
15(フィフティーン)―中学生の英詩が教えてくれること かつて15歳だった全ての大人たちへ - 中嶋洋一他
言葉の教育を、その表面的な情報コミュニケーションのみのツールではなく、感性の教育、心の教育にまで。
中学生が、詩人が、「自分たちの英語」で語ろうとする試み。
さらに高度な英語教育のためになる、一冊だった。
英米人の常套句をそのまま使って言っているに過ぎないことに彼は気がついた。つまりその時の彼にとって、英語使用というものは深いところでは自分の人格と結びついてない。(…)日本人として、いや私としてはこう考えるという自分の思考、人格、自分の思う世界というものを、他の文化の人とどう協調させうるか、といったことを、自分なりに落ち着いてやっていかなくてはいけない。(…)英語学習が自己表現や思考を忘れたまま、資格試験の高得点や常套句の暗記ばかりを狙っているような気がします。(p188 座談会)