2008年02月23日

0292『読書と私―書下しエッセイ集』

★★★3
読書と私―書下しエッセイ集 (1980年)
井上 靖

読書に関する、1980年近辺のエッセイ。
井上靖、井伏鱒二、遠藤周作、大江健三郎、城山三郎、田辺聖子、丸谷才一、吉行淳之介、今は老齢重ねた、あるいは亡き、著名人たちの読書を垣間見れて参考になる。

作家はアマチュアの読み手である。(…)かれらは大人で、こちらは子供だ。まずそのことを心にきざんで、その上で、しかしこちらは多様な分野にわたって読みうる、自由な読み手なのだと自分を励まして、その尊敬すべき研究者の友人たちと、本についての会話を、つまりはなにについてよりも永つづきする、楽しみにあふれた会話をかわすのである。(p71-72 大江健三郎「作家の読書」)

大江健三郎氏がトンボの赤青、2色の色鉛筆で線を引いていることも記されている。

ところで、本に関する話は、「読み」の優劣という考え方を用いると、途端に苦になる。
どんな読み方も上下なく面白いひとつの視点としてとらえられる広い心を持った者同士なら楽しいだろう。
教師としてはそのような寛容さを持ちたい。
・・・ところで、この頃はみんな忙しくて、メディアも多様で、本など積極的に読む人にゆめゆめ巡りあえないのだが、生徒の中に熱心な本読みがいたりすると嬉しくなったりする。
あと、ネット上で精力的に活動していらっしゃる読書家さんたちにエールを送りたくなる。
posted by B&M at 17:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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