2007年08月08日

0014『世のため、人のため、そしてもちろん自分のため』

★★★3

世のため、人のため、そしてもちろん自分のため

世のため、人のため、そしてもちろん自分のため

  • 作者: 村上 龍
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2000/06
  • メディア: 単行本



全体を通じて、藤木りえ氏の法律とSMに対する情熱や姿勢が感じられる。
彼女はすべて、自らやろうと思い、自らが楽しいと思うからそれをやるのだ。
その主体性がすごいと思う。

週に2回ずつ学校とジムに行きます(やっぱり風俗嬢は体を鍛えなくてはね。売り物なんだから)。


村上龍氏が「はじめに」で、「メールのやり取りを通じて、わたしは彼女の人生には関与できないという当たり前のことを知る。」と書いている。「他の人の生き方に関与するとか、他人の心の傷を癒すとか、他人の人生に決定的な影響を与えるとか、メールにそんな力はない。」
この言葉は、りえ氏の自立した生き方についてと、メールの無力さと、加えて、龍氏にとっての小説の「意味」について書かれてあるように思った。
《小説になら、そんな力がもしかしたらあるかもしれない》と言っているようにも感じた。(実際はそこまでは書いていない。龍氏も自分自身、「自分の小説が存在する意味はあるのか」と問い続けているのだろう。)

収録されているメールは1999年3月15日から2000年の5月12日までJMMに掲載されたもので、実際のメール送受信日とは多少のずれがあるのだろうが、オンタイムでオウムのことや、『共生虫』を執筆していたことなどがメールで交わされます。
見た映画やワインの話なども。
「小説のラストというのは、書き始める前にだいたい決めている。でも、書き進めるうちに必ず変わってしまう。」など、物書きの卵としては生唾モノのくだりも。
posted by B&M at 00:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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