
使える読書
齋藤孝
遠心力読書でパーンとすっ飛んで、同時に脳の起爆現象が起こって、自分の限界を超えて、やがて一本の刀にたどり着く。
齋藤孝さんの文章が、『使える読書』では普段とちょっと変わっているのかな、と思った。
なんというか、すごく身近だ。
『くんずほぐれつ』あたりなんかは、学者っぽい、難しい文章を書かれるなあと思っていたが、だんだんとわかりやすくなって、この頃の本はすべてすとんと入ってくる。明朗なのだ。
今回は、それに加えてフレンドリーさというかそういう感じを受ける。
書評の本だからだろうか。
一緒に読もうぜ。
そんな姿勢が読み取れる。
齋藤孝さんの『三色ボールペン情報活用術』はバイブルだ。
僕も3色ボールペン(正確にはZEBRA製の4色+シャープペンシルだけど)を活用して読書している。
齋藤孝さんも「教える立場」にある人で、いろいろな方法なんかを明に暗に教えてくれているようだ。
はじめ20ぺージほどの「取扱説明書」だけで、結構な読みごたえがある。(もちろんこの部分だけなら簡単に本屋さんで立ち読みできてしまうだろうけれど。)
できそう、やれそう、やってみようと思わせるテクニックは、教員として大いに見習いたい。
使える読書の中に書いてあって実行したいと思ったものは以下の通り。
・本を読んで、そこから一本の刀(キーワード)を抜き取る。
・フォーマットを決めて読む。(声に出して読みたい一文を抜き出す)
・外科医的に読む。たいせつな命は徹底的に守りながらも、ガンは全摘して読み飛ばす。
この新書はブックガイドになっているが、いかに著者がその本から「声に出して読みたい一文」と、一本の刀を抜き取るか、という、読書の型の実践になっている点も面白い。
齋藤氏は根っからの教育者なのだなあ、と思う。
さて、この読書ノートブログでのレビューのフォーマットですが、以下のようにルールを決めようと思います。
・題名に千冊までのカウントダウンを。(0001『使える読書』といった感じ。)
・Ratingする。星1つ〜星5つまでの5段階評価。星5つは殿堂入り。
・「一本の刀」たる一文を、多すぎもせず少なすぎもせず引用する。
・ジャンル別にカテゴライズする。『使える読書』がなぜ[教育]カテゴリーかと言うと、上記を読んでいただければわかるかと思う。カテゴリーは臨機応変に増やしていく。
僕らが読まなきゃいけないはずの本は、その本以外にも何千冊とある。(p21)
さて、長い旅ははじまったばかりだ。
最後まで続けることができるだろうか?
僕自身、「1000」をタイプすることができるように願いながら、このブログをはじめたいと思います・・・。