
感じない子どもこころを扱えない大人 (集英社新書)
袰岩 奈々
では、人間にとって、切っても切り離せないはずの感情や気持ちが、こんなにもあとまわしにされ、邪険に扱われるのはなぜだろうか。
それは、「感情が混乱のもと」でもあるからだ。(p96)
日々見過ごしがちな、自分の感情、相手のこころをどう扱えばいいのか、ということについて、平易にガイドしてくれる本。
タイトルの秀逸さに加え、読み返してみると、理性的な自分を落ち着かせてくれる重要な書でもあることを思い出させてくれる。
ウやエは、一見、子どもの気持ちに共感した返事のように聞こえるが、実は大人のほうに「自己否定したくなっている子どもを認めたくない気持ち」があると言えるだろう。(p174)
学校から遠く離れて、久々に教室に立つ前に、読んでおいて損はなかった一冊。