2010年08月09日

0645『三びきのこぶた』

★★2
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三びきのこぶた (世界名作えほん全集10)

作者: ドイツ民話
出版社/メーカー: 童音社
発売日: ?

もう普通では手に入らないであろう。
30年くらい前の絵本。

なにがすごいって、話のはじまりがすごい。
おかあさんぶたが、こんな顔して話すのだ。
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 あるひ おかあさんぶたが
いいました。
「おまえたちは もう
おおきくなったから、これからは
めいめい よのなかへ でて、じぶんで
はたらいて しあわせを つかみなさい。」
 こうして こぶたたちは、それぞれ
よのなかへ でていくことになりました。

よのなかって、何。
すごいでしょ。
昔は、こんな押しつけがましい絵本がふつうだったのだなあ。

1匹目のブタは、わらで家を作る。
3匹目のブタは、れんがで家を作る。

でも、2匹目の君・・・
ハリエニしだってなに・・・。

調べてみた。
ハリエニシダ - Google 画像検索
けっこうわらと似ているぞ・・・。
でも、挿し絵では、木造の家になっている。

で、最後、悪者オオカミは、鍋の中にどぷん、ぐつぐつ、そしてなんと3匹目のブタに食べられてしまう。
IMG_5139.jpg
可憐な顔して、やることがグロい。

そして、1匹目と2匹目についての記述がない。
たぶん、食べられてしまったのだろう。
そのことについて、3匹目は特に悲しむ描写はない。

今の絵本なら、3匹の子豚はみなれんがの家で生き延びるような気がする。
オオカミ(悪者)も、死なないような気がする。
それが、現代の道徳観な気がする。

でも、シビアなよのなかを教える本。
悪いことをしたら死を持ってつぐなえ、みたいな思想も、ありなような気もする。(というか、我々より上の時代はじっさい、そういう教育を受けていたのだろう。)

「はじめに」で、東京学芸大教授の辰見氏が、「お母さん、読んでやって下さい。」とおっしゃられている。
もちろん、いつの時代も「読み聞かせ」は重要な営為である。
でも、この絵本はちょっとなあ、と思ったり。

たぶん、検証すれば、現代でもそんな本もたくさんあるんだろう。
子ども達に、「きょういく」しようとする、いろんな本があるんだろう。

それらを取捨選択すべき?
それとも、そういう「悪書」も、良書が存するための反面鏡として、いろいろコメントつきで教えるべき?

なにはともあれ、「よのなか」にでていく子豚達の話。
なかなか深い絵本でした。
posted by B&M at 02:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 絵本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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