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どうせ、本など財産にはならない。わたしなど、読んだら捨てる主義だから、どんどん破っている。本当に残しておきたいならば、もう1冊買えばいいのだ。(p131)
2004年2月19日。旅行中、駅で買った。
その当時の感想。
「書いてあることは箇条書き的で、なるほど重複もいとわない。ことばは平易だし、どこかで聞いたようなことばかりだ。(β読み。)著者の言う通り、クリエイティブとは知識の結合である。そのつなげ方、読者の興味にずばり当てはまるような意味付け味付けが、売れるのだろう。こりゃ消費財だ。読了。」
教養と人脈のある人間になれ。
戦略(ストラテジー)、目的、目標のある人生を送れ。
というのが、たいていのビジネス本の前提。
で、じゃあ教養や人脈や得たり、戦略や目的や目標を練ったりする時間は、このクソ忙しい仕事人生のどこに見出すか?
朝である、というわけである。
で、あらゆる人が「朝」、いや「早朝」を持っているわけで、いわばすべての人が、こういった「早起き成功本」を書けるわけである。
でも、きちんと成功しており、文章も平易で、しかも読んだ人を元気にするような、そんな本を書ける人は少ない。
捨て本だが、文章はよく、元気にもなった本である。
仕事はさっさと片づける。そして、家族との生活を思いっきり楽しむために精一杯働く、というのが彼らのスタイルなのである。つまり、やるときにはやる。とことんやる。こういう集中力があるのだ。
ところが、日本人はあくせく働かない。とくに、人前であくせく働く姿は野暮だ、と考えている。では、いつあくせく働くのかと言えば、これがお尻に火がついたときだけなのだ。早い話が、日本人というもの、本当はあまり勤勉ではないのである。(p157)