
かないくん (ほぼにちの絵本) - 谷川俊太郎作 松本大洋絵
きょう、
となりのかないくんがいない。
すごい絵本だぞこれは。
大人のための絵本かな。
しぬって、
ただここに
いなくなるだけのこと?
松本大洋さんの漫画が好きだった。
『ピンポン』とか、『鉄コン筋クリート』とか。
この人の漫画には、絵には、独特の「余白」がある。
白さというか、静けさというか。
立ち上ってくるもの、雰囲気というか。
ご高齢となった谷川さんの、その口から語られる物語と、
松本さんの、その雰囲気のある絵とが融合して、
奇跡の一冊となっている。
またそのうち、いやだいぶあとに、読み返してみたい一冊。
真っ白なまぶしい世界の中で、
突然私は「始まった」と思った。