2011年08月29日

0723『箱庭図書館』

★★★★4
箱庭図書館 [単行本] / 乙一 (著); 集英社 (刊)
箱庭図書館 [単行本] / 乙一 (著); 集英社 (刊)

「ひとりでいると、独自の世界観が築かれるのだよ。きみのように恋人といちゃついておれば、マスコミによってつくられた凡庸な世界観しか生み出せないだろうけどね」(p208「ホワイト・ステップ」)


乙一氏が、読者のボツ原稿をリメイクして作り出した、連作短編6編。
本のタイトルも読者から募集したという。
場所と登場人物は、最終的にひとまとまりにされていて、この短編集の「新しい楽しみ方」は、リメイクの手腕と、そのひとつのまとめ方だ。
もちろん、それらを取っ払っても、ひとつの本として、面白かった。

 中学のとき、高校生というのはなにか大人におもえて、今とはちがって友だちや彼女もできるのではないかとおもっていたが、実際になってみたらたいしてかわらず、あいさつもかえせずに、あ、生まれてきてすいません、とおもう毎日だった。(p69「青春絶縁体」)


adolescence。

図書館で借りて読んだ。
ハードカヴァー版。

試みとしても、十分に面白いと思う。

潮音の所有している本もデータ化してくれたら僕の部屋はすっきりするだろう。しかし姉はかたくなにそれを拒否した。(p21「小説家のつくり方」)


電子書籍版も出ているようです。
以下で、リメイク前の投降作品、そして読者投稿の「華麗なる毒舌」が読めます。
参考:箱庭図書館 乙一|集英社 WEB文芸 RENZABURO レンザブロー
posted by B&M at 03:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする