
脚本(シナリオ)通りにはいかない!
君塚 良一
わたしは、観た映画について話す時間が大好きだ。
『踊る大捜査線』『TEAM』などの脚本家、君塚良一さんの創作的エッセイ集。
さまざまな脚本を読み解き、脚本書きについて、深める。
ご自身も「プロの(…)方に向けて話をしようと思います。(p163)」と言ってなされた「特別講座」なども、なるほど、と思うところも多々あって。
ディーン・R・クーンツの『ベストセラー小説の書き方』のタイトルもいかがわしいと思うほうだが、読むとこれが面白い。
集団心理の操り方だとか、多くの人間が感情を揺さぶられることだとか(普遍性、というと高尚さが増すだろうか?)、決して軽はずみで低俗なわけではない。
キングも言っている。「売れて何が悪い」と。
学者が有り難がるものばかりが芸術ではない。
「特別講座」が二つ、他はさまざまな映画の脚本を読み解いている。
文章もわかりやすく、楽しめた一冊。
Q 古い映画は観なくていいというのはどうしてですか?(p98)