2008年12月26日

0397『地図男』

★★★★4
地図男 (ダ・ヴィンチブックス)
地図男 (ダ・ヴィンチブックス)
真藤順丈

 廃屋のなかに飛び込んで、へそまんの残りにあなたはがっついた。あたしはへそまんの茶菓子としての秀逸さをお唾(つゆ)をまきちらしながらしゃべりたおして、全身運動も過熱しててクルクルスパンスパン動きまわって。白状しちゃうとね、そのときにはもうあたしは、あなたに自分と似た雰囲気(もの)を感じてたの。なんていうか、衝動アニマルな感じ?それがあたしにもっと動きたい、もっとしゃべりたい!って思わせた。(p86)

第3回ダ・ヴィンチ文学賞大賞受賞作。
他にも3つの新人賞を一気に獲得してデビューしたらしい、真藤氏。
この地図男は、地図、いくつもの物語、それは何の物語か・・・といった仕掛けをはらみながら、饒舌な語り、何人もの語りで進んでく。
読みやすく、スピード感のある文章だった。
ただ、どの物語も紋切り型かな、という気分はぬぐえず、しかし東京という場所を縦横無尽に物語化、というか伝説化のようなことをした功績は大きいと思う。
東京都民でなくても、こういうのは嬉しいだろうな。
posted by B&M at 23:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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