2008年02月17日

0283『17歳。』

★1
17歳。 1 (1) (アクションコミックス)
藤井 誠二

原作の藤井さんという人は、『教師失格』なんかを書いていて、注目している。
無軌道な少年たちと、欲望と、法律と、社会と、無関心と、といった大きなテーマ。
ただ、漫画としての価値は低いと思う。
女子高生監禁殺人というのも、ちょっとズレている。

巻末にインタビューが載っているのだが、あの手この手で自分たちを正当化しようとしているというか、肯定しようとしているような気がして鼻につく。
そもそも誰に「言い訳」しているのか。
事件に関する報道からの2次被害を受けるであろう被害者の遺族か。
「そんなこと書いたらかわいそうだ」と思っている傍観者市民たちか。
出版業界バッシングの人々か。
なぜこれをここに載せなければ作品が成立しないのか。

社会的な問題を描くことには価値があると思う。
しかし同時に話題性があり、商業的に過ぎる場合もある。
社会的な貢献か、それとも商業的な成功のためか。
そのあたりがはかり切れず、少しいらいらする。

もちろん風化させてはならない。
我々は「うまく」問題を社会化させて考えておかなければならないのだろうが、それが難しい。

ところで評論家、学者の言うことは現場と違って「机上の空論」で無感情であることがしばしばある。
こういう人たちはそれはそれで客観性という存在価値がある。
「現場の人」はそういう人たちをバカにしすぎてはいけない、と、ふと思った。

この作品が問いかけているもの自体は大きいが、作品自体がよろしくない。
最後の街への収斂も、どこか違う。

何も変わらない──
何も伝わらない──
この街は──(4巻)


全4巻。
17歳。 2 (2) (アクションコミックス)
17歳。 3 (3) (アクションコミックス)
17歳。 4 (4) (アクションコミックス)
posted by B&M at 10:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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