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新・片づけ術「断捨離」
- 作者: やました ひでこ
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2009/12/17
- メディア: 単行本
一度読んだことがあるような内容の本は、その下地ができ上がっているので、情報を更新していくようにして読むので、読みやすい。
この本も、
0025『「捨てる!」技術』とか、
0443『「挫折しない整理」の極意』の本の流れを汲んでいる。
『捨てる!』では、モノを処分する暮らしを、
『挫折しない』では、広告や欲求の側面から、モノの流れを意識した整理について書かれていたが、
この『断捨離』では、ヨガだか東洋思想だかの「断・捨・離」という言葉を用いて、ものを断り、捨て、離れると説明したのが新しい。
大量にモノを自分に与えない(…)子供というのは、なんでもかんでも与えると、主体性のない、選択能力の低い人に育つそうです。(…)「三つまでは持っていい」「三つの中から選ぼう」「三つに分けよう」(…)選ぶ力をトレーニングすると、生活や仕事などあらゆる局面で「自分は何がしたいのか」という主体性を強化することにもなるのではないでしょうか。(p124-125)
そして、この思想を実行する人のことを、「ダンシャリアン」と呼んだりして、うまいなあと思う。
断捨離では、どんなモノを自分に与えているか、イヤというほど客観視させられる瞬間があります。
その過程は、自分が今、どこに居るのかがわかる地図を手に入れた状態でもあります。(p173)
「そこにあったのは「愛着」ではなく「執着」だったのです(p35)」なんて、前述の本で書かれていたような言葉だが、あらためてドキッとする。
僕が、シンプル・ライフとはほど遠い、本は山積み、雑誌はとっておく、ネタメモはどっさり、みたいな生活だからだろう。
実はこの「見えない世界」の後に、「もっと見えない世界」というのがあることにも気がついていきます。神の領域、サムシング・グレート・・・表現はいろいろありますが、要するに運とかツキとかスピリチュアルな次元です。(p29)
ゲーテが「人間の最大の罪は、不機嫌である」と言ったところから、じゃあ、ご機嫌に生きよう、とこの本は説く。
「断捨離」をして、最後には、こういう域を迎えるらしい・・・。
オカルトっぽいが、そういう世界も確かにあるんだろう。
セレンディピティとかを得やすい体質になる、みたいな。
さあ、春だ。
断捨離、はじめようかな。