「海岸列車」がデビュー作だなんて、オドロキだ。
確かに画力については「?」がつくけれど、コマ割り、描かれている物語などは秀逸。
「暴力」が端的に描かれていて、あり得ないような話なんだけど、不気味だし、あり得る恐怖を与えるし、なんというか、良い物語に出来上がっていた。
室井氏の短編漫画集。
「ザ・グレートエスケープ'00」の世紀末観も、よく描けていたと思う。
「あれ地」のOLもすごい。
最後のペットボトルロケットの大きさについては、ノーコメントだが。
画力は修業でなんとかなる。
でも、物語がもつ真実性とか、凄みみたいなものは、天性のものだと思う。
なかなか良い作家を見つけた。
「全てに耐える事なんかないんだ 【ミ】ノル」
「言い方違うよ」(p028-029)