減少する(p143)
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2009年09月30日

0503『集中力』

★★2

集中力 (講談社現代新書)

集中力 (講談社現代新書)

  • 作者: 山下 富美代
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1988/04
  • メディア: 新書



時間がない。
限られた時間しかない。
ならば、その時間内でどれだけ効率をあげるか。
・・・「集中力」が必要だ。
と考えるのが、お決まりのことだろう。

本書は、集中力をテーマに、少々散漫気味になりつつも、いかにその力を発揮するかの方法を追求する。

 この実験結果から何が読み取れるだろうか。よくいわれることに、高齢者の仕事ぶりは遅いけれど、丁寧で正確なので信頼できるということがあげられている。(p171)
posted by B&M at 04:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年09月28日

0500『子どもと学校』

★★★★★5

子どもと学校 (岩波新書)

子どもと学校 (岩波新書)

  • 作者: 河合 隼雄
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1992/02
  • メディア: 新書



ついに千冊の折り返し地点までやってきました。

記念すべき500冊目は、河合隼雄氏による、教育についての話。
子どもと学校の新しい関係を創造する道。
線を引き引き読んで、かなり唸らされるところ多かった。
刺激的な著。

老人になっても進歩すると言えば聞こえがいいが、老人になると多くの能力が失われてゆき、そして最後は死に至るのが実状ではなかろうか。前よりも少しでも進歩することのみを単純に善しとする教育観には、「死」を入れ込むことができない。(p47)
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2009年09月23日

0469『質問力』

★★★3

質問力―話し上手はここがちがう

質問力―話し上手はここがちがう

  • 作者: 斎藤 孝
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2003/03
  • メディア: 単行本




斎藤孝氏の、「○○力」本のひとつ。

授業での「発問」は大事、というような意識を持ちながら読んだ。

または、人とうまく話を続けるためのアイディアを得るために。

まあ、それなりに参考になるところはあった。

 対話においては、誰もが「自分の言っていることに意味がないのではないか」という不安に襲われている。あるいは襲われなければいけない。そんな不安はない、と言い切る人もいるが、まともな人は常に「自分が話していることに意味があるのか?」という不安と戦いながら話している。(p87)


文庫判が出ています。

質問力 ちくま文庫(さ-28-1) (ちくま文庫)

質問力 ちくま文庫(さ-28-1) (ちくま文庫)

  • 作者: 斎藤 孝
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2006/03/09
  • メディア: 文庫



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2009年04月03日

0418『教養脳を磨く!』

★★★3
教養脳を磨く!
エヌティティ出版
発売日:2009-03-23
発送時期:在庫あり。
ランキング:2210
おすすめ度:3.0
おすすめ度3 本当の教養力をもつこと


イギリス、ケンブリッジで学んで「知のカルチャーショック」を受けた二人が、日本の教養について語り合う、対談本。
日本のアカデミズムとか、そういう大きなことはわからないけれど、自分自身の感覚として、日本人の教養、というか私自身の教養のなさから興味が湧いて読んでみた。

日本人としてのアイデンティティを持ち得ていないとすると、きっと劣等感を抱いたり、向こうに押される一方になってしまうんじゃないかと思うんです。(…)だから年端のいかない子供に英語を教えて得意がっている輩なんていうのは、相当頭が悪いぞと思っているわけなんです。(p52)

私の職業である。
かなり響いた。

ケンブリッジの医学部そのものの入試はどんなものかというと、面接が三回あって、しかも一回の面接が一人に対して二時間ずつなんです。(…)一人ひとりに対して全部質問が違うらしくて、息子は「凍っている湖でアヒルが泳いでいる時に、なぜアヒルの脚は凍らないのか説明しろ」(…)それでだんだん、だんだんと正解に誘導していく。その考察の過程を見ているわけなんですね。そういう真剣勝負の面接を三回もやられると、チョコザイな知恵では到底太刀打ちできないですね。(p146)

ケンブリッジの面接官は、要は我々の人生なのだろう。
我々は日々、問われているのだ。
そのとき、チョコザイな知恵、教養では、だめなのだ・・・。

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2009年03月26日

0416『朝の読書 実践ガイドブック―一日10分で本が好きになる』

★★★★4
朝の読書 実践ガイドブック―一日10分で本が好きになる
メディアパル
発売日:1997-05
発送時期:在庫あり。
ランキング:260751


表紙「朝の読書実践のための必携ガイド。」

朝、学校に来てから朝の会がはじまるまでの時間を、読書にあてようという「朝の読書運動」。
読書を「させる」というか「楽しさに気づかせる」ことは僕も賛成で(こんなブログやってるくらいだし)、自主学習でももちろんいいのだが、やっぱり読書っていうのは勉強の、思考活動の基本なのではないかと思う。

そのための、いろいろな方法や、支援の手だてなどが書かれた、薄くて非常に読みやすいガイドブック。
学校にあったものを読んだのだが、実践的で、こういう手助けをしました、というような著者の話も参考になった。

そのときにそれとなく合図を送ったりすることもあるが、たいていは頭の中にしっかりメモしておいて、後でチャンスを見て注意するようにしている。注意というよりも、その子から話を聞いてやるというほうが当たっている。
(…)
いずれにしても、今の子どもは、(昔だって同じ?)、何かまずい行動をしたら、その時その場で一つ一つ具体的に「それはまずい、ダメだ」ときちんとこまめにしつこく注意することが必要である。できれば、その子がなぜそういうまずい行動を取るのか原因を突き止め、それを直すための手助けをしてやるのが一番である。(p60)

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2008年03月23日

0336『教育とは何か』

★★★★★5
教育とは何か (岩波新書)
教育とは何か (岩波新書)
大田 堯

大学時代にこの本に出会い、バイブルになった。
教養深く、わかりやすい文章の中で、教育について深く深く考えを掘り下げて行く。
その掘り下げるやりかたが単純でなく、非常に刺激的で、僕は教師を志すことを迷わなくなった。

 いじめの問題は、人間関係のからんだ複雑な要因にもとづくものではありますが、右に述べたようなばらばらにされた大人社会と、そこで人になろうとする子どもたちの社会的行動能力の獲得過程に生じている現象の一つでもあることは否定できないと思われます。(p66)
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2008年03月20日

0319『子どもの人間形成と教師』

★★★★4
子どもの人間形成と教師
子どもの人間形成と教師
田中 孝彦

 現代は、すさまじい教育の「商品化」「マニュアル化」の時代である。書店の教育書コーナーに山積みされているのは、文部省の再度から出される「新学力観」に立つ授業と評価のマニュアルであり、また「いつでも、どこでも、誰でも使える」を標榜する「教育技術」の書であり、さらにはコピーすればすぐに使えるドリルのためのプリントの類である。こうした状況の下では、教師は、教育実践上の困難にぶつかると、どこかにできあいのよいやり方がないかを捜すのに、右往左往してしまいがちである。(p19)


幸運にも、この人の講演や講義を聞いたことがある。
大田堯氏と共に、僕が教師たらんとしたときの、その決意の形成に、少なからず負っている先生のひとり。
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0315『プロフェッショナル 仕事の流儀〈3〉』

★★★3
プロフェッショナル 仕事の流儀〈3〉
プロフェッショナル 仕事の流儀〈3〉

テレビ番組の書籍化。
NHKはけっこうやっている。
特に、「塾・予備校英語講師 竹岡広信」の章を読む。

 本当は、英語の授業に落ちこぼれはいないはずなんです。しょせん言語ですから。アメリカへ行けば誰だってしゃべっているわけですから、落ちこぼれなんているわけがないのです。(p114)

テレビよりは情報が多いのかな?
逆に、テレビではあったが本書にはない部分もあるようだ。
「生徒をできるだけ邪魔せんように。ともかく壊さないように」というくだりは、手厳しい言いかただが、本書にはなかった。
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2008年03月19日

0313『わたしたちの教育基本法』

★★★★★5
『わたしたちの教育基本法』
大田 堯

Amazonでの取り扱いなし。
埼玉新聞社刊行。

この人の著作がなければ、僕は教師になっていなかったかもしれない。

 たとえば、子どもの教育について言えば、一人ひとりの違った子どもと、それぞれの出会いをなしえた親や教師らの一期一会の関係の中で、子育て・教育は子ども自身の内面から創出されるものです。その場合、その関係者の間での自主的判断によって、結果が生み出されるアートなのです。子育て、教育にあたるすべての親や教師は、自由なアーティストとみなされるべきです。(p32)
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2008年02月24日

0303『「わかる!」技術―すぐ使える8の頭脳スキル』

★★2
「わかる!」技術―すぐ使える8の頭脳スキル
高島 徹治

受験勉強のハウツー本をビジネス書化したみたいな。
でもわりかしわかりやすいし、それなりに得るところはある。

わかる、ということは難しい。
「わかる」とは何か、と思うととても哲学的である。
教育の快楽のひとつは、生徒達に「わかった!」と言わせることであろう。
この世の中、わからないことのほうが多い。
その中のひとつでも、「わかった!」と言わせられるか……。

 今、自分は、何を、何のために、どういう方法で、やっているのかを知る──これまでも強調してきたことですが、このように全体をとらえながら行動することこそが、効率よくものごとを進めるコツといえるでしょう。(p108)
posted by B&M at 19:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月23日

0295『英語を子どもに教えるな』

★★★★4
英語を子どもに教えるな (中公新書ラクレ)
英語を子どもに教えるな (中公新書ラクレ)
市川 力

 英語を単なるスキルとして教えることは弊害をともない。英語をぺらぺらとしゃべれるだけで、中身のあることは言えないくせに、英会話力というスキルを持つ優越感で人を見下した態度を身につけてしまうことがある。(p186)

小学校での英語の授業が5、6年生ではじめられた。
定期的に英語熱にうなされる日本国民と、英語の関係とは。
もちろんその英語熱のおかげで、狭き門となった教職の道に、奇跡的に足を踏み入れられたわけなのだが。

英語教育についてもっとも話題になった一冊だったと思う。
海外での教育経験などをもとに、早期教育の現場をルポタージュ、刺激的な提言を行った。
英語教員なら一度は読んでおく必要があると思う。

 それが、いつしか「もっとさせないと……」とエスカレートしていくのを止められないところに、早期教育の怖さの本質がある。現代の母親は、核家族化が進行したせいもあり、子育てについて助言をしてくれる人が身の回りにいない。そのうえ、どう子どもを育てたらよいかというイメージを描きにくい。どうしても自分の周囲の子どもと比較して、わが子の発達状況を判断することになる。他の子が、自分の子どものできていないことを身につけているのを見たら、うちの子だけ落ちこぼれてしまうのではと猛烈に不安になり、「もっとさせなければ」という気持ちから逃れられなくなってしまう。(p102)
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0294『教師の聞き方・話し方パワーアップ術』

★★★3
教師の聞き方・話し方パワーアップ術
高階 玲治,松永 昌幸

 しかし、「聞き方・話し方」は教育の基本である。教育作用とは、相手に働きかけることによって知的水準の向上をめざすことであるが、そのコミュニケーションの基本が「聞き方・話し方」である。(まえがき)

小学校勤務時代に通勤電車の中で読んだ本で、内容も小学校寄りだったのでおもしろく読んだ。でも中学生にも通じることだし、いろいろな指摘も的を得ていた。
教員をはじめて間もない頃に読んでいろいろなことを考えた、印象深い一冊。
 そして、忘れてはいけないのは、指名発言とか発表といった「公式」なルートに乗ったものだけでなく「公式」なルートから外れたつぶやきや表情や動きを子どもの本音として聞き取り、後押ししてあげることである。(p53)
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2008年02月17日

0282『やさしさの精神病理』

★★★★4
やさしさの精神病理 (岩波新書)
やさしさの精神病理 (岩波新書)
大平 健

「やさしさってなんだろう」というのが、高校時代から大学卒業して少しくらいまでの大きな問題だった。
僕はやさしくありたい、と思ったが、やさしさというのはそう単純なものでもなかった。
やさしさについて考えるための契機に。

「強いひとよりやさしいひとに(RADWIMPS『オーダーメイド』)」

今月号の文藝春秋。インタビューで芥川賞受賞の川上未映子さんがこんなことを言っていた。
「純文学が扱うような深い人間関係を照らす文章は、傷つくからアクセスできないんだそうです。傷つくことが本当に怖いんですね。(08'3月特別号p350)」

 傷がつくのを恐れること。それはモノやカラダにとどまらずココロにも及びました。「傷ついた!」「傷つく!」という言葉に、わざわざ「心が」とつけるまでもないほどに、人々はココロが傷つくことに敏感になっていったのです。(p167)

傷つきやすく、傷つくことがわかっていると、傷つけるのが怖くなり、限りなくやさしくなる。
僕に関していえば、別にそこまで傷つきやすかったわけでもなかったと思う……。
そこに、日本的な伝統や、八方美人でありたいとか、人のためになりたいとか、そういうのが混ざっていたんだろうな、と、今になって思う。
まだまだ解決されていない問題は多いのだけれど。
posted by B&M at 10:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0281『知性の磨きかた』

★★★★4
知性の磨きかた (PHP新書)
知性の磨きかた (PHP新書)
林 望

"リンボウ"先生の知性の磨きかた講座。
大学時代に読んでおいて、よかった。
けっこう刺激的な謂なので、いくつかぱらぱらと引用しておく。
引用なので割愛しているが、林氏は人柄もよさそうで、「あえて刺激的な言い方をすると」などと、引用外でちゃんと断っていることをここで断っておく。

しかし、実のところは、読書と人格とはほぼ無関係であります。(…)古今の殺人鬼のなかには、ずいぶん高い教養をもった、大学教授級の頭脳をもった大変な読書家という人が決して珍しくはありませんん。(p101)

人間が生きていく上では、読書よりもセックス(…)セクシュアルな本を読むことが悪い読書だなどと決めつけるのはまったく傲慢の沙汰(p107)

形式的に「古今の名著」なんかを読破したりするとね(…)学問がそのような形で鼻先にぶら下がったら、これは文字通り鼻持ちならない(p111)
posted by B&M at 10:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月22日

0256『「英語脳」のつくり方』

★★★★4
「英語脳」のつくり方 (中公新書ラクレ)
「英語脳」のつくり方 (中公新書ラクレ)
和田 秀樹

和田さんは、頭がいいのだろう、平易な言葉で、大量に、言っている事もけっこう手厳しいが、なるほどな、と思うことが多い。
大人のための英語勉強術。
大人の英語は読み書き、そしてコンテンツ。
「受験勉強はムダじゃなかった!(帯)」

 会話重視で英語はペラペラになったけれども新書を読めない若い子よりも、たとえジャパニーズ・イングリッシュであっても、しっかりと新書を理解できる中高年の方がよほど社会で使える人間だろう。(p89)
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2008年01月14日

0246『感じない子どもこころを扱えない大人』

★★★★★5
感じない子どもこころを扱えない大人 (集英社新書)
感じない子どもこころを扱えない大人 (集英社新書)
袰岩 奈々

 では、人間にとって、切っても切り離せないはずの感情や気持ちが、こんなにもあとまわしにされ、邪険に扱われるのはなぜだろうか。
 それは、「感情が混乱のもと」でもあるからだ。(p96)

日々見過ごしがちな、自分の感情、相手のこころをどう扱えばいいのか、ということについて、平易にガイドしてくれる本。
タイトルの秀逸さに加え、読み返してみると、理性的な自分を落ち着かせてくれる重要な書でもあることを思い出させてくれる。

ウやエは、一見、子どもの気持ちに共感した返事のように聞こえるが、実は大人のほうに「自己否定したくなっている子どもを認めたくない気持ち」があると言えるだろう。(p174)

学校から遠く離れて、久々に教室に立つ前に、読んでおいて損はなかった一冊。
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0244『夜回り先生』

★★★3
夜回り先生
夜回り先生
水谷 修

昔、この人に救われた、と言った後輩の前で、「夜遊び先生」と間違って言ってしまい、大層怒られたことがある。

水谷先生は、私の地元に講演に来られたことがある。
そして、本にサインをしてもらったことがある。

直接、水谷先生の教え、のようなものに触れたわけではなく、同じ教師として見つめた。
水谷先生がサインをすると、本が売れた。
講演をすると、テレビに出ると、知名度が上がって、また本やDVDや講演のチケットが売れた。
そういうところに、どこかキナ臭さを感じていた。

 望んでもいないのに孤独を強いられ、その孤独に耐える方法を知らないだけだ。

 孤独感をなくすために、わざわざ夜の街に入り、身を滅ぼさなくてもいい。(p107)

本書も、語りかけている。
その熱い語りを切望している子どもたちもいるのだろう。
ひとつの物語として、この本は機能する場合もあると思う。

 もちろん夜の世界にも愛はあるが、明日につながる愛ではない。お互いになぐさめ合いながらつぶれていく愛だ。(p150)

講演で聞いた話についても、どこかうまい演説者だ、というふうな印象をぬぐえない。
語られている言葉とその内容は、すぐそこにある現実かもしれないが。
感動する一方で、どこか不信感も抱いてしまう自分がいる。
もちろん、水谷先生には水谷先生のやり方があるのだろう。
どこか腑に落ちないものを感じるのなら、自分は他のやり方を選べばいいだけのことなのだが。
メディアの中で、いじりやすいようにみんなが周知するところの存在となる人は、僕だけではない、勝手気ままな批判に耐えなければならない。

話を突き詰めれば、子どもが悪かったためしはなく、必ず大人に原因がある。(p127)

水谷先生の考えは、これに徹している。
子どもが悪いわけではない。
大人が悪いのだ。
もちろんそうだと思う。
ただし、それを言い過ぎて、子ども自身の責任感とか選択とかを奪い去らないように、注意しながら、愛情と最低限の教育コンテンツを提供していく。
大人が過保護であってはならない、とも思う。

去年10月頃の新刊から音沙汰がないようである。
今もどこかで夜回りをしているのだろうか──。
それとも、持病と闘っておられるのか──。

なにはともあれ、私にとっての、印象的な教師像の一人である。(他には実際に教えてもらった恩師や職場の先輩方、鬼束、金八、女王、ザ・中学教師などの作品中の先生など。)
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2007年12月31日

0210『「超」勉強法 』

★★★3
「超」勉強法
「超」勉強法
野口 悠紀雄

「超」整理法、「超」整理手帳で有名な野口氏の名前を最初に有名たらしめたベストセラー。
ちょうど僕が中学生だった頃に売れた本じゃなかったか。
自分で買ったか、もらったかした。
この頃から「コーヒーブレイク」なんかを挟み、本編事態は至極論理的で、方法論を追求している。

英語の勉強法で、丸暗記ということがあるが、中学校レベル、特に中1レベルなら、積極的に生徒にさせている。

自分の方法本を考える契機になる、いい本。

文庫版:
「超」勉強法 (講談社文庫)
「超」勉強法 (講談社文庫)
野口 悠紀雄
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0209『夢をかなえる勉強法』

★★★★4
夢をかなえる勉強法
夢をかなえる勉強法
伊藤 真

自分にはまだまだ知らないことがある。そういう健全な謙虚さが必要である。

著者は、司法試験界のカリスマ塾長らしい。
ゴールを定め、それに向かっていかに勉強するか、をわかりやすく、熱く語ってくれる。

25pesoでこの本について書いた記事
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2007年12月27日

0185『人は見た目が9割』

★★★3
人は見た目が9割 (新潮新書)
人は見た目が9割 (新潮新書)
竹内 一郎

人は見た目、つまりノン・バーバル・コミュニケーションのほうが大きいのだよ、ということを気づかせてくれる本。

小説はバーバルなものだ。
すごくバーバルなもの。
それに興味があるので、「そうでないもの」にも興味がある。

題名がすでに結論を述べていて、あとはそのディティールが思いつくままみたいにつらつら書かれている。
でも、それなりに面白い。
漫画表現、距離、色、表情、姿勢、背景などなど、「見た目」がいろいろな意味を持っていることを教えてくれる。

 最近、二十代前半ではマンガ家としてデビューし難いといわれている。というのも、マンガが高度になり、マンガ家として「この程度の能力があって当たり前」といわれるレベルが上がってしまったからである。(p73)

著者は演劇関係の人だそうで、その方面からの発言が興味深い。

ホームページに掲載されている教員の文章などを引いているところなどは感心した。
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2007年12月09日

0158『読書力』

★★★★4
読書力 (岩波新書)
読書力 (岩波新書)
斎藤 孝

駅伝審判をしていて、海風に吹かれながら後半外で読んだ。
といっても、昔読んでいたし、著者の本を読むのははじめてではないし、けっこうな量を読んでいるので、すらすら読む。
他の「齋藤孝本」と同じで、面白い。

一日で読み終える強烈な読書もまた、体験と呼べるものではあるが、私の感触では、長編が毎日の生活の中で習慣として染み込んだときには、後から振り返ったときに、深い体験として感じられる。あの頃はあの本を読んでいたなあと思い返すのである。(P96-97)
そういう体験をこの頃はしていない。
明日に持ち越すことの労力が面倒くさくなっているのだ。
毎日の「スキマ時間」でやれるようなことに関心がいっている。
マルチタスクを目指しているのか。
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2007年11月06日

0120『大学でなにを学ぶか』

★★★3
大学でなにを学ぶか (岩波ジュニア新書)
大学でなにを学ぶか (岩波ジュニア新書)
隅谷 三喜男

入学試験はいよいよむずかしくなる。しかも、カラーなどは二の次になるから、大学への夢はなくなる。

岩波ジュニアなので非常にわかりやすい。
1981年の本。
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0119『大学で何を学ぶか―自分を発見するキャンパス・ライフ』

★1
[画像なし]
大学で何を学ぶか―自分を発見するキャンパス・ライフ (光文社文庫)
加藤 諦三

いまや僕には必要ない本だが、大学以前の、またはその時代の僕には面白い本だった、が、類書はたくさんあり、この本がバイブルのようになったことはなかった。
それに、もう古いのかな。
でも、大学生くらいなら、数十年のスパンで現状を把握するくらいの姿勢がほしいので、読んで損はないはずだ。

とくに何を学びたいのか、まったくつかんでいなければ、教師のほうから要求された学習をこなすだけで四年は過ぎ去ってしまう。
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2007年09月08日

0075『コミュニケーション力』

★★★★★5
コミュニケーション力 (岩波新書)
コミュニケーション力 (岩波新書)
斎藤 孝

我が職の2学期の目標は「コミュニケーション力」にしようと思っていた。
去年一年は僕自身が職場に慣れること、生徒と楽しむことが目標だった。
部活で苦しいこともあったが、ともかく「経験」ができた。いろいろなことを知れた。
生徒と英語をいろいろな形で楽しめたと思う。
英語はコミュニケーションだ。
言語運用能力もさることながら、やっぱり、コミュニケーション。
僕という人間自体がこの能力に欠けるところが多くある。
夏に書いた短編小説には人物が一人しか出てこなかった。
0072『Garden』で触れたフランシス・ベーコンはほとんどの画の中に一人しか人間を描かなかったという。

コミュニケーションとは、他者の獲得である。

また、個人主義からの脱却でもあろう。

この本を読んでいると、ぽろぽろと目からうろこが落ちたり、授業のアイディアを思いついたりして、よい読書体験をさせてもらった。
よって、星5つ。

一緒の空間にいて、相手がそこにいることは分かっているのに、あたかも誰もいないかのように振る舞い合うーーそうした気まずい空気を過ごすよりは、さっと世間話をして、気持ちを交わし合って別れる。そのほうがずっと気分がいい。(p45)
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2007年09月04日

0069『教育論文の書き方』

★★★★4
教員採用試験 教育論文の書き方〈2008年度版〉 (教員採用試験シリーズ) [単行本] / 教員採用試験情報研究会 (著); 一ツ橋書店 (刊)
教員採用試験 教育論文の書き方〈2008年度版〉 (教員採用試験シリーズ)
教員採用試験情報研究会

そんなにあまた論文試験対策の本を読みあさったわけでもないが、教採受験者にとってなかなか良い参考書ではないか。

教員採用試験に関係しない多くの人にとってはまったくもって異世界の本かもしれない。
でも学校教育にいくぶんかでも興味がある人が手に取れば、十分面白い本なのではないか。

第一章で「教育論作文の基本知識」として、教職とその周辺に関するダイジェストがある。これが案外読みごたえがあった。論文というものが情熱のぶつけどころ、教職への意気込み、理解、将来などを語るものであるからか。

第二章は書き方。基礎を学べる。

そして、第三章は第二章の応用か。「採用される論作文のテクニック」

ここまでを70ページほど割いて、次いで200ページほどを実際に書かれた論文をサンプルとしてあげ、さらにそれぞれABCDで評価している。(Dは掲載されていない。ひとつふたつは載せてもよいかと思うが・・・。)
いろいろな人々の教職に対する熱を感じたり、成長途中の未熟さを感じたり・・・。

最後にちょっとした付録もある。
「課題例」の「特色ある課題」の最後のひとつ、
(16)ペンは一本、箸は二本
ってなんだろう。
書くための意志は一本。ひとりで考え、ひとりで紡ぐ。
ものを口へ運ぶ運搬は二本。ひとりでは突き刺して運ぶしかない。突き刺しにくい豆なども、二本なら運べる。食事は二人以上で食べたほうがおいしい。一本ではできないこともある。
うーん、微妙なことしか書けない(汗
他、「合格体験記」、「最近の出題と傾向分類」。

形の上での責任遂行は、教育機器にも劣ると知るべきである。
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2007年08月25日

0057『勉学術』

★★★3
勉学術 [単行本] / 白取 春彦 (著); ディスカヴァー・トゥエンティワン (刊)
勉学術
白取 春彦

「「学習」は低レベルのもの」という項目からはじまるこの著書は、全体的に怠慢を悪とし、古典のような難しいものを勉強しよう、という姿勢で書かれてある。
第一章「勉学は独学にかぎる」は、僕のような一般庶民にとっては刺激的な文章だった。

情報と知識は違う、と著者は言う。
情報は日々流れていく生ものだ。
しかし、知識は違う。知識は古くならない。
しかし、だからといって知識だけがあればいい、というわけではない。
著者はカントの言を引用する。
「流行に乗っているアホのほうが、流行からはずれているアホよりマシである」(著者自身の訳文だろうか?)

第二章の「難解な本を読むコツ」も、なかなか面白いことが書いてあった。
 そういうふうにぞんざいに扱っていると、やがて部屋になじんでくるものだ。最初の違和感、居丈高な感じが薄れてくる。威厳が少し減ってくる。こういう場所に住むしかないかというあきらめが本から滲み出てくる。本が丸くなった感じである。
どんな名文も読まれることがなければ。
著者は、過去に眠る遺産コンテンツをどのように立ち上げればいいか、心のハードルを下げてくれる。

その後、教養、外国語、考える・調べる技術についての話が続く。
知に親しもうという気持ちにさせてくれます。
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2007年08月21日

0050『齋藤孝の速読塾』

★★★★4

齋藤孝の速読塾―これで頭がグングンよくなる!

齋藤孝の速読塾―これで頭がグングンよくなる!

  • 作者: 斎藤 孝
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2006/10
  • メディア: 単行本




なるほどなあ、こんな読み方もあるんだなあ。
速読ということに焦点を当てているが、いろいろな「読み方」の紹介の本である。
なるほどなあ、こんな読み方もあるのか、
それぞれのテクニックはさほどハードルが高いものではなくて、どれもやれそうな気がする。
これらを実際に実行できたらいいんだろうけれど、一気には無理だ。
でも、キーワード・チェック、引用文探し、同時並行読み、つっこみ読み、本の雑誌化など、ちょっとずつ実践してみていることはある。
速読のために速読術の本を読むのはナンセンスと言いますが、そしてこの本の題名のいかがわしさも表紙の雰囲気も笑えますが、読書について楽しく語っているところがいい。
これからも参考にさせてもらおう。
生徒などにもこういういろいろな読み方、勧められそう。

 入り込めないときは、そういうときは「あり得ない」「こんなこと、言うか?」と笑いながら読むわけです。笑うことも、関係を持つひとつの形です。


文庫化されています。

齋藤孝の速読塾 これで頭がグングンよくなる! (ちくま文庫)

齋藤孝の速読塾 これで頭がグングンよくなる! (ちくま文庫)

  • 作者: 齋藤 孝
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2010/04/07
  • メディア: 文庫



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2007年08月13日

0039『授業への集中のさせかた』

★★★★4
授業への集中のさせかた〈中学校編〉
黒坂 晴美

授業をしていると、エスケープ、学級崩壊などの問題が影でひそかに時期を狙っているような気がする。
そいつの思うがままにさせないために、教師は時に厳しくしたり、空気を抜いたりする。
いろいろな話をしたり、やり方を変えてみたりする。

忘れ物。
教材。
的確な発問。
班。
無気力、無反応。

僕は折りに触れてこの本を開き、学び直さなければいけないなあ。
久々に開いて、参考になるところが多い。

絶版になっているんだろうか。
まあ、専門書のようなものだからな。

 音楽の合唱練習や、体育大会の団体種目の練習などで、どこがよかったのか、どこをどう直せばいいのか何も言わずに、ただ難解もやり直させる教師がいる。
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0036『若い汗が輝く!自信と誇りを育む部活動指導マニュアル』

★★★3

若い汗が輝く! 自信と誇りを育む部活動指導マニュアル (中学教師の仕事術・365日の法則 第7巻)

若い汗が輝く! 自信と誇りを育む部活動指導マニュアル (中学教師の仕事術・365日の法則 第7巻)

  • 作者: 向山 洋一
  • 出版社/メーカー: 明治図書出版
  • 発売日: 2005/04
  • メディア: 単行本




プロらしい仕事術を身につけ、現場の教師に多くの時間を生み出してほしい。

日本の部活制度にはそもそも問題があり、「教育課程外」なので、本来の教育活動とは峻別されて考えられている。
そのため、顧問は基本的に部指導によって給料をもらえない。スズメの涙ほどの手当てはあるのだけれど。
学校の職員状況によって素人の教師が見なければならないことがある。スポーツすらまともにやったことがない教員が持つばあいなど、並大抵の苦労ではないと思われる。
しかし、子どもたちにとってみれば、押し付けられた退屈な授業よりも、自分の好きなことを突き詰めてやれる部活のほうが学校生活の中心を成している場合がある。
授業で活躍できない生徒が、グラウンドに出れば別人、ということだってありうる。
部活では「知識」ではない、大切なものを学ぶことが多い。
自分が打ち込んできたこと、仲間との思い出。
1年経てばクラス替えがあるが、部活のメンバーは変わらない。
顧問としても、子どもたちが自主的に、入部届を出して入ってきているので、しっかり向き合うことができるし、それなりのことを求めることができる。
例えば、やる気がないなら、帰れ、勝つ気がないならやめろ、
体罰やいじめに発展しては目も当てられないが、それなりの厳しさを求めることができる。
そして、それに耐えて部を引退するとき、部に入らなかった子には味わえなかった確かな手触りのようなものを持っているはずである。

昨年、はじめての部活を任されて、チームは県大会まで行った。
バレーはやったことがなかった。
女の子というのもめんどくさいことが多いものである。
素人顧問はどこまでいばれるか。いや、どこまで厳しくできるのか。
この本を参考にしたこともあった。
「部活動も初めが肝心!「黄金の三日間」全シナリオ」
「大切にしたい部活のルール」
「実力アップを保証する練習試合の組み方」
など、実用的なことが書かれてある。

今年は副顧問になり、主顧問の先生がベテランなので、任せっきりになっている。
たまには顔を出そうとは思っているが、去年と比べて荷は軽い。

部活を外部コーチなどに任せてしまえ、という声もあるが、上記したように、中学校生活と密接に関わっている以上、なかなか難しいだろう。
小学校などはクラブをなくして社会体育にしたために、風紀が乱れた例もあるとか。
教員の給与体系が変わり、部活などをもつと加配で給料が増える、などの改正も進められているようだが、やはり部活は大変だ。
しかし、大変だが、やり遂げたあとにある景色は熱く、素晴らしい。

 何気ないワンプレーに気持ちを込めることができれば、生活場面でも、おのずと思いやりと感謝の気持ちを表現できる生徒に育っていく。
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2007年08月08日

0015『授業の腕をあげる法則』

★★★3
授業の腕をあげる法則 (教育新書 1)
授業の腕をあげる法則 (教育新書 1)
向山 洋一

「あんた、これができなくて駄目ねえ」と言うのなら、誰でもできる。子どもでもできる。(これが、いじめの基本である)。

「およそいかなる仕事にも「一人前になるための修業の方法、学習の方法」はある」と言う著者の、教育技法の書。
小学校の現場を基本として、子どもができるようになるための技法が書かれている。

スタンダードな書。バイブルと言われる方もおられますが、ここでは星3つ。
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2007年08月07日

0009『冒険図鑑―野外で生活するために』

★★★3

冒険図鑑―野外で生活するために

冒険図鑑―野外で生活するために

  • 作者: さとうち 藍
  • 出版社/メーカー: 福音館書店
  • 発売日: 1985/01/01
  • メディア: 単行本



月にかさがかかっている。明日は雨だな……。

子どもの頃、やはり「冒険」にあこがれた。
でも、近所にそこまでの自然はないし、親もそこまでのアウトドア派ではない。
だから、紙で魚を、タオルケットでテントを、新聞紙で薪を、と、インドアでアウトドアごっこをしたものだ。

この本は小学生の頃、近所の子にもらった本だった。
サバイバルごっこに熱狂して以来、自転車に乗って旅をして、公園なんかにはテントを張って眠ったりした。
寒い夜もあったし、風の強い日もあった。
食事も、コッヘルにガスボンベで作ったりした。
少年の日の夢は、それなりに達成されたと思う。

自然を忘れた子どもたち、と言われる。
家でWiiリモコンで遊んだり、インターネットでコミュニケーションしてみたり。
僕もかなり出不精なほうだが、やはり外に出て、自然に触れることは大切なことだと思う。

この本のはじめに、マンガ(?)が掲載されている。
セリフのわざとらしさや人物たちの動きのこっけいさにちょっとにやっとしてしまうのだが、僕は好きだ。
そこには、子どもの頃に夢想した、まだ見ぬ冒険の匂いがするから。
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0008『感じる練習をしよう』

★★★★4
Image
感じる練習をしよう

伊藤 守

分析ではなく、観察です。

ときに僕たちは忙しさのあまり心を亡くし、さまよってしまったりする。
いろいろなことに邪魔されて、世界を歪んだ形でしか見られなくなってしまう。

世界を、感じる。
その単純で正しいことが、いかに難しいことか。

それを少しずつ解きほぐし、自分自身を取り戻すための31日のレッスン。

もちろん僕も、はじめは
「いかがわしい。」
と思っていました。
でも、この本はよかった。

自分がどのようにこころを閉ざしていくかを知っている人だけが、こころを開くことができます。
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2007年08月06日

0001『使える読書』

★★★3
使える読書
使える読書
齋藤孝

遠心力読書でパーンとすっ飛んで、同時に脳の起爆現象が起こって、自分の限界を超えて、やがて一本の刀にたどり着く。


齋藤孝さんの文章が、『使える読書』では普段とちょっと変わっているのかな、と思った。
なんというか、すごく身近だ。
くんずほぐれつ』あたりなんかは、学者っぽい、難しい文章を書かれるなあと思っていたが、だんだんとわかりやすくなって、この頃の本はすべてすとんと入ってくる。明朗なのだ。
今回は、それに加えてフレンドリーさというかそういう感じを受ける。
書評の本だからだろうか。
一緒に読もうぜ。
そんな姿勢が読み取れる。

齋藤孝さんの『三色ボールペン情報活用術』はバイブルだ。
僕も3色ボールペン(正確にはZEBRA製の4色+シャープペンシルだけど)を活用して読書している。
齋藤孝さんも「教える立場」にある人で、いろいろな方法なんかを明に暗に教えてくれているようだ。

はじめ20ぺージほどの「取扱説明書」だけで、結構な読みごたえがある。(もちろんこの部分だけなら簡単に本屋さんで立ち読みできてしまうだろうけれど。)
できそう、やれそう、やってみようと思わせるテクニックは、教員として大いに見習いたい。

使える読書の中に書いてあって実行したいと思ったものは以下の通り。
・本を読んで、そこから一本の刀(キーワード)を抜き取る。
・フォーマットを決めて読む。(声に出して読みたい一文を抜き出す)
・外科医的に読む。たいせつな命は徹底的に守りながらも、ガンは全摘して読み飛ばす。

この新書はブックガイドになっているが、いかに著者がその本から「声に出して読みたい一文」と、一本の刀を抜き取るか、という、読書の型の実践になっている点も面白い。
齋藤氏は根っからの教育者なのだなあ、と思う。

さて、この読書ノートブログでのレビューのフォーマットですが、以下のようにルールを決めようと思います。
・題名に千冊までのカウントダウンを。(0001『使える読書』といった感じ。)
・Ratingする。星1つ〜星5つまでの5段階評価。星5つは殿堂入り。
・「一本の刀」たる一文を、多すぎもせず少なすぎもせず引用する。
・ジャンル別にカテゴライズする。『使える読書』がなぜ[教育]カテゴリーかと言うと、上記を読んでいただければわかるかと思う。カテゴリーは臨機応変に増やしていく。

僕らが読まなきゃいけないはずの本は、その本以外にも何千冊とある。(p21)


さて、長い旅ははじまったばかりだ。
最後まで続けることができるだろうか?
僕自身、「1000」をタイプすることができるように願いながら、このブログをはじめたいと思います・・・。
posted by B&M at 20:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする