あの・・・あの おには
やさしいだよ・・・(2巻p99)
すいません育児ナメてました!
母になった漫画家の、育児エッセイ漫画。
頂き物。
「別冊コーラス」2006年Summer号の「おんな風林火山」からはじまったらしい。(1巻収録。)
1カ月1TP(テンパリスト)ずつのエッセイ。連載開始から4年。ごっちゃんも4歳になっている。
福満しげゆき氏のエッセイ漫画や、お坊ちゃまくん、クレヨンしんちゃんなんかも感じさせながら、新しい。
東村さんは、「育児とはこうあるべし」というようなことは書きたくない、とあとがきで書いていた。
育児方法にも賛否両論、多事争論あり、これだ、というのは言いにくいという。
なるほど、母乳一つとってもいろいろ難しい。
なので、本人が楽しんでいるところを描かれている。
現代の子育て風景をかいま見るもよし。
育児のあれこれを予習するもよし。
我が子との生活で共感するもよし。
いろんな読み方があると思う。
1冊に2個所くらいは大笑いするところがある。
他人の育児を読みながら、いろいろと客観視できるのもよい。
思えば、動物に産まれて、「人間」「社会人(市民?)」になっていくことのすごさ。
自分がいつの間にかそうなっていたことに気づき、子育てをしながら、追体験する人間の成長。
僕もまだ腑に落ちていないところが多いけれど、人間の遺伝子を残していくことと共に、社会の「文化遺伝子」とでもいうべきもの(ミーム?)も、教育によって伝達していかなければ、この、人間が外部に作り出した「社会」というものが存続していかない。
子育てを知るにあたって、あらためて、「教育」ということを違う角度で見始めた思いだ。
呼吸をすること、お乳を吸うこと、排泄すること、笑うこと。
日々、いろんなことを学習していく。
いじめること、へつらうこと、畏怖すること、奢ること。
いろんなことを学習していく。
鬼やお化けを怖がりながら、締め切りに追われながら、仕事場にもまれながら、お尻をかまれながら、ママとごっちゃんは成長していくのでした。
子どもに「恐怖心」を与えながらとか、シールという「ご褒美」で釣る方法とか、お尻を噛む「体罰」とか、教育につながるそれも考えさせられる。
でも、実親がやることは、たいてい、OKなんだよね。
この頃、ニュースで幼児のことが気になる。
2歳の子供にタバコを与えてニコチン中毒とか。
他人の子どもの足を折るとか。
内縁の夫。幼児虐待。
育児ノイローゼ。社会的孤立。
東村親子みたいに、にぎやかに、楽しく、自然体にいきたいものだ。
「さー ごっちゃん
おっぱい飲むかー?(ククク)」
「おっぱ・・・いッ!!!!(ビクウッッッ)」
「お・・・おっぱい・・・
いや〜ぁよォ〜!!!」(1巻P26,27)