2008年03月21日

0324『人間失格』

★★★★★5
人間失格;桜桃 (角川文庫)
太宰 治

平成元年角川文庫刊のバージョンが感慨深い。
雨やらなにやらの染みででこぼこになったので、新潮社版も買っているが、やっぱり中2の頃に読んで衝撃を受けて自分の日記の文体にも採用したりしたこの本が思い入れが深い。

つまり、これまでの自分の恐怖感は、春の風には百日咳の黴菌が何十万、銭湯には、目のつぶれる黴菌が何十万、床屋には禿頭病の黴菌が何十万、省線の吊皮には疥癬の虫がうようよ、または、おさしみ、牛豚肉の生焼けには、さなだ虫の幼虫やら、ジストマやら、何やらの卵などが必ずひそんでいて、また、はだしで歩くと足の裏からガラスの小さい破片がはいって、その破片が体内を駆けめぐり眼玉を突いて失明させる事もあるとかいういわば「科学の迷信」におびやかされていたようなものなのでした。(p88)
posted by B&M at 08:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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