2016年09月20日

0950『グアムと日本人 戦争を埋立てた楽園』

★★★★★5
グアムと日本人―戦争を埋立てた楽園 (岩波新書) -
グアムと日本人―戦争を埋立てた楽園 (岩波新書) - 山口 誠

その昔、グアムには日本の戦争があったんだよ。

年間100万人近い日本人が訪れ、希有な人気観光スポットであるグアム。
その島は、かつて大宮島と呼ばれ、日本の領土だった。

本書はその「大宮島」が、いかにして観光地「グアム」になっていってかを紐解いていく。

値札がつき、忘却のかなたに去りゆく大宮島。
また、誰も死なない島、21世紀の植民地、アメリカ未編入領土としての、グアム。
タモン湾だけではない、複雑な歴史や、現在の状況について知るための一冊。
巻末には「もう一つのグアム・ガイド」あり。

本書は、日本人の(海外)旅行というものの楽しみ方を問う一冊でもある。
その地の何を楽しみに行くのか?
おみやげしか取り立てて関心事のない旅からの脱却。

 忘却と無関心の「楽園」から抜け出て、記憶の回路を取り戻したとき、われわれはもっと広く、多様な可能性を持つ世界へと向かうことができる。その眼をもって、われわれ自身の歴史と現状を見るならば、より複眼的に自らの姿をとらえることもできるだろう。見えないことさえ見えなくなるまえに。(p191)
posted by B&M at 05:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 社会(・貧困・格差) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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