ハルという女性の一生。
鉛筆(だと思う)で描いた絵が、独特の雰囲気をかもしだしている。
少し大きめの本で、そのページいっぱいに描かれた絵には、いびつなようでいて、迫力がある。
最後の2ページが圧巻。
人の一生を想う。
飛んでいるのは、蛍か。
そういえばどのページでも、ずっと飛んでいた。
その色なのか。
そういえばどのページの文字色も、その色だった。
でも、最後の2ページでは、背景色とあいまって、迫力を増す。
「ずっと しあわせだったよ」という言葉に、思わず疑問を感じてしまう。
ハルは せっせと はたらいた。
そんな ハルの、ただ ひとつの たのしみは、
ねんに いちどの ぼんおどりだった。
そのときには、ハルは まいばん
むらの おどりばで おどった。