月にかさがかかっている。明日は雨だな……。
子どもの頃、やはり「冒険」にあこがれた。
でも、近所にそこまでの自然はないし、親もそこまでのアウトドア派ではない。
だから、紙で魚を、タオルケットでテントを、新聞紙で薪を、と、インドアでアウトドアごっこをしたものだ。
この本は小学生の頃、近所の子にもらった本だった。
サバイバルごっこに熱狂して以来、自転車に乗って旅をして、公園なんかにはテントを張って眠ったりした。
寒い夜もあったし、風の強い日もあった。
食事も、コッヘルにガスボンベで作ったりした。
少年の日の夢は、それなりに達成されたと思う。
自然を忘れた子どもたち、と言われる。
家でWiiリモコンで遊んだり、インターネットでコミュニケーションしてみたり。
僕もかなり出不精なほうだが、やはり外に出て、自然に触れることは大切なことだと思う。
この本のはじめに、マンガ(?)が掲載されている。
セリフのわざとらしさや人物たちの動きのこっけいさにちょっとにやっとしてしまうのだが、僕は好きだ。
そこには、子どもの頃に夢想した、まだ見ぬ冒険の匂いがするから。