2008年03月23日

0340『Strawberry shortcakes』

★★★★4
Strawberry shortcakes (フィールコミックスGOLD)
Strawberry shortcakes (フィールコミックスGOLD)
魚喃 キリコ

この前これの映画を見た。(やっぱすごいわ冨樫さん参照。)
それぞれにちょっと違っていて、映画は映画でいいところはあった希有な例だった。
漫画のほうは、鋭く、痛い。

──菊地?
あたしだよ
今日 会って欲しいの
予定があっても 会って欲しいの
あたしに会って(p322)
映画の里子は魅力的だった。
漫画のほうは、なんだろう、どこか所在なげ。
でも、映画のほうの棺桶はなー。
ヒョロリは漫画のがすごい。
映画は神様神様ってうるさかったな。
全員をむりくり繋げようとするのもいただけない。
でも、そうしたほうがメッセージはある。
漫画のほうは読んだあとやっぱり散漫とする。
女性でもない僕にとってはなおのことだろう。
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0339『新書365冊』

★★★3
新書365冊 (朝日新書)
新書365冊 (朝日新書)
宮崎 哲弥

古今東西新書をバッサリ。
その是非はともかくとして、月60冊(?!)の読書量とか、おそるべし。
そしてそれできちんと内容が理解できているのがおそるべし。
僕なんかでは、知的な新書は1週間くらいかかる(泣)

 新書というのは、世界にも稀な大衆啓蒙メディアで、こんなに気軽に、広範な知識に触れられる日本人は幸せだと思います。だから出版社も、もっと新書というメディアを大事にして欲しい。私にとって新書というのは、何よりも既存の価値観を揺さぶられる、そういう体験をもたらしてくれるものです。そういう新書を、どんどん出して欲しい。既存の知識を、安易にコピペしたり、思い付きをただ繋げたような新書は勘弁してもらいたい。
 じゃないとまた新書評を再開する気になれないよ。(360)

0338『ねじまき鳥クロニクル』

★★★★★5
ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)
ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)

ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編 (新潮文庫)
ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編 (新潮文庫)

ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)
ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)
村上 春樹

大傑作。
まとまりがないとかいろいろ言われても、全体として素晴らしい小説。
これが読めて、よかった。

大学の卒論はこの大長編の前身となった、短編「ねじまき鳥と火曜日の女たち」がいかに海外に翻訳されたかとか、この作品がいかに"Wind up bird chronicle"に「削られながら」翻訳されたか、とかをやった。

作品は妻が失踪する話でもあり、当時の僕の心境と非常にマッチンぐーしたので(失礼)忘れ得ない作品となった。

参考:0115『ねじまき鳥の探し方』
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0337『ぼくはこんな本を読んできた―立花式読書論、読書術、書斎論』

★★★3
ぼくはこんな本を読んできた―立花式読書論、読書術、書斎論
ぼくはこんな本を読んできた―立花式読書論、読書術、書斎論
立花 隆

知の巨匠。
「ネコビル」なる建物を造り、その要塞の中で知的生産を行う。
少しでもこの人に近しくなろうと思うのだが、到底ムリだ。
でも、その方法とか試行錯誤は参考になる。

 私の好みの書斎の条件は、1外界から隔絶された、2狭い、3機能的に構成された、くうかんである。
 そういう空間を作るのに、リンゴ箱はまたとない素材だった。(ハードp80)
その「わが要塞」の中で、椅子に座ったままで500冊くらい、ちょっと立ち上がるとさらに1500冊くらいの書物にアプローチできる、計2000冊というから驚き!!!

文庫版:
ぼくはこんな本を読んできた―立花式読書論、読書術、書斎論 (文春文庫)

0336『教育とは何か』

★★★★★5
教育とは何か (岩波新書)
教育とは何か (岩波新書)
大田 堯

大学時代にこの本に出会い、バイブルになった。
教養深く、わかりやすい文章の中で、教育について深く深く考えを掘り下げて行く。
その掘り下げるやりかたが単純でなく、非常に刺激的で、僕は教師を志すことを迷わなくなった。

 いじめの問題は、人間関係のからんだ複雑な要因にもとづくものではありますが、右に述べたようなばらばらにされた大人社会と、そこで人になろうとする子どもたちの社会的行動能力の獲得過程に生じている現象の一つでもあることは否定できないと思われます。(p66)
posted by B&M at 07:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0335『小説の書き方』

★★2
小説の書き方
井上 光晴

 まず三冊のノートを準備して下さい。仮にそれをA、B、Cとしておきます。(p175)
中学生の頃、市の図書館で借りてきて、この教えを実行した。
3冊の大学ノートを用意して、
Aには日誌的なこと
Bには思考
Cにはフィクション
を書くのだ。
そのうち、ノートはAのみ1冊だけ生き残り、ABCの区別なく、のべつまくなし大学ノートにいろいろを書きまくるようになった。
今のその頃書いた20冊の大学ノートは宝物。
この本に対する評価は低いが、それとこれとは別の話。

今改めて考えるに、自分のその日の行動(A)と思考(B)から飛翔してフィクション(C)を創作するというのは、自分の創作活動について振り返るに、重要な起点になっているのかもしれない。
自分の知っている世界のことをしか、作家は親身になって書けない、親身になって書いていないものを読んでも、よっぽどの才がなければつまらないだろうと思うし、世に出す自信も生まれない、他人の時間ばかり奪って申し訳なくなる。
だから、僕の創作の動機や原点は、あるいはこれら20冊の大学ノート、あるいは頭の中の過去にあるのではないか、と思ったりしているこの頃である。

創作行動とは、常に過去にしか存在しない?
となると、それは歴史と繋がるし、思索したワダチたる哲学なのか?
posted by B&M at 07:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 創作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0334『現代人の読書』

★★2
現代人の読書 (三一新書 435)
紀田 順一郎

もう聞かない新書の名前である。三一新書。
読書に関するいろいろ、紀田氏の場合。

六畳一間の団地アパート、盛り場周辺の貸間、慌しいオフィスや税務所の待合ベンチ──いずれこんな環境で読書することはやめるべきであろうが、他に時間がないからには、主観的に「独り灯」の境地をつくるような修養を積まねばなるまい。(p172)
本の保管とか補修とかまで網羅した全体的な本を目指している。

0333『デイト』

★★2
デイト (祥伝社コミック文庫―南Q太傑作選 (み-2-2))
デイト (祥伝社コミック文庫―南Q太傑作選 (み-2-2))
南 Q太

無軌道な若者のセックス、みたいに昔はいわれていたのだろう作品。
まあ今でも避妊しないとか快楽に溺れるとかはいけないことだけどね。
こういうわかものふーぞくみたいなのに憧れることは、今でもちょっとある。
山火事みたいなセックス。
でも、それをしたら疲れるだろうな、とも思う。

南Q太さんの近著がよい。
それについては25peso読書ノート:検索「南Q太」参考。
posted by B&M at 06:46| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0332『Deadwood City』

★★★3
Deadwood City
Edward Packard,Barbara Carter

昔、小学生の頃に流行った、「○○なら次は○○ページへ」というような、あれ。
選択型RPGみたいな。
けっこう面白い。
中学生にはちょっと難しいけれど、こういうゲーム感覚で英語を読ませてみるのも手だ。

YOU'RE THE STAR OF THE STORY!
CHOOSE FROM 37 POSSIBLE ENDINGS.(表紙)
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0331『小説家への道』

★★2
小説家への道
小説家への道

昔あった雑誌「鳩よ!」から作られた本。
うーん、どうなんだろう。
高校の頃読んだんだけど、当時から僕にとってはあまり印象がよくない本。
この頃読んだダ・ヴィンチのそれと何が違うのか。
追求する時間はないので捨て置く。

 最初の頃は、他人の作品を読むのが嫌だった。それが素晴らしい作品だと自分が書けなくなると思ったからです。しかし、小説には決定的な一行なんて絶対にあり得ない、そこに僕は気づいたわけです。言葉なんて、自分の内部にあるものではなくて、外にあるものを寄せ集めてきて組み合わせるだけだと。そこで、他人の小説を読めるだけ読んで、使える部分は使わせてもらおうという風に、発想を変えたわけです。(p10奥泉光)
この文章は、自分でも緑色のペンで「そーなんだ!」と書き込みしている、共感した部分。
posted by B&M at 06:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 創作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月21日

0330『家族の食卓』

★★★★4
家族の食卓 (1)
家族の食卓 (1)
柴門 ふみ

 気持ちとしては、我が子と同じくらい若々しいつもり。けれど、子供が自由気ままに生きてるのに対し、お父さんお母さんは、社会や仕事のいろんなしがらみにがんじがらめになって生きている。自分だって、本当はまだもっと子供でいたかったのに、フト気づくと親にさせられて戸惑っている世代──それはまさしく私の世代です。(第一巻After word)


人生の第二の家族の風景。
生まれた家族、故郷から、人は自らの家族を形成し、次の世代に託していく・・・。
そんな、家族の話。
数ページの話が3巻分、盛りだくさんです。

家族の食卓 (2)
家族の食卓 (3)
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0329『教科書を100%活かす英語授業の組み立て方』

★★2
教科書を100%活かす英語授業の組み立て方 (ビギナー教師の英語授業づくり入門)
教科書を100%活かす英語授業の組み立て方 (ビギナー教師の英語授業づくり入門)
瀧沢 広人

教科書学習では「単語と音読、それに内容理解」をやればよい(p3)

この人の講演を聞いたことがあって、授業にいろいろな工夫をされていて、面白かった。
「教科書を教えるのではなく、教科書で教える」という言葉があるが、そうだと思う。
ただ、「この本で教える」ことにならないように。
今後も、瀧沢氏のようにいろいろ工夫しながら教えられるようにしたいなあ。
posted by B&M at 09:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 英語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0328『小説作法』

★★★★★5
小説作法
小説作法
スティーヴン・キング,Stephen King,池 央耿

キングが語る、小説創作の裏舞台。
翻訳が悪いのか、文章がどうもな、と思うところもあるが、そういえば小説のほうも訳者が違ってもこんなのだったか、キングのもともとの文章がこういう感じなのかもしれない。
ちょっとお堅い感じ。

いろいろなことが含蓄豊かに書かれていて面白い。

文章を書くのも、睡眠をとるのも、じっと体を動かさずにいながら、日常生活の単調な合理主義思考から精神を解き放つことである。心身はやがて一定の睡眠時間に順応する。毎晩、六時間から七時間、欲を言えば八時間といったところだろうか。同様に、習慣を身につけることで作家は醒めた意識を創造的な眠りに誘い、いながらにして鮮明な夢を見る。それがすなわち、生きのいい作品である。(p180)
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0327『フェイク』

★★2
フェイク (集英社文庫―コミック版)
フェイク (集英社文庫―コミック版)
槇村 さとる

超能力系の話。
『イマジン・ノート』の槇村さんに興味があって読んだ。
読んでるとちょっと疲れるのは、文庫版だかということだけか?

「これ・・・ロッカーのカギじゃないか」
「そうなのかい・・・」
「なんでこんなもん持ってんだよ」
「知らない。思い出そうとしてもダメなんだ。あたしゃ自分の思いでがないんだよ」
「「フェイク」だ」
「でもこのカギはあたしの一番大事なものなんだ。これがないと悲しくなっちゃうんだ。」

「早く・・・逃げな」(p184,185)
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0326『ジーンズ物語―「アメリカ発世界文化」の生成』

★★★★4
ジーンズ物語―「アメリカ発世界文化」の生成
三井 徹

この頃ではもうあまり穿かなくなったが、ジーンズが好きだった。
とりあえず穿いておけば格好がついた。
そのジーンズの歴史について、それなりに納得するのには格好の著。
面白く書かれている。

 ジーンズは、アメリカの民族衣装であるとケージに言わせるほどに、アメリカのあらゆる階層の人びとに浸透している。つまり、ジーンズは、アメリカの理念である平等をかなり地で行っている。
 そのジーンズが、平等の概念をくっつけて世界を制覇してきている。
 実際、衣服の歴史の上で、特定の衣類がこんなに長い間にわたって、これだけもの多くの国々の、これだけもの多くの階層の人たちを動かしたということは、かつてなかったのではないだろうか。(p204)
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0325『ワダチ』

★★2
ワダチ (小学館文庫)
松本 零士

手塚治虫さんとか、水木しげるさんとか、そして松本零士さんとか。
時代の空気だろうか。
どこか影があり、どこか憂いがある。
好きだ。
そしてユニークだ。

ちょっと作品としてしっかりしていないところもあるかもしれないけれど、四畳半、いいです。

そのむかし 四畳半があった
そのむかし そこにワダチの夢と希望と野心があった
無念の涙も くやしさも わびしさも インキンタムシもあった
そうだ むかしのことだ(p439)
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0324『人間失格』

★★★★★5
人間失格;桜桃 (角川文庫)
太宰 治

平成元年角川文庫刊のバージョンが感慨深い。
雨やらなにやらの染みででこぼこになったので、新潮社版も買っているが、やっぱり中2の頃に読んで衝撃を受けて自分の日記の文体にも採用したりしたこの本が思い入れが深い。

つまり、これまでの自分の恐怖感は、春の風には百日咳の黴菌が何十万、銭湯には、目のつぶれる黴菌が何十万、床屋には禿頭病の黴菌が何十万、省線の吊皮には疥癬の虫がうようよ、または、おさしみ、牛豚肉の生焼けには、さなだ虫の幼虫やら、ジストマやら、何やらの卵などが必ずひそんでいて、また、はだしで歩くと足の裏からガラスの小さい破片がはいって、その破片が体内を駆けめぐり眼玉を突いて失明させる事もあるとかいういわば「科学の迷信」におびやかされていたようなものなのでした。(p88)
posted by B&M at 08:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0323『問題解決のための「社会技術」―分野を超えた知の協働』

★1
問題解決のための「社会技術」―分野を超えた知の協働 (中公新書)
問題解決のための「社会技術」―分野を超えた知の協働 (中公新書)
堀井 秀之

それぞれの専門分野が進化・深化すると、それぞれ難しくなっていって、新しい人たちがそれを習得するのにかかる時間が増大する。
いきおい、その分野に特化した人だけになり、全体を鳥瞰する人がいなくなる。
社会がうまくいかなくなる。
そういうことは問題だなあと思う。
理系と文系みたいな話とも関係する。
そういう分野を超えて知の協働を、という本書は魅力的に思えたのだが、そこから得られたものは、ちょっと「?」だったので星1個。(僕の頭が悪いだけだと思うので、気になさらないでください。)

 「問題」とは、望ましい状態と現在の状態のギャップにほかならない。(p21)
posted by B&M at 08:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会(・貧困・格差) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0322『開放区』

★★★★4
開放区
開放区
木村 拓哉

言わずもがなのSMAPのキムタクの写真エッセイ集。
かっこいいなあ、と、同性ながらも思ったりしながら。
言ってることはしっかりしてる。
共感する。感化される。

 ”キムタク”って、どうやら公共物らしい。今でも忘れられない。数年前、週刊誌系の人に、俺じゃなくて、俺の周りにいる人間を撮られたんだ。そのとき、直接会って、「ふざけんな」って抗議したら、その人、「木村さんは公人だから、こっちには知る権利があります」って当然のような顔で言い放った。「あー、そうなのか」って思ったけど、もちろん、そのことに対して、納得はしていない。(p7)
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2008年03月20日

0321『書きあぐねている人のための小説入門』

★★★★★5

書きあぐねている人のための小説入門 (中公文庫)

書きあぐねている人のための小説入門 (中公文庫)

  • 作者: 保坂 和志
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2008/11
  • メディア: 文庫




※この本は、0040『書きあぐねている人のための小説入門』に既に投稿していた。文庫版を読んだ、ということで、据え置くことにする。(2010/08/12)

保坂氏の小説についての考察、哲学みたいなものは、読んでいて非常に面白い。
この本はその中でも特にテクニカルな部分に言及している本だが、やっぱり哲学で、ハウツー本というには気が引ける。

 自分の小説の行き詰まりをテクニック不足が原因だと考える人は「小説の書き方マニュアル」を信じる律義さと同じで、たしかに真面目で素直ないい人ではあるだろうが、本当に自分が書きたいことが何なのかをきちんと考えていないという意味で、怠けているということになる。(p35)


僕にとって、小説を書く上でのバイブル的存在。
もちろんハックスとかハウツーとかテクニックみたいなものを採用して試してみるほうがラクだ。
この本が求めているような、難儀して考えるようなたぐいのことはしんどい。
だからときどき逃げる。
でも、やっぱり僕は、結局は、ここに書かれてあるようなことに到達したい、とどこかで願っている。
posted by B&M at 23:23| Comment(2) | TrackBack(0) | 創作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0320『村上春樹、河合隼雄に会いにいく』

★★★★4
村上春樹、河合隼雄に会いにいく (新潮文庫)
村上春樹、河合隼雄に会いにいく (新潮文庫)
河合 隼雄,村上 春樹

 コミットメントというのは何かというと、人と人との関わり合いだと思うのだけれど、これまでにあるような、「あなたの言っていることはわかる、じゃ、手をつなごう」というのではなくて、「井戸」を掘って掘って掘っていくと、そこでまったくつながるはずのない壁を越えてつながる、というコミットメントのありように、ぼくは非常に惹かれたのだと思うのです。(p84)


故・河合隼雄氏と村上春樹氏の対談。
『ねじまき鳥クロニクル』の頃のこと、コミットメントのことなどが話されていて、非常に、非常に興味深い内容。
僕にとっては垂涎(すいぜん)もの。
posted by B&M at 23:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 創作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0319『子どもの人間形成と教師』

★★★★4
子どもの人間形成と教師
子どもの人間形成と教師
田中 孝彦

 現代は、すさまじい教育の「商品化」「マニュアル化」の時代である。書店の教育書コーナーに山積みされているのは、文部省の再度から出される「新学力観」に立つ授業と評価のマニュアルであり、また「いつでも、どこでも、誰でも使える」を標榜する「教育技術」の書であり、さらにはコピーすればすぐに使えるドリルのためのプリントの類である。こうした状況の下では、教師は、教育実践上の困難にぶつかると、どこかにできあいのよいやり方がないかを捜すのに、右往左往してしまいがちである。(p19)


幸運にも、この人の講演や講義を聞いたことがある。
大田堯氏と共に、僕が教師たらんとしたときの、その決意の形成に、少なからず負っている先生のひとり。
posted by B&M at 23:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0318『ベストセラー小説の書き方』

★★★★4
ベストセラー小説の書き方 (朝日文庫)
ベストセラー小説の書き方 (朝日文庫)
ディーン・R. クーンツ

ハウツー本。でもよくまとまっているし、外国の出版事情なんかも垣間見れて面白かった。
自転車で走っていた頃、帰路、乗り物の中で読んだ。
いろいろなテクニックなんかをすっきり整理したりするのには役立つ。
まあ、小説を書くのに、すっきり整理された頭が必要なのかどうかは置いておいて。

 作家の人生とは孤独なものである。なぜなら、この職業を選んだ者は、長い時間、きびしい、途切れることのない緊張にひとりで耐えることを要求されるからである。骨の折れる、ときには挫折感をともなう試行錯誤のなかで、自分の道を手さぐりしつつ、自身の手法や文体を発見してゆくのが作家なのだ。(p18)
posted by B&M at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 創作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0317『村上朝日堂はいほー!』

★★★3
村上朝日堂はいほー!
村上 春樹

村上春樹氏のエッセイは、適切でユニークなユーモアがあって、好きだ。
そしてその裏には、確かな人生哲学みたいなものが垣間見れるのも安心できる。

 しかし無人島云々を別にしても、僕は辞書というものがわりに好きで、暇で読むものがないときはごろんと横になって英和辞典を読んだりすることがよくある。辞書というのはあれでなかなか面白くて人情味のあるものである。勉強や仕事で使うときは「わし、辞書ですけん」という固さがあってどうもなじみにくいが、一歩机を離れて、廊下に猫と一緒に寝ころんでのんびりページをめくったりしていると向こうの方もリラックスしてきて、「いや、ま、ここだけの話ですけどね・・・」といった側面を見せはじめる。(ハードp117,118)


文庫版:村上朝日堂はいほー! (新潮文庫)
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0316『まり子パラード』

★★2
まり子パラード (Ohta comics)
フレデリック・ボワレ,高浜 寛,関澄 かおる

日本人とフランス人の共作。
昔ならもっとその手法に食いついたかもしれないけれど、今は、ふーん、という感じ。

「まり子!」
「ん?」
「暗さに目が慣れて来たら気が付いたんだけど・・・僕らゴキブリに囲まれてるぜ!」(p142,143)


セックスシーンなまなましい。
やっぱり高浜寛氏が好き。
posted by B&M at 20:29| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0315『プロフェッショナル 仕事の流儀〈3〉』

★★★3
プロフェッショナル 仕事の流儀〈3〉
プロフェッショナル 仕事の流儀〈3〉

テレビ番組の書籍化。
NHKはけっこうやっている。
特に、「塾・予備校英語講師 竹岡広信」の章を読む。

 本当は、英語の授業に落ちこぼれはいないはずなんです。しょせん言語ですから。アメリカへ行けば誰だってしゃべっているわけですから、落ちこぼれなんているわけがないのです。(p114)

テレビよりは情報が多いのかな?
逆に、テレビではあったが本書にはない部分もあるようだ。
「生徒をできるだけ邪魔せんように。ともかく壊さないように」というくだりは、手厳しい言いかただが、本書にはなかった。
posted by B&M at 20:18| Comment(0) | TrackBack(1) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月19日

0314『鵺の砦』

★★★★4
鵺の砦 (BEAM COMIX)
鵺の砦 (BEAM COMIX)
福島 聡

ヌエってなんだ。
鵺 - Wikipedia
よくわからないので、この作品の真意はわかっていないのかもしれない。

あとがきに病んでいるとか病んでいないとか書かれていて、大丈夫だろうかと思う。
この人の長編は読んだことがないが、成功したり失敗したりしているらしい。
やっぱりプロは大変だ。

でも、良質の短編が揃っていると思う。
ちょっとツメが甘いなあとか思うところもあって4つ星。
でも、面白かった。

「みかんスープの用意を」
「はい」
「・・・お前らほかに道は無かったのか?」(p188)
posted by B&M at 23:50| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0313『わたしたちの教育基本法』

★★★★★5
『わたしたちの教育基本法』
大田 堯

Amazonでの取り扱いなし。
埼玉新聞社刊行。

この人の著作がなければ、僕は教師になっていなかったかもしれない。

 たとえば、子どもの教育について言えば、一人ひとりの違った子どもと、それぞれの出会いをなしえた親や教師らの一期一会の関係の中で、子育て・教育は子ども自身の内面から創出されるものです。その場合、その関係者の間での自主的判断によって、結果が生み出されるアートなのです。子育て、教育にあたるすべての親や教師は、自由なアーティストとみなされるべきです。(p32)
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0312『イエローバックス』

★★★★4
イエローバックス 新装版
イエローバックス 新装版
高浜 寛

「それにたとえ才能があったってなくたって売れるかどうかは別問題だしね・・・
どっちにしても伝統芸術で食べていくのは大変よ・・・
はいコーヒー。ちょっと休んだら?」(p23)

ちなみにここでいう「伝統芸術」とは絵画のこと。

復刊。新装版。
帯「飾らずに生きる人々の日常の物語」
第一作品集のリニューアルだそうだ。

「貴美子は新しいタイプの女性ですから。お互い好きなことをして生きる。それでいいです。」(p36)


うつ女との不倫、心中しようとする男女、悪女、子どもたち、老齢の男女。
フランス映画みたいなこまやかさ。
すばらしい短編の数々。
描写がすごい。
これは、一度読んでみて、としか。

個人的に教育畑として気になったのは『青い絵本(キンダーブック)』。
崩れそうな少女の危うさが、怖い。

意味調べ。
イエロー・バックス:かつて発行されていた金証券は裏が黄色で金貨の絵が描かれていたことから、イエロー・バックスと呼ばれていたそうな?(紙幣 - Wikipedia)うーん、どういう意味だろう。ちなみに、イエロー・ブックといえば、これ。(0024『黄色い本―ジャック・チボーという名の友人』)
キンダーブック:kinder-bookで該当する言葉なし。幼稚園用の本とかいう意味か?これも意味わからん。
posted by B&M at 23:32| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0311『論文の書き方』

★★★★4
論文の書き方 (岩波新書)
論文の書き方 (岩波新書)
清水 幾太郎

論文を書く、文章を書くことについての本。
感銘を受けたところ多し。

いや、大自然を写し取るのではなくて、小さな画布の上に自分で大自然を創造するのである。(p11)


参考:25peso|名刺について3(美しさについて)
posted by B&M at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 創作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0310『京極夏彦が選ぶ!水木しげる未収録短編集』

★★★3
京極夏彦が選ぶ!水木しげる未収録短編集 (ちくま文庫)
京極夏彦が選ぶ!水木しげる未収録短編集 (ちくま文庫)
京極 夏彦,水木 しげる

水木しげるさんの漫画は、どこか異空間。奥行きが深い、人生の奇妙な広大さを暗示しているみたいな。
不条理みたいな?
けっこうジャンルも幅広くて、楽しめる。

ホントにまずいことをしたよネ
女の場合コチョコチョ菌は下の粘まくから出る(p262「コチョコチョ菌」)
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2008年03月09日

0309『本棚』

★★2
本棚
本棚

この本を写真集と呼ぶのは苦しい。
なぜって、肝心の写真がデジカメの粗い画像みたいなので、はっきり言って雑。
あるいは印刷時の問題なのかもしれない。
安くあげるのにぎりぎりの線なのだろうか?

いろいろな人の本棚が覗けます。それと、インタビュー。
第138回の芥川・直木賞のお二人が載っている本だったので、買った。
川上さんと桜庭さんは、どちらもすごく魅力的。
作品は実はあんまり読んでないのだが、エッセイが面白い。
川上さんはすこんと、桜庭さんは読書魔。

書店は行くと苦しくて。目に入ってくるし、なんでも。文字がすごいから雑誌のコーナーとか行けない。見たいものしか入ってくるなっていう気持ちのときがときどきあるから、最近は書店には行けなくて、つまらないです。(p081川上未映子)


ところで、この頃書斎特集が多いです。
雑誌のPLAYBOYとクーリエ・ジャポンで書斎特集していました。
前者はヴォネガット氏とか、後者は大江健三郎氏などのノーベル賞受賞者さんたちの書斎。

引っ越しが近いので、新居ではより書斎っぽくデザインしてみたい。
広い机、大きな本棚。
いいなあ。わくわくする。
posted by B&M at 21:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 写真集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0308『地球防衛家のヒトビト』

★★★3

地球防衛家のヒトビト

地球防衛家のヒトビト

  • 作者: しりあがり寿
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2004/06/18
  • メディア: 単行本



0268『表現したい人のためのマンガ入門』のしりあがりさんの、おなじみ朝日新聞の4コマ漫画。
地球防衛家のヒトビトが織りなす、ほのぼの日常風景。
トイレに置いておいて、朝とかさっと読んでいました。
あの頃あんなことあったなあ、なんて思いながら読むのにいい。
それにしても、これを毎日毎日毎日量産するしりあがりさんというブランドたるや・・・。

「世界の終戦記念日は?」
「まだまだまだまだだねー」(p214)



地球防衛家のヒトビト (2)

地球防衛家のヒトビト (2)

  • 作者: しりあがり 寿
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞社
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: 単行本



地球防衛家のヒトビト 3は未読。
posted by B&M at 21:26| Comment(0) | TrackBack(0) | マンガ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月03日

0307『本は10冊同時に読め!』

★1
本は10冊同時に読め!―本を読まない人はサルである!生き方に差がつく「超並列」読書術 (知的生きかた文庫) [文庫] / 成毛 眞 (著); 三笠書房 (刊)
本は10冊同時に読め!―本を読まない人はサルである!生き方に差がつく「超並列」読書術 (知的生...
成毛 眞

庶民、地頭が悪い人、ロバ、アリ、世界的な働きアリ、異星人、チョドメ、サル、こういう女性、低俗、便利屋、
「エリート」と対極にある言葉を使用するのが好きな著者さんである。
その結論として提示したいことは、自明である。

3色ボールペンで読書する人も信じられないらしい。
ということは、やっぱり僕のような低能な人間には用がないのであろう。

「並列読み」は言ってみればマルチタスクで、「狭く深く」ではなく、「広く浅く」だろう。
長編を書けるような図太い集中力はつかないだろう。
でも、多様性はある。

僕も「トイレ本」と「寝本」と「持ち歩き本」はわけていた。
が、どうせ職場では読む時間がないし。
結局並列読みはあまりできそうにない。
電車通勤とかになれば別だけど。

 アメリカのマイクロソフトの幹部は、『戦争論』を愛読して企業経営の戦略を練っているし、欧米のリーダー層は自国の歴史や文化についてきちんと勉強している。(p21)
posted by B&M at 22:12| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月01日

0306『村上龍全エッセイ 1976‐1981』

★★★★4
村上龍全エッセイ 1976‐1981 (講談社文庫)
村上龍全エッセイ 1976‐1981 (講談社文庫)
村上 龍

こうして時系列に掲載紙が違うエッセイが並ぶと、ブログのアーカイブを読んでいるような気分になる。
特に、デビューの雑記とか、私見とかを読むと。

にしても、文章に強さというか、才能なんだろうなあ、何かある、と思わせる。

 谷崎には恐ろしいものがあり、その正体に自分も気付いていることに、気付くのだ。それは自由ということである。自らの空洞(才能といってもいい)に引きずられるのではなく、それを言葉によって操るということ。それを為すための苦労や修業の必要を痛感してうんざりするのではない。
 小説を書く行為の中に、私の最大限の自由があることに気付いて、からだが重くなってしまうのである。(p323-324「小説家とエッセイスト」)
posted by B&M at 16:42| Comment(0) | TrackBack(0) | エッセイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

0305『英語・一日一言―知恵と感動のことば』

★★★★4
英語・一日一言―知恵と感動のことば (ノン・ブック (3))
岩田 一男

1日一言ずつの365日。
英語、著者のプロフィール、訳、単語の知識。
古今東西の名文句が、英語を勉強しながら楽しめるトイレ本。

☆Poverty──that most deadly and prevalent of all diseases.(Eugene G. O'Neill)
〔訳〕☆貧乏──あらゆる病気の中で最も恐ろしく、かつ、最も患者の多いもの。(p232)

似た本:0012『英語で一日一言』
posted by B&M at 16:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 英語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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