2007年09月01日

0064『知的生産の技術』

★★★★4
知的生産の技術 (岩波新書) [新書] / 梅棹 忠夫 (著); 岩波書店 (刊)
知的生産の技術

梅棹 忠夫

0063『「知」のソフトウェア』で触れたが、大学時代に読んだ、僕にとって重要な「知」の手引書のひとつ。

1969年が第1刷の本書は、多少時代遅れな点があってもその根本的な部分は変わらない。
過去を愉しみながら、歴史を感じながら楽しむのがいいだろう。

著者は「学校は知識の獲得のしかたは教えない」と言うけれど、いまや時代は逆転していはしないか。
塾や学校でいかに点数をとるかのテクニックを教える。
やり方ばかりを愛でて、本質に触れない。
あるいはそのように「やり方」がしっかりと流通したことに対しては、この本の功績は大なのかもしれない。

学校で教えるべきは「勉強の仕方」だけではない。
知に対するあこがれや姿勢、情熱なども教える。
だからこそインターネットでは勉強は成立しない。

著者が自身の興味を満たすために編み出した方法を追いながら、「仕方」と、それを利用し探求する「知」のコンテンツの両方を楽しむ。
いささか前者の「仕方」のほうに重きが置かれているが、それゆえ、普遍的な知の探求書としてはわかりやすいしよい。

 これはむしろ、精神衛生の問題なのだ。つまり、人間を人間らしい状態につねにおいておくために、何が必要かということである。かんたんにいうと、人間から、いかにして《いらつき》をへらすか、というような問題なのだ。整理や事務のシステムをととのえるのは、「時間」がほしいからでなく、生活の「秩序としずけさ」がほしいからである。(p95、《》内引用元では傍点)
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