2007年08月30日

0063『「知」のソフトウェア』

★★★★★5
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「知」のソフトウェア (講談社現代新書 (722))
立花 隆

誰も立花隆さんのようにはなれないと思うに違いない。
ネコビルなるものを建て、その要塞の中には知の宇宙が広がっている。
それを支えるのは「立花隆」という頭脳だ。

それでも、氏の方法論を学ぶことは無意味ではない。
非常にわかりやすいやり方で知との戯れの法を説いてくれるのは、立花氏が学生を教える立場にあることと関係があるに違いない。
立花氏にはゼミ生との『二十歳のころ』などの編著がある。

この本は僕が大学時代までに読んだ、自分の知的活動において重要な本のひとつ。
他に、現在の礎となっているのは、板坂 元氏の『考える技術・書く技術』、梅棹 忠夫氏の『知的生産の技術 (岩波新書)』などがある。
そのうち紹介したい。

 最後にもう一度述べておくが、本書の内容を一言で要約すれば、「自分で自分の方法論を早く発見しなさい」ということである。本書を含めて、人の方法論に惑わされてはならない。(あとがき)
ちなみに僕が読んだのは講談社現代新書が表紙を変更する前のもので、講談社現代新書は昔の表紙のほうが味があってよい。
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気に入っていたポイントは
・字が表紙に!
・ちょっと前時代的だと思うかもしれないけれど、わかりやすいアイコン的なイラスト
・温かい肌の色の表紙の背景色
で、今の表紙の難点をあげるなら、上の書いたものの反対を言えばいい。
ただ、現在の表紙もクールで、知の並列的な印象を与えてくれる現代的なデザインである。
他の出版社と見比べたとき、むしろこれまで表紙に力を入れてきたことの努力をたたえたい。

講談社現代新書の表紙の変更が、宮崎哲弥氏が言う「既存の知識を、安易にコピペしたり、思い付きをただ繋げたような新書(『新書365冊 (朝日新書)』)p360」への変化の象徴にならなければよい。
本はやはり中身だ。
同じような顔をしていても、中身はそれぞれぎっしり詰まっている。
よい新書が生れるためには、我々もよき読み手、よき知の探究者でなければならない。
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