2007年09月02日

0067『ハチミツとクローバー』

★★★★★5
ハチミツとクローバー 1 (クイーンズコミックス―ヤングユー) [コミック] / 羽海野 チカ (著); 集英社 (刊)
ハチミツとクローバー (1) (クイーンズコミックス―ヤングユー)
羽海野 チカ

桜の花が好きだ でも なんでだろう
散ってしまうとホッとする

消えていくのを惜しむ
あの切ない気持ちから解放されるからだろうか
1年前、『ハチミツとクローバー』第10巻が発売され、物語は終わった。
最後のページで彼らがお辞儀をしたのは2006年8月、発売日は僕の誕生日と同じ日だったりして、運命を感じたりする。

誰にとってもそうかもしれないけれど、特別な作品だ。

夏の終りに全10巻を読み直した。
1年ぶりに物語を紐解いた。
読むごとに泣いてばかりいた。
そんな感情を、久々に思い出した。
痛過ぎてふだんは聴くことができない想いがふと耳をかすめた。
また少し年をとったのだなあ、と思う。

「ねえ先生?」
「んーー?」
「私ずっとこのままなのかな。一生このままずっとひとりぼっちだったらどうしよう?」
分析的に読んでみる。
全員が片思いの関係から、やがてあるべき場所に収まっていく。
同時進行する科白が多い。
ダイアローグなのか、回想なのか、想いが想いを呼んで、二重奏みたいになる。
時にはこちら側の音も聴こえて、三重奏、四重奏。
すごいよ!!マサルさん』に似たタッチをときどき混ぜながら、楽しくも可笑しく、哀しく、切なく、物語は進んでいく。
キャラクターたちがみんな、いい。
みんながいたわりあい、見守り合っているかのような濃密な空間。
作者の羽海野さんのやわらかな視点がそこに降り注いで、なんとも言えない温かみに触れる。
あと、動物たちがよく出てくるけれど(作者さん自身も動物ですが)、これがまた可愛いんです。

映画版は見ていないけれど、スピッツがよく似合う作品です。(映画版の主題歌は『魔法のコトバ』だった。)

羽海野さんは現在ヤングアニマルにて『3月のライオン』を連載されているようです。
コミックになったら買ってみようと思います。

作者ブログ:さるさる日記 - ウミノの日々

側にいる人間が揺らいだら
溺れてる人間が掴まるものが無くなってしまうだろ?


ハチミツとクローバー 10巻セット (クイーンズコミックス) [コミック] / 羽海野 チカ (著); 集英社 (刊)
ハチミツとクローバー 10巻セット (クイーンズコミックス) [コミック] / 羽海野 チカ ...
posted by B&M at 16:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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